計画履歴
概要
計画履歴の結果の構造はツリー構造であり、Mech-Viz の計画プロセスが詳細かつ完全に記録されます。
ログに比べて、計画履歴では、計画の各ノード(特に失敗したノード)をより詳細に表示できます。
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一部のエラーはシリアルエラーです。1つの子ノードが計画に失敗した場合、全体的な計画は失敗します。例えば、ある TCP 位置姿勢が正しく設定されていない場合、ロボットは計画された位置に到達できません。
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並列エラーもあります。1つの子ノードのみが正常に計画されている場合、全体的な計画は成功します。例えば、Mech-Vision によって計算された把持点には、いずれかの計画結果が成功であれば、それは把持点として対象物を把持できることを意味します。
プロジェクトを実行する過程で、失敗したノードに特に注意を払う必要があります。 |
計画履歴を照会
履歴パネルでは把持点・対象物の計画履歴を照会可能です。
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把持点計画の結果を照会または対象物計画結果を照会を選択します。
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ビジョンサービスを選択のクリックメニューからビジョン処理の結果を出力する Mech-Vision プロジェクトを選択します。
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把持点を選択または対象物を選択のクリックメニューから把持点・対象物を選択します。
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クリックして対象物/把持点の詳細を確認をオンにした場合、把持点または対象物を選択した後、そのビジョン処理の結果を照会できたらビジョン処理の結果の詳細ウィンドウが出てきます。
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照会出来た場合に、計画履歴は計画コンテンツに表示されます。項目の前にある
をクリックして詳細を確認できます。
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選択した把持点または対象物をクリアしたい場合、
ボタンをクリックするかクリックメニューから未指定をクリックしてください。
照会できなかったら、その結果がファイルにないからかもしれません。リソースパネルのビジョン処理の記録を右クリックし、保存数の制限を選択して記録に保存する結果数の最大値を修正してください。 |
よく発生する失敗と解決法
計画履歴の失敗の原因と解決法を説明します。
経路に到達できない

考えられる原因 | 解決法 |
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把持点の位置が適切でない |
実際のニーズに応じて把持点を追加する。対称性を持つワークを対処する場合に、ワークライブラリウィンドウで把持されている対象物の回転対称性を設定可能。また、必要に応じてワークライブラリでロボットハンドの並進範囲または回転範囲を設定してより多くの把持方法を試行する |
固定点の位置が適切でない |
固定された把持点を調整する |
現場のレイアウトが適切でない |
経路点がいずれもロボットの稼働範囲内にあるように現場のレイアウトを調整する |
経路点に到達できない(関節のリミットを超えた)
考えられる原因 | 解決法 |
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ソフトリミットの値が低い |
「ロボット」パネルでソフトリミットの設定値を高くする |
把持点の位置が適切でない |
実際のニーズに応じて把持点を追加する。対称性を持つワークを対処する場合に、ワークライブラリウィンドウで把持されている対象物の回転対称性を設定可能。また、必要に応じてワークライブラリでロボットハンドの並進範囲または回転範囲を設定してより多くの把持方法を試行する |
固定点の位置が適切でない |
固定された把持点を調整する |
現場のレイアウトが適切でない |
経路点がいずれもロボットの稼働範囲内にあるように現場のレイアウトを調整する |
経路点に到達できない(関節の制約要件を満たさない)
考えられる原因 | 解決法 |
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関節制約の設定が適切でない |
移動ステップの基本的な移動設定パネルで関節角度の制約要件パラメータを調整する。基本的な移動設定の関節角度の制約条件を自動に設定した場合、その他パネルで全体的関節制限を調整してください |
把持点の位置が適切でない |
実際のニーズに応じて把持点を追加する。対称性を持つワークを対処する場合に、ワークライブラリウィンドウで把持されている対象物の回転対称性を設定可能。また、必要に応じてワークライブラリでロボットハンドの並進範囲または回転範囲を設定してより多くの把持方法を試行する |
固定点の位置が適切でない |
固定された把持点を調整する |
現場のレイアウトが適切でない |
経路点がいずれもロボットの稼働範囲内にあるように現場のレイアウトを調整する |
ロボット特異点(関節運動が速度制限を超えた)
考えられる原因 | 解決法 |
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現場のレイアウトが適切でない |
関節が特異点に近づかないようにロボット位置姿勢を調整する |
直線運動の距離が長くて運動タイプの設定は適切でない |
移動ステップの基本的な移動設定の運動タイプを直線運動から関節運動に変更する |
直線運動のままで移動ステップの基本的な移動設定の特異点回避をオンにする |
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衝突検出パラメータ設定が適切でない |
ロボット実機が特異点に到達していない場合、特異点を過度に検出しないようにその他パネルの特異点検出のパラメータを調整する。普通、特異点検出の検出方法を各関節の速度を検出するに設定し、最大速度を高くするか減速比を低くする |
ロボット特異点(直線運動で目標点に到達できない)
考えられる原因 | 解決法 |
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現場のレイアウトが適切でない |
関節が特異点に近づかないようにロボット位置姿勢を調整する |
目標点タイプが TCP または対象物位置姿勢の場合に直線運動中の特異点発生 |
移動ステップの基本的な移動設定の運動タイプを直線運動から関節運動に変更する |
直線運動のままで移動ステップの基本的な移動設定の特異点回避をオンにする |
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目標点タイプが関節角度だが直線運動が発生した |
目標点タイプを TCP に設定する |
移動ステップの基本的な移動設定の運動タイプを直線運動から関節運動に変更する |
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直線運動のままで移動ステップの基本的な移動設定の特異点回避をオンにする |
ロボット特異点(特異点の範囲に入った)
考えられる原因 | 解決法 |
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現場のレイアウトが適切でない |
関節が特異点に近づかないようにロボット位置姿勢を調整する |
目標点タイプが TCP または対象物位置姿勢の場合に直線運動中の特異点発生 |
移動ステップの基本的な移動設定の運動タイプを直線運動から関節運動に変更する |
直線運動のままで移動ステップの基本的な移動設定の特異点回避をオンにする |
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衝突検出パラメータ設定が適切でない |
ロボット実機が特異点範囲に入っていない場合、特異点を過度に検出しないようにその他パネルの特異点検出のパラメータを調整する。関節を選択と角度の上限/下限を調整する |
特異点回避に失敗(経路偏差値を超えた)

考えられる原因 | 解決法 |
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特異点回避設定値が低い |
ステップの特異点回避のパラメータ設定をオンにしてその位置偏差の上限/下限を高くする |
特異点を回避できない |
移動ステップの基本的な移動設定の運動タイプを直線運動から関節運動に変更する |
ステップの特異点回避パラメータの移動区間数設定値が低い |
特異点回避のパラメータ設定をオンにして、移動区間数の制限が固定の場合に移動区間数を高くする |
特異点回避に失敗(到達できない経路点がある)

考えられる原因 | 解決法 |
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現場のレイアウトが適切でない |
関節が特異点に近づかないようにロボット位置姿勢を調整する |
特異点を回避できない |
移動ステップの基本的な移動設定の運動タイプを直線運動から関節運動に変更する |
衝突
シミュレーション失敗時の衝突原因のトラブルシューティングをお読みください。