Mech-Vision 1.8バージョンの更新説明
以下では、Mech-Vision 1.8バージョンの新機能や機能最適化、問題修復について説明します。
Mech-Vision 1.8.2バージョンの更新説明
以下では、Mech-Vision 1.8.2バージョンの新機能や機能最適化、問題修復について説明します。
新機能
「ハンドアイのドリフト自動補正」機能
ビジョンシステム(EIHカメラ取り付け方法)の連続運転中や温度の影響による把持精度不良の問題を解決するために、 精度誤差分析ツール には ハンドアイのドリフト自動補正 機能が組み込まれています。精度に問題が発生した場合、この機能を使用して一連の設定を行うと、ハンドアイのドリフトを自動的に補正できます。
「ソリューションアクセス制御」機能
Mech-Vision 1.8.2バージョンでは、 ソリューションアクセス制御 機能を提供しており、ユーザー種類ごとに権限を管理することで、データ漏洩のリスクを効果的に低減し、ソリューションのセキュリティを強化させることができます。
「ソリューションアクセス制御」機能を有効にすると、すべてのユーザーはソリューションにアクセスする前にログインする必要があり、ログインが成功した後に対応する権限を取得できます。
機能最適化
オペレーターインターフェイスについて
Mech-Vision 1.8.2バージョンから、オペレーターインターフェイスは新しい生産権限を採用し、設定ツールでは「権限管理」の設定は提供されなくなります。新しい ソリューションアクセス制御 機能で設定を完了すると、自動的にオペレーターインターフェイスに適用されます。
Mech-Vision 1.8.2バージョンを使用してオペレーターインターフェイス設定済みの過去バージョンのソリューションを開くと、オペレーターインターフェイスの権限設定が無効になります。
精度誤差分析ツールについて
Mech-Vision 1.8.2バージョンでは、「精度誤差分析ツール」を最適化し、「ロボット」ページに DHパラメータをチェック に関する情報を追加しました。ロボットとビジョンシステムが関節角度を介して位置姿勢データを送信する場合、ロボット実機のDHパラメータが仮想ロボットのDHパラメータと一致しない場合、ロボットの精度誤差が生じる可能性があります。DHパラメータのチェックについては、このページが参考になります。
ステップライブラリについて
Mech-Vision 1.8.2バージョンでは、ステップライブラリを最適化しました。検索バー右側の「よく使うテップのみを表示」ボタンを削除し、トップに「よく使うステップ」と「よく使うステップの組合せ」グループを追加しました。これにより、必要なステップを迅速に見つけることができ、利便性が向上しました。
ステップについて
Mech-Vision 1.8.2バージョンでは、一部のステップを最適化しました。詳細は下表の通りです。
番号 | ステップ | 項目 | 詳細 |
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1 |
「期待点数の自動計算」パラメータを追加しました。 |
このパラメータは、ダウンサンプリング後の点群の点数を自動的に計算するかどうかを設定するために使用されます。チェックを入れると、ダウンサンプリング後の点群の点数が自動的に計算されます。チェックを入れない場合は、「サンプリングされたモデルの期待点数」パラメータを手動で設定する必要があります。 |
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2 |
「結果検証のラベル」パラメータを追加しました。 |
このパラメータは、マッチング結果を検証する際に適用される厳密さのレベルを選択するために使用されます。 |
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3 |
外部トリガーをサポートします。 |
外部トリガーを使用してデータ収集をトリガーできるようになりました。 |
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4 |
一部のパラメータを最適化しました。 |
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グラフィックスカードの要件が向上しています。 |
このステップを使用する場合、NVIDIA GTX 1650 Ti以下のグラフィックスカードはサポートされなくなり、代わりにNVIDIA GTX 1660 TiからRTX 3060 Tiの間のグラフィックスカード(GTX 1660 TiおよびRTX 3060 Tiを含む)が推奨されます。 |
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5 |
「推論モード」パラメータを追加しました。 |
このパラメータはディープラーニング推論モードを選択するために使用されます。GPU、CPUを選択可能です。 |
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6 |
スーパーマーケット、物流、ケーブルのシーンはサポートされていません。 |
Mech-Vision 1.8.2バージョンから、このステップはスーパーマーケット、物流、ケーブルのシーンをサポートしなくなります。 |
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入出力ポートの動的表示機能を追加しました。 |
Mech-Vision 1.8.2バージョンから、「把持位置姿勢を予測(V2)」ステップは、入力および出力ポートを表示するために動的な方法を採用します。異なるシーンの把持設定フォルダを設定することで、このステップは異なる入力および出力ポートを表示できるようになります。 |
問題修復
Mech-Vision 1.8.2バージョンでは、以下の問題を修正しました。
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ノートパソコンのズーム率が125%の場合、「位置姿勢編集ツール」の「並進調整」パラメータ表示領域が非常に小さく、パラメータ調整が不便である問題を修正しました。
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オペレーターインターフェイスの設定が完了した後、ソリューションを正常に開けない場合がある問題を修正しました。
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「カメラから画像を取得」ステップでカメラが切断された場合、画像を自動的に再取得できない問題を修正しました。
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仮想モードで「カメラから画像を取得」ステップを使用してプロジェクトを実行し保存した後、カメラ実機を使用すると「キャリブレーションパラメータグループ」のパラメータが空になる問題を修正しました。
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ソリューション内のカメラ台数が5台以上の場合、オペレーターインターフェイスのステータス表示エリアには5台のカメラの接続状態のみが表示され、その他のカメラの接続状態は空として表示される問題を修正しました。
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カメラが切断された場合でも、オペレーターインターフェイスのステータス表示エリアにはカメラの状態が「接続済み」のまま表示される問題を修正しました。
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で「Mech-Vizデータ取得タイムアウト」が10秒に設定されていたが、実際の使用時は5秒であった問題を修正しました。
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キャリブレーション前の設定(直行ロボット)で「カメラ位置に影響を与える動きがない」を選択した場合でも、プロジェクトを実行する際にロボットのフランジ位置姿勢を入力する必要がある問題を修正しました。