点群の法線ベクトルを計算してエッジを推定
機能
このステップは、法線ベクトルを計算し、点群内の対象物エッジを推定することでエッジ点群を出力できます。
主な流れは、入力点群を深度画像に変換し、点群の法線ベクトルと深度情報を用いて、どの点がエッジ点ポイントであるかを判定します。
パラメータ説明
- 非構造化点群を処理
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パラメータ説明:このパラメータは、非構造化点群を処理するかどうかを選択するために使用されます。
初期値:チェックを入れない(ほとんどの場合に適用可能)。
調整アドバイス:入力点群が構造化点群の場合、このパラメータにチェックを入れる必要はありません。入力点群が非構造化点群の場合、このパラメータにチェックを入れる必要があります。チェックを入れたら、 深度画像の解像度 の設定が必要ですが、隣接点の検索半径と検索カーネルの半径の設定は不要です。
法線ベクトルの計算設定
- 有効点の深度の最小値
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パラメータ説明:このパラメータは、法線ベクトルを計算する時に、点の最小Z値(ミリメートル単位)を設定するために使用されます。点のZ値がこのパラメータより小さい場合、その点は除去されます。
初期値:100 mm
- 隣接点の検索半径
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パラメータ説明:点群の処理に使用されます。「隣接点の検索半径」パラメータの値を半径とする円内の点が法線ベクトルの計算に使用されます。単位はミリメートル(mm)です。
初期値:10 mm
- 検索カーネルの半径
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パラメータの説明:深度画像の処理に使用されます。「検索カーネルの半径」のパラメータ値の2倍の辺の長さを持つ正方形内の点が法線ベクトルの計算に使用されます。単位はピクセル(px)です。
初期値:2 px
エッジの計算設定
このステップでは、エッジポイントを判定するための3つの方法が用意されています。
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法線ベクトルの変動しきい値に基づいてエッジポイントであるかどうかを判定します。
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深度差のしきい値に基づいてエッジポイントであるかどうかを判定します。
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点のZ軸と法線ベクトルとの最大角度に基づいてエッジポイント以外の点を判定します。
エッジポイントの判定では、まず、 法線ベクトルとZ軸との最大角度 パラメータを使用してエッジポイント以外の点を判定し、 法線ベクトルの変動しきい値 と 深度差のしきい値 パラメータを使用して残りの点のうちどれがエッジポイントであるかを判定します。ある点がエッジポイントと判定される条件は、 法線ベクトルの変動しきい値 と 深度差のしきい値 条件の両方を満たしていることです。
- 法線ベクトルの変動しきい値
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パラメータ説明:このパラメータは、エッジポイントを判定するための法線ベクトルの変動しきい値を設定するために使用されます。単位は度(°)です。隣接する点の法線ベクトルの変動がこのしきい値より大きい場合、、その点はエッジポイントと見なされます。法線ベクトルの変動とは、隣接点の法線ベクトル変動を総合的に考慮した値をいいます。
初期値:10°
- 深度差のしきい値
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パラメータ説明:このパラメータは、エッジポイントを判定する時の深度差の上限を設定するために使用されます。単位はミリメートルです。隣接する8点との深度差の最大値がこのしきい値より大きい場合、エッジポイントと見なされます。
初期値:5 mm
- 法線ベクトルとZ軸との最大角度
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パラメータ説明:このパラメータは、点のZ軸と法線ベクトルとの角度の最大値を設定するために使用されます。単位は度(°)です。点のZ軸と法線ベクトルとの角度がこの値より大きい場合、その点はエッジポイントと見なされません。
初期値:70°(ほとんどの場合に適用可能)。
エッジのフィルタリング設定
- ギャップ幅の許容範囲
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パラメータ説明:点群にギャップがある場合、このパラメータを使用してギャップ両側にエッジがあるかどうかを判定します。単位はピクセル(px)です。ギャップの水平方向の幅がこのパラメータの値より小さく、ギャップ両端の高さの差が 深度差のしきい値 より小さい場合、ギャップ両側はエッジとみなされません。
初期値:2 px
- エッジポイントの最小数
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パラメータ説明:このパラメータは、このステップで出力されるエッジ点群の最小点数を設定するために使用されます。このパラメータより少ない点数のエッジ点群は無視されます。
初期値:10