対象物

本節では、対象物について説明します。

概要

対象物とは、段ボール箱や金属部品、接着剤塗布または溶接を実行する部品など、ロボットハンドが作用する物体です。

対象物の対称性

対称性とは、対象物がある軸で一定の角度回転したら元の形状と重なり合うことです。 対象物の対称性を設定することでロボットハンドが把持や配置を実行する時の無駄な回転を回避し、時間を削減して把持計画の成功率を向上させることができます。

詳しくは、対象物の回転対称性 をお読みください。

把持範囲

対象物を把持できない場合でも、ロボットハンドの位置姿勢を一定角度の範囲内で微調整することで把持できる場合もあります。この範囲を把持範囲といいます。

詳しくは、対象物の把持範囲 をお読みください。

解の選択戦略

ロボットハンドの回転が最小

この戦略を選択すると、「把持-配置」の過程でロボットハンドの Z 軸の回転が最小な把持位置姿勢を優先的に把持点として使用します。これにより、ロボットが把持を実行したあと、無駄な回転による対象物の落下を回避できます。

ロボットハンドと対象物の位置姿勢との差が最小

この戦略を選択すると、ロボットハンドと対象物の位置姿勢との偏差角度が最小な点を優先的に把持点として使用します。

ロボットハンドと点群の衝突が最小

この戦略を選択すると、ロボットハンドと対象物の点群の衝突体積が最小な点を優先的に把持点として使用します。

対象物設定

対象物を追加する

  1. リソース  対象物+をクリックして対象物設定ウィンドウを開きます。

  2. 対象物名 に対象物の名前を入力します。

    対象物名は Mech-Vision から出力された「labels」と一致しなければなりません。Mech-Vision で以下のように確認できます:

    • ログの「出力」の情報を確認し、 "labels":["XXX"] は対象物名です。

    • 「出力」ステップのlabelsの線をダブルクリックし、右側の「デバッグ結果出力」パレットでは括弧の中は対象物名です。

  3. 対象物の特徴に応じて 回転対称Z 軸を中心にY 軸を中心にX 軸を中心に を選択します(複数選択も可能)。その後、対称回数試行範囲 も設定します。対象物は対称性を持たない場合、このパラメータを設定する必要はありません。

  4. 対象物の特徴に応じて 把持範囲Y 軸を中心にX 軸を中心に を選択します(複数選択も可能)。その後、試行範囲試行間隔 も設定します。対象物の把持範囲がない場合、このパラメータを設定する必要はありません。

  5. 把持戦略の要求を満たすように 解選択戦略 を設定します。

  6. OK をクリックします。

複数の対象物を追加する場合、以上の手順を繰り返してください。

対象物を削除する

以下のいずれかの手順を実行して対象物を削除します。

  • リソース  対象物の下に表示されている対象物名を選択し、Delete を押します。

  • リソース  対象物の下に表示されている対象物名を右クリックし、表示されたドロップダウンメニューで 削除 をクリックします。

対象物を編集する

  1. 以下のいずれかの手順を実行して対象物設定ウィンドウを開きます。

    • リソース  対象物の下に表示されている対象物名をダブルクリックします。

    • リソース  対象物の下に表示されている対象物名を右クリックし、表示されたドロップダウンメニューで 対象物設定 をクリックします。

  2. 対象物設定ウィンドウでパラメータを調整します。

  3. OKをクリックします。