点群前処理
ワークを認識する前に、各パラメータを調整してデータを前処理し、元の点群をより鮮明にします。これにより、認識精度と効率を向上させることができます。
「認識領域を設定」を除き、「点群前処理」手順内のパラメータは「ワーク認識」の設定ツール内のすべてのワークに適用されます。つまり、パラメータを調整すると、すべてのワークの前処理結果に影響を与えます。 異なるワークに対して異なる点群前処理方法を使用したい場合は、プロジェクトに複数の「ワーク認識」ステップを追加し、各ワークに異なる点群前処理関連パラメータを設定することで、異なる点群前処理効果を得ることができます。 |
認識領域(3D ROI)を設定
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設定 をクリックし、表示されるROI設定画面で 3D ROIを設定 します。
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3D ROIが設定後、 保存して適用 をクリックします。
上記の操作が完了したら、ステップを実行 をクリックして、前処理結果を左側の可視化エリアに表示することができます。
パラメータを調整
デフォルトでは、エッジ抽出効果 パラメータのみが表示されます。より多くのパラメータを調整したい場合は、さらにパラメータを表示 を有効にします。 以下のパラメータのうち、エッジ抽出効果 と ノイズ除去レベル パラメータはエッジ点群とサーフェス点群の両方に有効です。他のパラメータはサーフェス点群にのみ有効です。 |
- エッジ抽出効果
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パラメータ説明:このパラメータはエッジ抽出効果を設定するために使用されます。
オプション:高精度、標準、低精度、大まか、カスタム
調整アドバイス:実際の状況に応じて設定してください。通常は 標準 を使用します。カスタム を選択する場合、エッジポイントを判定する際の法線ベクトルの変動しきい値(単位は度)を設定する必要があります。隣接する点の法線ベクトルの変動がこのしきい値より大きい場合、その点はエッジポイントと見なされます。法線ベクトルの変動とは、隣接点の法線ベクトル変動を総合的に考慮した値のことです。
- ノイズ除去レベル
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パラメータ説明:このパラメータは、点群のノイズ除去レベルを選択するために使用されます。
オプション:なし、低レベル、高レベル
調整アドバイス:実際の状況に応じて設定してくだい。
点フィルタリング
- 法線ベクトルと垂直方向の最小角度
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パラメータ説明:このパラメータは、点のフィルタリング処理における角度差の下限(単位は度)を設定するために使用されます。点の法線ベクトルと垂直方向のなす角がこの値より小さい場合、点は除去されます。
初期値:0°
- 法線ベクトルと垂直方向の最大角度
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パラメータ説明:このパラメータは、点のフィルタリング処理における角度差の上限(単位は度)を設定するために使用されます。点の法線ベクトルと垂直方向のなす角がこの値より大きい場合、点は除去されます。
初期値:70°
クラスタリングによるノイズ除去
- クラスター半径
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初期値:3.000mm
パラメータ説明:このパラメータは、クラスタリングを実行する際の半径(ミリメートル単位)を設定するために使用されます。
調整説明:値が大きい場合、距離が離れた点が同じクラスターに分類されます。値が小さい場合、距離が近い点が異なるクラスターに分類されます。
- クラスターの最小点数
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パラメータ説明:このパラメータは、クラスタリング後の結果をフィルタリングするために使用されます。点数がクラスターの最小点数より大きいクラスターは出力されます。このパラメータを大きく調整すると、最終的に出力されるクラスターの数が少なくなります。逆に、小さく調整すると、最終的に出力されるクラスターの数が多くなります。
初期値:100
- クラスターの最大点数
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パラメータ説明:このパラメータは、クラスタリング後の結果をフィルタリングするために使用されます。点数がクラスターの最大点数より小さいクラスターは出力されます。このパラメータを大きくすると、最終的に出力されるクラスターの数が多くなります。値が大きすぎるとそれ以上の影響はありません。逆に、パラメータを小さくすると、最終的に出力されるクラスターの数が少なくなります。
初期値:3000000