ワークの選択と認識

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点群の前処理が完了したら、認識する対象物としてワークライブラリから1つまたは複数のワークを選択する必要があります。

「ワーク選択と認識」手順の可視化エリアには、ワークの中心点が表示されます。把持位置姿勢を表示する場合は、次へ をクリックし、「共通設定」手順の可視化エリアで確認してください。

外部サービスを使用してMech-Visionプロジェクトをトリガーする場合は、トリガー前に「ワーク認識」設定ツールを閉じることをお勧めします。

プロジェクトをトリガーしているときに「ワーク認識」設定ツールが開かれていると、可視化オプションを切り替えても可視化表示エリアや認識結果レポートの内容が更新されません。この場合は、「ワーク認識」設定ツールを閉じてから デバッグ結果出力 機能を有効にし、その後再度「ワーク認識」設定ツールを開くことで、可視化オプションを切り替えた後に認識結果と可視化出力結果を確認できます。

ワークを選択

以下の手順に従って、ワークライブラリ内のワークを「ワーク認識」の設定ツールに更新します。その後、実際の状況に応じて認識するワークを適切に選択します。

  • ワークライブラリにワークがない場合、実際の状況に応じて ワークの設定フローを選択してワークを作成 する必要があります。ワークを設定して保存した後、「ワーク認識」の設定ツールで ワークを更新 をクリックすると、ワークが「ワーク認識」の設定ツールに更新されます。

  • ワークライブラリに設定済みのワークがある場合、ワークを更新 をクリックしてそれを「ワーク認識」の設定ツールに更新できます。

ディープラーニングを使用(オプション)

実際のプロジェクトでは、認識するワークが高反射材質で点群が抜けている場合や、カメラの取り付け位置が遠すぎて点群の品質が低い場合には、ワークを認識するためにディープラーニングの使用が必要です。この時、ディープラーニングによる認識 を有効にする必要があります。

  • ディープラーニングによる認識 機能は、インスタンスセグメンテーションと対象物検出にのみ適用できます。

  • インスタンスセグメンテーションや対象物検出モデルの効率を設定する際、複数の画像を一度にニューラルネットワークに送信することはサポートされていません。そのため、「バッチサイズ」は1にのみ設定可能です。

  1. ディープラーニングモデルパッケージをインポートします。

    モデルパッケージ管理ツール をクリックして開き、モデルパッケージをインポートします。詳細については、ディープラーニングモデルパッケージをインポート をご参照ください。

  2. ディープラーニングモデルパッケージを選択します。

    モデルパッケージのインポートが完了したら、ボタンの下にあるドロップダウンバーからモデルパッケージを選択することができます。

  3. 目標領域(2D ROI)を設定します。

    ROI設定 をクリックし、表示される「ROI設定」設定画面でROIを設定し、ROI名を入力します。これにより、ディープラーニングの推論精度を向上させることができます。

  4. 推論設定を行います。

    推論設定 をクリックし、表示される「推論設定」画面で信頼度しきい値を設定します。このしきい値よりも高い信頼度を持つ結果は、ディープラーニング認識プロセス中に保持されます。

  5. フォントサイズを設定します。

    このパラメータは、左側のディープラーニング結果に表示されるテキストのフォントサイズを設定するために使用されます。実際のニーズに応じて設定してください。

  6. 膨張処理パラメータ(オプション)を設定します。

    このパラメータは、ディープラーニングマスクの面積を増やすために使用されます。ディープラーニングマスクがワークより小さい場合、マスクを使用してワークから抽出された点群(特にエッジ点群)が抜けていることがあります。そのため、点群抜けを避けるために、膨張処理を有効化にしてマスク領域を増やすことを推奨します。

    膨張処理 を有効化にした後、実際の状況に応じて カーネルサイズ を設定する必要があります。カーネルが大きいほど膨張効果は強くなります。

ワーク認識

基本モード

マッチングモード

マッチングモードを自動的に設定

パラメータ説明:有効にすると、ステップでは「低精度マッチングモード」と「高精度マッチングモード」は自動的に設定されます。

初期値:有効

低精度マッチングモード/高精度マッチングモード

パラメータ説明:このパラメータは、マッチングモードを設定するために使用されます。マッチングモードを自動的に設定 を使用しない場合、このパラメータを設定する必要があります。

オプション:サーフェスマッチング、エッジマッチング

  • サーフェスマッチング:対象物のサーフェス点群モデルを使用して点群モデルのマッチングを行います。

  • エッジマッチング:対象物のエッジ点群モデルを使用して点群モデルのマッチングを行います。

初期値:サーフェスマッチング

調整アドバイス:このパラメータを調整する際には、ワークの特徴と取得した点群の品質を考慮する必要があります。対象物の表面に明らかな認識可能な特徴がある場合(クランクシャフト、ローターなど)、サーフェスマッチングを推奨しています。この場合、対象物の表面特性を反映した点群モデルを作成する必要があります。対象物が平らで、カメラの視野に明確な固定エッジの特徴がある場合(パネル、トラックリンク、コネクティングロッド、ブレーキディスクなど)、エッジマッチングを推奨しています。この場合、対象物のエッジ特性を反映した点群モデルを作成する必要があります。また、対象物の点群品質がよくない場合は、サーフェスマッチングの使用を推奨します。

実行設定

実行モード

パラメータ説明:このパラメータは、マッチングの精度と速度のバランスを設定するために使用されます。精度が高いほど、処理にかかる時間も長くなります。

オプション:高速、標準、高精度

初期値:標準

信頼度設定

結果検証レベル

パラメータ説明:このパラメータは、マッチング結果を検証する際に適用される厳密さのレベルを選択するために使用されます。

オプション:低、標準、高、超高

初期値:標準

調整アドバイス:通常の場合は 標準 を使用します。シーンの点群とモデル点群の区別が難しい場合は、より高いレベルを選択することができます。

信頼度しきい値

パラメータ説明:マッチング結果の信頼度がこのしきい値より大きい場合、その結果が有効であると見なされます。信頼度が高いほど、マッチング結果はより正確です。

初期値:0.3000

調整アドバイス:まずはこのパラメータを初期値に設定し、実行結果を確認することを推奨します。誤認識が発生した場合は、このパラメータを適度に高く設定することをお勧めします。見逃しが発生した場合は、適度に低く設定することをお勧めします。

出力

出力結果の最大数

パラメータ説明:このパラメータは、マッチングに成功した場合の出力されるワークの最大数を指定するために使用されます。値が大きいほど、ステップの実行長くなります。

初期値:10

調整アドバイス:出力結果の最大数を適切に設定し、値を高くしすぎないことを推奨します。

実際に出力される3Dマッチングの認識結果の数は、設定された 出力結果の最大数 と一致しない場合があります。例えば、出力結果の最大数 を5に設定しても3Dマッチングの認識結果が合計で3つしかない場合、実際に出力される結果の数は3になります。

上級モード

マッチングモード

マッチングモードを自動的に設定

パラメータ説明:有効にすると、ステップでは「低精度マッチングモード」と「高精度マッチングモード」は自動的に設定されます。

初期値:有効

低精度マッチングモード/高精度マッチングモード

パラメータ説明:このパラメータは、マッチングモードを設定するために使用されます。マッチングモードを自動的に設定 を使用しない場合、このパラメータを設定する必要があります。

オプション:サーフェスマッチング、エッジマッチング

  • サーフェスマッチング:対象物のサーフェス点群モデルを使用して点群モデルのマッチングを行います。

  • エッジマッチング:対象物のエッジ点群モデルを使用して点群モデルのマッチングを行います。

初期値:サーフェスマッチング

調整アドバイス:このパラメータを調整する際には、ワークの特徴と取得した点群の品質を考慮する必要があります。対象物の表面に明らかな認識可能な特徴がある場合(クランクシャフト、ローターなど)、サーフェスマッチングを推奨しています。この場合、対象物の表面特性を反映した点群モデルを作成する必要があります。対象物が平らで、カメラの視野に明確な固定エッジの特徴がある場合(パネル、トラックリンク、コネクティングロッド、ブレーキディスクなど)、エッジマッチングを推奨しています。この場合、対象物のエッジ特性を反映した点群モデルを作成する必要があります。また、対象物の点群品質がよくない場合は、サーフェスマッチングの使用を推奨します。

実行設定

実行モード

パラメータ説明:このパラメータは、マッチングの精度と速度のバランスを設定するために使用されます。精度が高いほど、処理にかかる時間も長くなります。

オプション:高速、標準、高精度

初期値:標準

低精度マッチングの設定

実行設定

パラメータ説明:このパラメータは、マッチングの精度と速度のバランスを設定するために使用されます。精度が高いほど、処理にかかる時間も長くなります。

オプション:高速、標準、高精度、カスタム

初期値:標準

点群モデルの期待点数

パラメータ説明:このパラメータは、点群モデルの期待点数を設定するために使用されます。実行モードカスタム の場合、このパラメータを設定する必要があります。

初期値:300

高精度マッチングの設定

実行設定

パラメータ説明:このパラメータは、マッチングの精度と速度のバランスを設定するために使用されます。精度が高いほど、処理にかかる時間も長くなります。

オプション:高速、標準、高精度、超高精度、カスタム

初期値:標準

サンプリング間隔

パラメータ説明:このパラメータの値が大きいほど、サンプリングされた点群に含まれる点の数が少なくなり、点群が疎になります。そのため、マッチング精度は低下します。パラメータ値が小さいほど、実行時間が長くなります。

初期値:5.000 mm

最大反復回数

パラメータ説明:このパラメータの値が大きいほど、マッチング精度が高くなり、処理速度が遅くなります。

初期値:40

標準偏差更新のステップサイズ

パラメータ説明:このパラメータは、標準偏差を微調整するために使用されます。

初期値:3

偏差補正能力

パラメータ説明:このパラメータは、低精度マッチング結果に対する偏差補正の強さを設定するために使用されます。偏差補正能力が大きいほど、実際の対象物の位置姿勢から大きくずれた大まかな位置姿勢を正確な位置姿勢に補正することができます。ただし、偏差補正能力が大きくすると、マッチング精度が低下する可能性がありますのでご注意ください。

オプション:高レベル、中程度、低レベル

初期値:低レベル

追加の高精度マッチング

有効化

パラメータ説明:有効にすると、最終的なマッチング精度が向上する可能性がありますが、処理時間がわずかに増加します。この機能を有効にするかどうかは、実際の状況に応じてご判断ください。

初期値:無効

位置姿勢をフィルタリング

位置姿勢距離に基づいた非極大値抑制を使用

パラメータ説明:有効にすると、候補位置姿勢と選択された位置姿勢との間の距離が対象物の直径の0.1倍未満である場合、候補位置姿勢はフィルタリングで除去されます。

初期値:有効

最大モデル回転角度を自動的に設定

パラメータ説明:有効にすると、モデルの最大回転角度 が自動的に設定されます。主に、ワーク表裏と誤ってマッチングした位置姿勢を除去するために使用されます。

初期値:有効

モデルの最大回転角度

パラメータ説明:シーンの点群とマッチングさせるために、点群モデルをX軸またはY軸周りに一定の角度で回転させる必要があります。この時、点群モデルの回転角度によって位置姿勢がフィルタリングされます。モデルの回転角度が モデルの最大回転角度 を超えると、その位置姿勢は除去されます。

初期値:135.00°

細長い対象物のマッチング精度向上

有効化

パラメータ説明:細長い対象物をマッチングする際、ワークと点群の位置がワークの長軸方向にずれやすく、両端を正確に合わせることができません。この機能を有効にすると、細長い対象物のマッチング精度を向上させることができます。

初期値:無効

誤マッチング回避

位置姿勢を調整

パラメータ説明:X軸の向きを調整 を選択すると、低精度マッチングで得られた位置姿勢のZ軸を固定し、X軸を指定した方向に回転させることができます。マッチングに失敗する可能性のある位置姿勢をフィルタリング を選択すると、ワークライブラリで計算された失敗する可能性のある位置姿勢がマッチングに使用されるため、誤ったマッチングを回避できます。

オプション:なし、X軸の向きを調整、マッチングに失敗する可能性のある位置姿勢をフィルタリング

初期値:なし

調整説明:マッチングに失敗する可能性のある位置姿勢をフィルタリング パラメータを使用する場合、ワークライブラリの 点群モデル設定点群モデルを設定 を有効にし、マッチングに失敗する可能性のある位置姿勢を自動的に計算 を選択して関連設定を行い、「ワーク認識」の設定ツールで ワークを更新 をクリックする必要があります。

信頼度設定

信頼度の設定方式

パラメータ説明:このパラメータは、信頼度の設定方式を選択するために使用されます。

オプション:自動、手動

  • 自動:「共同スコアリング戦略」を自動的に設定します。

  • 手動:「共同スコアリング戦略」を手動で設定します。

調整説明:自動 の使用を推奨します。自動オプションでの認識結果が現場の要件を満たさない場合、このパラメータを 手動 に設定し、関連パラメータを調整してください。手動 を選択した場合、サーフェスマッチングとエッジマッチングの 結果検証レベル および 信頼度しきい値 を、実際の状況に応じてそれぞれ設定することができます。

結果検証レベル

パラメータ説明:このパラメータは、マッチング結果を検証する際に適用される厳密さのレベルを選択するために使用されます。

オプション:低、標準、高、超高、カスタム

初期値:標準

調整アドバイス:通常の場合は「標準」を使用します。シーンの点群とモデル点群の区別が難しい場合は、より高いレベルを選択することができます。

検索半径

パラメータ説明:シーン点群とモデル点群の間の距離がこの値より小さい場合、シーン点群とモデル点群は重なっているとみなされます。重なっている点が多いほど、マッチング結果の検証スコアが高くなります。結果検証レベルカスタム の場合、このパラメータを設定する必要があります。

初期値:10.000mm

サンプリング間隔

パラメータ説明:モデル点群とシーンの点群をダウンサンプリングする際のサンプリング間隔を設定します(マッチング結果の検証のみ)。値が大きいほど、サンプリングされた点群の点数が少なくなります。結果検証レベルカスタム の場合、このパラメータを設定する必要があります。

初期値:5.000 mm

信頼度しきい値

パラメータ説明:マッチング結果の信頼度がこのしきい値より大きい場合、その結果が有効であると見なされます。信頼度が高いほど、マッチング結果はより正確です。

初期値:0.3000

調整アドバイス:まずはこのパラメータを初期値に設定し、実行結果を確認することを推奨します。誤認識が発生した場合は、このパラメータを適度に高く設定することをお勧めします。見逃しが発生した場合は、適度に低く設定することをお勧めします。

サーフェスマッチングに法線ベクトルの偏差を考慮

パラメータ説明:サーフェスマッチング結果の検証時に、シーンの点群とモデル点群の対応点の法線ベクトルの角度差を考慮します。このパラメータを有効にすると、出力されるマッチング結果の数は少なくなりますが、マッチング結果の精度が向上します。

初期値:無効

出力

出力結果の最大数

パラメータ説明:このパラメータは、マッチングに成功した場合の出力されるワークの最大数を指定するために使用されます。値が大きいほど、ステップの実行長くなります。

初期値:10

調整アドバイス:出力結果の最大数を適切に設定し、値を高くしすぎないことを推奨します。

実際に出力される3Dマッチングの認識結果の数は、設定された 出力結果の最大数 と一致しない場合があります。例えば、出力結果の最大数 を5に設定しても3Dマッチングの認識結果が合計で3つしかない場合、実際に出力される結果の数は3になります。

重なり合っている結果を除去

有効化

パラメータ説明:このパラメータは、重なっている対象物の除去機能を有効にするかどうかを指定するために使用されます。

初期値:有効

重なり合う比率のしきい値

パラメータ説明:このパラメータは、対象物が他の対象物との重なり合う比率のしきい値を設定するために使用されます。2つの対象物間の重なり合う比率がこのしきい値を超える場合、位置姿勢の信頼度が低い対象物は除去されます。重なり合っている結果を除去 を有効にする場合、このパラメータを設定する必要があります。

初期値:30%

重ねられている結果を除去

有効化

パラメータ説明:このパラメータは、重ねられている対象物の除去機能を有効にするかどうかを設定するために使用されます。

初期値:有効

重なり率のしきい値

パラメータ説明:このパラメータは、対象物とその他の対象物との重なり率のしきい値を設定するために使用されます。重なり率がこのしきい値を超えると、その対象物は重ねられている対象物と見なされます。重ねられている結果を除去 を有効にする場合、このパラメータを設定する必要があります。

初期値:30%

実行結果を表示

上記のパラメータを設定した後、ステップを実行 または プロジェクトを実行 をクリックすると実行結果が表示されます。

ワーク認識が完了した後、次へ をクリックして「共通設定」を行います。

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