Mech-Vision 1.7バージョンの更新説明

過去バージョンのマニュアルを表示しています。最新版のマニュアルを表示するには、ページの右上隅にあるバージョン番号をクリックして切り替えてください。

以下では、Mech-Vision 1.7バージョンの新機能や機能最適化、問題修復について説明します。

Mech-Vision 1.7.4バージョンの更新説明

以下では、Mech-Vision 1.7.4バージョンの機能最適化および問題修復について説明します。

機能最適化

ドングルライセンスにソフトウェアの使用地域制限を追加

ソフトウェアの販売地域に対し、ドングルライセンスにソフトウェアの使用地域制限を追加しました。

Mech-Vision 1.7.4では、ヘルプ  ソフトウェアについてをクリックして、ソフトウェアライセンスと使用地域などを確認できます。

「システム言語」オプションを削除

Mech-Vision 1.7.4バージョンから、ソフトウェアの表示言語設定(設定  オプション  基本設定  言語)から「システム言語」オプションを削除しました。PCのオペレーティングシステムの言語が、ソフトウェアでサポートされていない言語(英語、簡体中国語、日本語、韓国語以外の言語)である場合、ソフトウェアの初回インストール時のデフォルト言語は英語になります。

この最適化により、以下の2つの問題が解決されました。

  • 過去のバージョンでは、ソフトウェアがPCのオペレーティングシステムの言語をサポートしていない場合、ソフトウェアでリンクが開かない問題と、ステップ名が正しく表示されない問題を修正しました。

  • ソフトウェアがPCの言語設定に基づいて言語パックを正しく設定できない問題を修正しました。

シーンの点群の設定はリスト形式の点群に対応

1.7.4バージョンから、プロジェクトアシスタントでリスト形式の点群を背景として使用する点群に設定できるようになりました。

一部ソリューションやプロジェクトの取下げ

ソリューションライブラリの品質とユーザーエクスペリエンスを保証するために、1.7.4では一部のソリューションやプロジェクトを一時的に取り下げました。最適化が完了した後、後続のバージョンで再度公開される予定です。詳細は下表の通りです。

種類

名前(太字で表示されているのはソフトウェアに組み込まれているソリューションやプロジェクト)

部品供給

クランクシャフト(大型)単一のパーテーション、浅型ボックス、アルミニウムインゴット、ルーフレール、クランクシャフト(小型)、コンデンサ、等速ジョイント、銅線、コネクティングロッド、トラックリンク、圧縮機、4面壁の鉄製ボックス(点群品質に対して高い要求)、ガスケット(小型)、ギアシャフト、ハブ、鉄球、鉄製ボックス(4本柱)、全貌が撮影できなかったボックス、鉄製ボックス(2面壁)、板バネ、大型リング、複数のパーテーション、整列して並べられた小型部品、PVCパネル、ローター、リングギア、回転軸、バラ積みの小型部品(高反射性)、バラ積みの小型部品(ボルト)、バラ積みの小型部品(低反射性)、スリーブ、スペーサー、棒鋼、正方形レンガ、トレイ、バルブコネクタ

パレタイジング・デパレタイジング

ドラム

位置決め・組立

ホイールハブの位置決め、自動充電の位置決め、ボルトの位置決め、車のフレーム位置決め、車のドア枠の位置決め、ネジ穴の位置決め、ホイールハブのバルブコアの位置決め

商品仕分け

ケーブル、薬の外箱

  • 上記のソリューションやプロジェクトを既に使用しているユーザーにとって、引き続き使用に影響はありません。

  • 過去バージョンのソフトウェアで上記のソリューションやプロジェクトを取得した場合、1.7.4バージョンにアップグレード後、ソリューションやプロジェクトのカードがまだ存在していますが、使用できない可能性があります。

問題修復

Mech-Vision 1.7.4バージョンでは、以下の問題を修復しました。

  • 「点群をクラスタリングして要件を満たす点群を出力」ステップで、ごくわずかな確率で誤った数の点群が出力される問題を修正しました。

  • ニューラルネットワークに入力する画像がシングルチャンネル画像の場合、「ディープラーニングモデルパッケージを推論」ステップで「画像で欠陥のマスクを描画」機能を有効にしてプロジェクトを実行すると、OpenCV関連のエラーが発生する問題を修正しました。

  • Mech-DLK 2.4.1バージョンからエクスポートした対象物検出モデルパッケージを「ディープラーニングモデルパッケージを推論」ステップで読み込む際、モデルパッケージのエクスポート時に「インスタンスの最大数」が1で、モデルパッケージの推論の「ハードウェアタイプ」が「CPU」の場合、モデルパッケージの推論時間が長すぎる問題を修正しました。

  • 「ディープラーニングモデルパッケージを推論」ステップを使用して、一部の入力画像のインスタンスセグメンテーションを行う際に、ごくわずかな確率で発生するOpenCV関連のエラーを修正しました。

  • 直行ロボットのキャリブレーション済みの外部パラメータファイルは、「位置姿勢を変換(直行ロボット)」および「点群変換(直行ロボット)」で使用できない問題を修正しました。

  • 「経路計画」ステップでは、「移動」と「相対移動」ステップの「ロボットに送信するか」パラメータを「計画するが送信しない」に設定した場合でも、上記ステップによって経路点がロボットに送信される問題を修正しました。

Mech-Vision 1.7.2バージョンの更新説明

以下では、Mech-Vision 1.7.2バージョンの新機能や機能最適化について説明します。

新機能

「把持位置姿勢を予測(V2)」で薬の外箱のシーンに対応

把持位置姿勢を予測(V2) ステップでは、薬の外箱のシーンに対応し、バラ積みされた薬の外箱を仕分けすることができます。

また、薬の外箱に対応可能なソリューション(ディープラーニングモデル搭載)は、ソリューションライブラリから取得できます。

「ディープラーニングモデルパッケージ管理ツール」について

ディープラーニングモデルパッケージ管理ツール では、モデルパッケージの推論効率を「バッチサイズ」と「精度」の両方で設定できます(Mech-DLK 2.4.1以降バージョンによってエクスポートされたモデルパッケージのみ、推論効率を設定可能です)。

Mech-Vision1.7.2バージョン以降とMech-DLK 2.4.1バージョン以降によってエクスポートされたディープラーニングモデルパッケージとの併用が推奨されています。

Mech-Vision 1.7.1バージョンでは、Mech-DLK 2.4.1バージョンによってエクスポートされたディープラーニングモデルパッケージも使用できますが、いくつかの 互換性問題 もあります。

ステップ「ディープラーニングモデルパッケージを推論」を追加

Mech-Vision1.7.2バージョン以降、「ディープラーニングモデルパッケージを推論(CPU)」と「ディープラーニングモデルパッケージを推論(Mech-DLK 2.2.0+)」のステップは ディープラーニングモデルパッケージを推論 ステップに統合されました。

Mech-Vision 1.7.2バージョンで過去バージョンのプロジェクトを開くと、「ディープラーニングモデルパッケージを推論(CPU)」と「ディープラーニングモデルパッケージを推論(Mech-DLK 2.2.0+)」ステップは自動的に「ディープラーニングモデルパッケージを推論」に置き換わります。

このステップはMech-DLKによってエクスポートされた単体モデルまたは直列モデルに対して推論を行い、推論結果を出力することができます。Mech-DLK 2.2.0以降バージョンによってエクスポートされたモデルパッケージのみ対応しています。

Mech-DLK 2.4.1以降、モデルパッケージには、単体モデルと直列モデルの2種類があります。

  • 単体モデルパッケージ:1つのディープラーニングアルゴリズムモジュールのみを搭載したモデルパッケージのことを指します。例:「インスタンスセグメンテーション」モデル。

  • 直列モデルパッケージ:ディープラーニングアルゴリズムモジュールの複数のモデルを、前のモデルの出力が次のモデルの入力となる直列形式で搭載したモデルパッケージのことを指します。例えば、モデルパッケージに「対象物検出」と「インスタンスセグメンテーション」の2つのモデルがある場合、モデルの推論順序は対象物検出  インスタンスセグメンテーション となり、「対象物検出」の出力は「インスタンスセグメンテーション」の出力になります。「対象物検出」モデルの出力は、「インスタンスセグメンテーション」モデルの入力として使用されます。

このステップが直列モデルの推論を行う場合、直列モデルの推論結果は「ディープラーニング結果を解析」ステップで解析することができます。

ステップ「ディープラーニング結果を解析」を追加

Mech-Vision 1.7.2バージョンでは、 ディープラーニング結果を解析 ステップが追加され、「ディープラーニングモデルパッケージを推論」ステップから出力される直列モデルの推論結果を解析できるようになりました。

ソリューションライブラリについて

Mech-Vision 1.7.2バージョンでは、以下のソリューションとプロジェクトをソリューションライブラリに追加しました。

  • ソリューション:ブレーキディスク(単一セル)。

  • プロジェクト:薬の外箱、一般的な部品認識、バラ積みの小型部品(ボルト)。

プリインストールされているソリューションやプロジェクトを使用する場合は、最新バージョンのソフトウェアを使用してください。

機能の最適化

アルゴリズムの改善

Mech-Vision 1.7.2バージョンでは、ステップの処理速度を向上させるために3Dマッチング関連ステップ(「3D位置姿勢低精度推定」、「3D位置姿勢高精度推定」など)を最適化しました。

ステップとパラメータ名の最適化

Mech-Vision 1.7.2バージョンでは、以下のステップとパラメータ名の最適化を行いました。

Mech-Vision 1.7.2より前のバージョン

Mech-Vision 1.7.2

ステップ名

2D位置姿勢で3D位置姿勢を調整

2D位置姿勢を3D位置姿勢に変換

パラメータ名

指定軸の角度による候補位置姿勢をフィルタリング(「3D位置姿勢低精度推定(V2)」、「3D位置姿勢高精度推定」などのステップ)

モデルの回転角度による位置姿勢をフィルタリング

Mech-Vision 1.7.1バージョンの更新説明

以下では、Mech-Vision 1.7.1バージョンでの問題修正について説明します。

問題修復

Mech-Vision 1.7.1バージョンでは、以下の問題を修正しました。

  • Mech-Visionを起動するために「.vis」プロジェクトファイルをダブルクリックすると、「インターフェースサービス」が起動しない問題を修正しました。

  • ネットワークの遅延により、Mech-Visionがオンラインドキュメントのジャンプに失敗する場合がある問題を修正しました。

  • LSR、DEEPシリーズのカメラを「カメラから画像を取得」ステップで接続し、「深度画像の座標系に補正」パラメータのチェックが外れている場合に、カラー点群の表示でエラーが発生する問題を修正しました。

  • 「カメラから画像を取得」ステップの名前を変更した後、仮想モードで「データパス」を選択しても反映しないことを修正しました。

  • 「ワーク認識の可視化設定ツール」のモデルライブラリでモデルにチェックを入れた後にチェックを外すと、再度モデルライブラリに入ったときにチェックが入ったままになる問題を修正しました。

  • 「ワーク認識の可視化設定ツール」を開いた後、プロジェクト実行中にそれを直接終了するとソフトウェアがクラッシュする問題を修正しました。

  • 「3D位置姿勢高精度推定(簡易版)」ステップのサーフェスマッチング結果でエラーが発生する可能性がある問題を修正しました。

  • 「マッチングモデル・把持位置姿勢エディタ」で位置姿勢のマニピュレータのタイプを切り替えた後、マニピュレータの軸が太くなる問題を修正しました。

  • 3D ROI編集画面を開いたままMech-Visionを終了すると、3D ROI編集画面が正しく閉じない問題を修正しました。

  • キャリブレーション中の画像取得中にカメラがフレーム落ちしたり、カメラの接続が切れたりするとソフトウェアがクラッシュする問題を修正しました。

  • ロボットが接続されている状態でカメラの外部パラメータのキャリブレーションを行うために、ロボットの接続を解除した後でないと実行モードとロボットの制御方法を選択できない問題を修正しました。

Mech-Vision 1.7.0バージョンの更新説明

以下では、Mech-Vision 1.7.0バージョンの新機能や機能最適化、問題修復について説明します。

新機能

Mech-Visionによるビジョンアプリケーションのワンストップ展開をサポートする新しい「ソリューション」

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、「ソリューション」を追加しました。ソリューションとは、ビジョンアプリケーションを実現するために必要なロボットと通信、ビジョン処理、経路計画などの機能構成やデータの集りのことです。

ソリューションは1つまたは複数のプロジェクトで構成されています。プロジェクトを単独で使用することは推奨されず、ソリューションに割り当てて使用する必要があります。

ソリューション機能のサポートにより、ロボットの選択、ロボット通信方式の設定、ビジョンプロジェクトの構築、ロボットの動作経路計画などを1つのソリューションで行うことができ、ビジョンアプリケーションへの実装を実現しています。

  • ビジョン結果と簡単な経路計画が必要なプロジェクトでは、Mech-Visionという1つのソフトウェアだけでアプリケーション全体を展開することが可能です。

  • 標準インターフェース通信またはAdapter通信を使用する場合、ロボットプログラムが呼び出すMech-Visionプロジェクト番号はMech-Centerからではなく、Mech-Visionプロジェクトリストから取得するようにしました。

  • 過去バージョンのMech-Visionプロジェクトについては、アップグレード後にプロジェクトの変換を完了させる必要があります。詳細については、 プロジェクトを1.7.0バージョンへアップグレードする方法 をご参照ください。

Mech-Visionに統合したMech-Centerの通信サービス機能

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、「ロボット通信設定」機能を追加しました。この機能により、Mech-Centerソフトウェアを起動せずに、Mech-Visionソフトウェア内で通信設定を行った後に、ロボットのインポートや選択、ロボットなどの外部機器との通信を行えるようになりました。

統合した通信サービスを使用する際に、次のことに注意してください。

  • Mech-Visionソリューションを使用し、通信方式が標準インターフェースまたはAdapter通信の場合、Mech-Centerソフトウェアは必要ありません。

    • Mech-Visionのツールバーで ロボット通信設定 をクリックし、ロボットを選択して通信方式を設定し、「適用」をクリックすると、インターフェースサービスが自動的に起動されます。

    • ロボットのメーカーがABB、FANUC、YASKAWA、KAWASAKI、KUKA、UR、TM、ELITE、JAKAの場合、デフォルトで選択される通信設定は、Mech-Mindが提供するロボット側の標準インターフェースのサンプルプログラムで使用されている通信設定と一致しています。その他のメーカーのロボットの場合、デフォルトで選択されている通信設定はTCP/IPです。

    • インターフェース設定を行う際に、「ソリューションを開くとインターフェースサービスを自動的に起動」にチェックを入れることが可能です。これにより、次回ソリューションを開くと、プロジェクトがロボット側と直接通信するようになります。

    • 通信の関連ログは、Mech-Visionのログバーの「Console」タブで確認できます。

    • Adapterのインターフェース設定を行う際に、Adapterプロジェクトフォルダを選択すると、選択したフォルダは自動的に現在のソリューションフォルダに移動されます。

    • ソリューション内のAdapterプログラムを変更して有効にするには、Adapterプログラムを再起動し、インターフェースサービスを再起動する必要があります。

    • Mech-Centerで「PC起動時にMech-Centerを自動的に実行」のチェックを外す必要があります。

  • Mech-Visionソリューションを使用しない場合、または通信方式がVizティーチングの場合、Mech-Centerソフトウェアが必要です。

    • まずMech-Centerを起動します。次にMech-Visionを起動し、過去バージョンと同様に通信設定を行う必要があります。

    • Mech-Centerで「PC起動時にMech-Centerを自動的に実行」にチェックを入れること、Mech-CenterからMech-Visionを起動することを推奨します。

複合ステップ「経路計画」

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、「経路計画」機能を追加しました。この機能により、入力されたビジョンポイントを使用してロボットの動作経路を計画し、衝突のない経路を出力することができます。金属部品供給に適しており、簡単な経路計画に対応しています。

複合ステップ「ワーク認識」

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、「ワーク認識」ステップを追加しました。このステップでは、点群前処理、3Dマッチング、積み重ねられた対象物除去などのビジョン処理機能が統合されています。これにより、ワークの高速認識を実現しています。金属部品のピック&プレースに適しており、様々な形状と配置状態のワークを認識可能です。

「ようこそページ」

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、「ようこそページ」を追加しました。この画面では、ソフトウェアのバージョン情報だけでなく、ユーザーマニュアルや関連操作へのクイックアクセスを提供しています。

「ソリューションライブラリ」

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、「ソリューションライブラリ」を追加しました。ソリューションライブラリには、部品供給、パレタイジング・デパレタイジング、位置決め・組立、商品仕分け、品質検査の5つの業界に適用可能なソリューションやプロジェクトに加え、サンプルデータも提供しています。初心者は、ソリューションやプロジェクトの添付画像と説明をもとに、適切なソリューションやプロジェクトを選択し、簡単な修正を加えた後、そのまま使用することができます。

Mech-Mindは今後も、最新のソリューションライブラリをダウンロードして使用できるオンラインソリューションライブラリを拡充していく予定です。

「一般的な部品ピッキング」のソリューションテンプレート

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、ソリューションライブラリにソリューションテンプレート「一般的な部品ピッキング」を内蔵しています。様々な形状と配置状態のワーク認識をサポートし、ロボットが「衝突ゼロ」の部品ピッキングを完了することを実現します。4つの手順だけで3Dビジョンソリューションを構築することが可能です。工作機械の加工及び輸送、部品搬送などに適しています。

アルゴリズムの強化

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、下記のいくつかの新しいステップを追加しました。

新しいステップ 説明

3D位置姿勢高精度推定(簡易版)

このステップは、「3D位置姿勢高精度推定」を使いやすくしたもので、より直感的なパラメータ調整により、点群モデルとシーンの点群を正確にマッチングさせて対象物の位置姿勢を出力することが可能です。

重複対象物を除去(V2)

このステップは指定されたルールに従って積み重ねられた対象物のビジョン認識結果を除去できます。「重複対象物を除去」と比較して、このステップは投影方法の処理速度を向上させます。

大型部品測定に関するステップの組合せ

大型部品測定の業界向けに、一般的な機能を搭載したステップの組合せを提供します。現場で簡単な測定プロジェクトを構築する時に役立ちます。

把持位置姿勢を予測(V2)

このステップは2D画像と深度画像から把持対象物を認識し、把持位置姿勢を出力できます。

点群の法線ベクトルを計算してエッジを推定

このステップは、法線ベクトルを計算し、点群内の対象物エッジを推定することでエッジ点群を出力することができます。

点群変換(直行ロボット)

このステップは、入力点群をカメラ座標系または直行ロボットの座標系に変換して出力できます。

位置姿勢を変換(直行ロボット)

このステップは、入力位置姿勢をカメラ座標系または直行ロボットの座標系に変換して出力できます。

円のフィッティング

このステップは入力した2D画像内の点を円にフィッティングすることができます。通常、計測のシーンに使用されます。

直線のフィッティング

このステップは入力した2D画像内の点を直線にフィッティングすることができます。通常、計測のシーンに使用されます。

2つの線分の交点を計算

このステップは、2つの線分の交点のピクセル座標を計算できます。通常、計測シーンに対象物の特徴点を見つけるために使用されます。

線分と円との交点を計算

このステップは、入力線分または線分と円の双方向延長線の交点のピクセル座標を計算できます。通常、計測シーンに対象物の特徴点を見つけるために使用されます。

2D形状を処理

このステップは、指定方法に従って入力された2値画像の形状を処理できます。通常、計測シーンでの様々な計算を容易にするために対象物の輪郭を処理するために使用されます。

穴埋め処理

このステップは入力された2値画像の穴、すなわち非ゼロピクセルで完全に囲まれた領域を埋めることができます。通常、対象領域の完全な画像を取得し、穴領域の画像欠落による干渉を避けるために、画像分割に使用されます。

画像の鮮明さを評価

このステップは、様々な計算方法を指定することにより、入力画像の鮮明さを定量的に評価することができます。通常、計測シーンでカメラのパラメータや位置調整に役立ちます。

色情報をカウント

このステップは、指定された色空間のカラー画像を入力し、指定されたチャンネル内のピクセル値(平均値、標準偏差、最大値、最小値を含む)をカウントすることができます。通常、計測シーンで画像の色を評価するために使用されます。

キャリパスツール

このステップは、狭いROIの垂直方向に沿ってエッジポイントまたはエッジポイントペアを検出し、エッジポイントの座標とエッジポイントペア間の距離をピクセル単位で出力することができます。

Shape2DListをPose2DListに変換

このステップでは、入力された3つの2D形状情報リストから、X値リスト、Y値リスト、Theta値リスト(Thetaは傾斜角度)を取り出し、組み合わせて新しい2D位置姿勢リストを作成することができます。

LNXカメラに対応

「ラインスキャンレーザーカメラ」ステップでは、LNXカメラに対応可能なLNXカメラタイプを追加しました。

直行ロボットのハンド・アイ・キャリブレーションに対応

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、キャリブレーションツールを最適化し、直行ロボットのハンド・アイ・キャリブレーションに対応します。直行ロボット専用のキャリブレーション手順を設計し、複雑な設定をせずに直行ロボットをキャリブレーションすることができるようになりました。

また、直行ロボット専用の「点群変換(直行ロボット)」と「位置姿勢を変換(直行ロボット)」ステップを追加しました。Mech-Visionプロジェクトでは、動的外部パラメータを計算するためにこれらのステップを使用する必要があります。

「ディープラーニングモデルパッケージ管理ツール」を追加

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、「ディープラーニングモデルパッケージ管理ツール」を追加しました。これは、「ディープラーニングモデルパッケージを推論(Mech-DLK 2.2.0+)」と「ディープラーニングモデルパッケージを推論(CPU)」ステップに使用するディープラーニングモデルパッケージを最適化し、実行モードやハードウェアタイプ、モデルパッケージ状態などを管理することが可能です。さらに、このツールはIPCのGPU使用率監視に対応します。

機能の最適化

アルゴリズムの改善

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、下記のいくつかのステップを最適化しました。

最適化したステップ 説明

ディープラーニングモデルパッケージを推論(Mech-DLK 2.2.0+)

モデルパッケージの設定欠陥判定ルールの設定 (欠陥検出向け)のパラメータグループを追加しました。

ディープラーニングモデルパッケージを推論(CPU)

モデルパッケージの設定 パラメータグループを追加しました。

統計データで位置姿勢の繰返し精度をチェック

異常値処理 パラメータを追加しました。数値の偏差が設定されたしきい値を超えた場合、 異常値を発見したら即エラー報告 または 異常値を記録してマーク のいずれかを選択することができるようになりました。異常値を記録してマーク を選択した場合、異常値は出力テキストファイルに赤色でマーカーが付けられます。

ピクセルを物理的な長さを変換

キャリブレーションによる計算 パラメータを追加しました。入力画像を使用して自動的にキャリブレーションを行い、キャリブレーションで得られたカメラパラメータに基づいて、実際の距離を計算します。キャリブレーションを行わない場合よりも、より正確な計算が行われます。

画像二値化処理

DualThresholdDynamicThreshold の分割操作のタイプを追加しました。

ソートと階層化

各層の開始位置 パラメータを追加しました。層間隔とソートする位置姿勢配列の入力により、ソート後の配列とインデックスを出力することができます。

一部のステップを削除

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、下記のいくつかのステップを削除しました。

親グループ-子グループ 削除したステップ

2D特徴抽出-ほか

指定コーナーおよび寸法によって長方形を検出

2D汎用処理-ほか

ポリゴンを配置

ディープラーニング-未知対象物の把持

把持のヒートマップから位置姿勢を計算、把持位置姿勢を予測(同じタイプ)、各画素の把持可能な確率を予測

測定-3D長さ/距離

点から二つの平面の交線までの距離を計算、点から平面までの距離を計算

古いバージョンのステップ

画像で情報を可視化、障害物に応じて目標点を調整

位置姿勢-並進/方向を調整

障害物に応じて目標点を調整(V2)

その他

把持可能な長方形を検出

「マッチングモデル・把持位置姿勢エディタ」について

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、マッチングモデル・把持位置姿勢エディタを次のように最適化しました。

  • メイン画面を最適化し、主要な機能を強調し、使いやすさを改善しました。

  • ツールバーのレイアウトを最適化し、操作説明を表示するための動画を追加しました。

  • カメラを使用した点群取得の流れを最適化し、エッジ点群の取得に対応する機能を追加しました。

  • CADファイルをインポートする時の単位選択機能を最適化しました。

「モデルエディタ(古いバージョン)」を削除

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、「モデルエディタ(古いバージョン)」を削除しました。点群モデルの作成や把持位置姿勢の生成が必要な場合、マッチングモデル・把持位置姿勢エディタを使用してください。

6軸ロボットのキャリブレーション手順について

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、6軸ロボットのキャリブレーション手順を次のように最適化しました。

  • キャリブレーションの設定手順内では、ロボット選択やロボットプログラムの読み込み、ロボット接続などの機能を追加しました。ロボットへの接続は、キャリブレーションの設定手順内で完了できます。

  • 新しいロボットシミュレーション画面(シーンビュー)により、Mech-Vizソフトウェアがなくても、設定したキャリブレーション経路とロボット位置をキャリブレーション中にリアルタイムに確認することができます。

  • インターフェイスのレイアウトを最適化し、キャリブレーションのためのガイダンスもより明確になりました。

「パラメータレシピ」について

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、「パラメータレシピ」を最適化しました。 パラメータを更新 をクリックし、ワンクリックでプロジェクト内のパラメータを現在のレシピに同期することができるようになりました。

「プロジェクト編集エリア」について

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、プロジェクト編集エリアのインタラクションデザインを最適化し、グリッドと位置合わせ機能を追加し、必要に応じて位置合わせグリッドの表示有無を設定できます。また、基準線、ステップドラッグ&ドロップ吸着を調整できるようにしました。

コメントしたカメラ名の表示に対応

Mech-Visionでカメラを接続した後、カメラIDにカーソルを合わせると、コメントしたカメラ名とIPアドレスが表示されるようになりました。

長さと角度の単位の初期設定を変更

長さと角度の単位の初期設定を、「ステップに組み込み単位を使用」から「mm」と「°」に変更しました。

日本語と韓国語の言語パックのオンラインおよびオフライン更新をサポート

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、日本語と韓国語のUI言語パックのオンラインおよびオフライン更新に対応しています。さらに、Mech-Mind株式会社からオフラインの日本語の言語パックの取得をサポートしています。言語パックの更新のためにソフトウェアに言語パックファイルをドラッグすることで更新が可能です。

問題修復

ステップ「カメラから画像を取得」について

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、「カメラから画像を取得」ステップでHikonの2Dカメラに接続できない問題を修正しました。

ステップ「Pythonを使用して結果を計算」について

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、ステップ「Pythonを使用して結果を計算」の問題を修正しました。詳細は以下の通りです。

  • プロジェクト実行中にこのステップがスムーズに実行できないこと。

  • PostListデータ型のマージ時に、出力された位置姿勢の四元数の順序が正しくないこと。

ステップ「位置姿勢を一括調整」について

Mech-Vision 1.7.0バージョンでは、プロジェクト実行中に「位置姿勢を一括調整」によって引き起こされたソフトウェアクラッシュを修正しました。


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