キャリブレーションの関連概念

ロボットの通信方式

通信方式とは、ロボットがどうの方式でビジョン側と通信することを指します。Mech-Mindビジョンシステムは、標準インターフェース通信、Adapter通信とVizティーチング通信の3種類の通信方式に対応しています。詳細については、 通信方式の概要 をご参照ください。

カメラの取り付け方式

カメラの取り付け方式とは、カメラがセルに取り付けられている方式のことを指します。一般的な取り付け方式は、Eye to Hand(ETH)とEye in Hand(EIH)です。また、カメラ視野の拡大と点群品質の向上のために、2台カメラ(Eye to Eyeと呼ぶ)を使用することも可能です。

キャリブレーション方式

キャリブレーション方式は、キャリブレーション画像や位置姿勢の取得を自動化するかどうかで、自動キャリブレーションと手動キャリブレーションに分けられます。手動キャリブレーションは複雑であるため、自動キャリブレーションを推奨します。

自動キャリブレーション(推奨)

キャリブレーション中にロボットを接続し、Mech-Visionが自動的にキャリブレーション経路を計画し、計画した経路に沿ってロボットを制御し、キャリブレーション画像と位置姿勢の取得を完了させます。

手動キャリブレーション

キャリブレーション中にロボットを接続せずに、ロボットを手動で移動し、ユーザーより計画した経路に沿って移動するか、キャリブレーションボードの白い円にタッチし、ロボットの位置姿勢を手動で入力してキャリブレーション画像を撮影します。

キャリブレーションデータの取得方法

キャリブレーションデータの取得方法は、キャリブレーション中にデータを取得する方法のことを指します。Mech-Visionでは、標準キャリブレーション法とTCPタッチ法に対応しています。

標準キャリブレーション法(推奨)

ロボットはソフトウェアで自動生成された、あるいは手動で計画された経路点を順次移動し、各経路点でキャリブレーションボードの画像を撮影し、キャリブレーションボードの白い円を認識してロボットのフランジの位置姿勢を取得し、最終的にキャリブレーション行列を形成します。これにより、キャリブレーションボード、カメラ、ロボット間の関係を確立します。この方法はシンプルなプロセスで高いキャリブレーション精度を実現します。 6軸または4軸ロボットに使用することを推奨します。

TCPタッチ法

三点法を使用してキャリブレーションボードの位置姿勢を確認してから、キャリブレーションボード、カメラ、ロボット間の関係を確立します。この方法は、ロボット動作スペースが狭く、キャリブレーションボードが取り付けられない場合に場合に適します。5軸または他のタイプのロボットに使用することを推奨します。

カメラの内部パラメータ

内部パラメータとは、レンズの焦点距離、歪みなどのカメラ内部の基本的なパラメータです。通常、内部パラメータがカメラの工場出荷時に設定され、カメラに保存されています。

カメラの外部パラメータ

外部パラメータとは、ロボットとカメラとの位置姿勢の変換関係のことを指します。言い換えれば、ロボットのハンドとアイの関係なので、外部パラメータのキャリブレーションをロボットのハンド・アイ・キャリブレーションといいます。ロボットとカメラの相対位置姿勢はシーンによって異なるため、カメラとロボットのハンド・アイの関係を取得するには、現場でキャリブレーションを実行する必要があります。

キャリブレーションポイント

キャリブレーションポイントとは、キャリブレーション時にカメラがキャリブレーションボードの画像を取得する際のロボットの位置姿勢を指します。標準キャリブレーション法でデータを取得する場合、キャリブレーションポイントがキャリブレーション経路における点となります。TCPタッチ法でデータを取得する場合、キャリブレーションボードに3つの共線でないキャリブレーションボードの白い円の中心をタッチし、キャリブレーションボードの画像を一回撮影することでデータを取得できます。

キャリブレーションボードの白い円

キャリブレーションボードの白い円とは、キャリブレーションボード上の円形の特徴点のことを指します。キャリブレーション時には、ソフトウェアは取得したキャリブレーションボードの画像(2D画像と深度画像)からキャリブレーションボードの白い円の中心ピクセル座標とカメラ座標系での円の中心の座標を計算します。その後、取得したキャリブレーションボードの白い円のデータをもとに、カメラの外部パラメータを計算します。