サーフェス変換

機能

入力された幾何学的特徴(平面、直線、点など)を使用して新しい座標系を形成し、サーフェスデータをその座標系に変換します。

使用シーン

このステップは主に 検出面を水平位置に調整データの位置合わせ の2つのシーンで使用されます。

  • 検出面を水平位置に調整

    • 機能:傾斜した検出面を水平位置(XOY平面に平行)に調整します。

    • 一般的なシーン:測定時に、データポイントの深度値を使用してフィルタリングを行います。

    • 例:平面のみ の変換方法を使用します。

      processing 1

      processing 2

      変換前(傾斜)

      変換後

  • データの位置合わせ

    • 機能:異なる供給方式に対して、すべての画像で対象物が完全に同じ位置に配置されるよう調整します。

    • 一般的なシーン:対象物が指定された位置にあり、安定した正確な点、直線、平面の特徴を簡単に抽出できることが求められます。

    • 例:平面 + 直線 + 点 の変換方法を使用します。

      processing 3

      processing 4

      変換前

      変換後

サーフェス変換方法

ステップに入力された幾何学的特徴(点、直線、平面)がサーフェスデータの座標系変換方法を決定します。

現在サポートされている入力の組み合わせは以下の通りです。

幾何学的特徴を入力しないこともサポートしています。その場合、ステップは パラメータ の設定に従ってサーフェスデータを変換します。

平面のみを入力する場合

ステップの 入力欄 では、平面 の特徴のみを入力し、直線と点の入力は空です。

変換後のサーフェスデータが位置する座標系は以下のようになります。

  • XOY平面:入力された平面が新しい座標系のXOY平面になります。

  • X軸:新しいX軸は、元の座標系のX軸と平行に設定されます。

  • 原点:元の座標系の原点が入力された平面に投影され、その投影点が新しい座標系の原点として設定されます。

only plane demo

直線のみを入力する場合

ステップの 入力欄 では、直線 の特徴のみを入力し、平面と点の入力は空です。

変換後のサーフェスデータが位置する座標系は以下のようになります。

  • XOY平面:入力された直線と元のXOY平面の法線ベクトルの外積が新しい座標系のY軸となります。この新しいY軸は、入力された直線と共に新しいXOY平面を形成します。

  • X軸:新しいX軸は入力された直線となります。

  • 原点:元の座標系の原点が入力された直線に投影され、その投影点が新しい座標系の原点として設定されます。

only line demo

点のみを入力する場合

ステップの 入力欄 では、 の特徴のみを入力し、平面と直線の入力は空です。

変換後のサーフェスデータが位置する座標系は以下のようになります。

  • XOY平面:入力された点を通り、元のXOY平面に平行な平面が新しいXOY平面となります。

  • X軸:新しいX軸は、元の座標系のX軸と平行に設定されます。

  • 原点:入力された点が新しい座標系の原点となります。

only point demo

平面と直線を入力する場合

ステップの 入力欄 では、平面直線 の特徴を入力し、点の入力は空です。

変換後のサーフェスデータが位置する座標系は以下のようになります。

  • XOY平面:入力された平面が新しい座標系のXOY平面になります。

  • X軸:入力された直線が、入力された平面上に投影されて得られた投影線が新しいX軸となります。

  • 原点:元の座標系の原点を投影線に投影した点が新しい座標系の原点となります。

plane plus line demo

平面と点を入力する場合

ステップの 入力欄 では、平面 の特徴を入力し、直線の入力は空です。

変換後のサーフェスデータが位置する座標系は以下のようになります。

  • XOY平面:入力された平面が新しい座標系のXOY平面になります。

  • X軸:新しいX軸は、元の座標系のX軸と平行に設定されます。

  • 原点:入力された点を入力された平面に投影した点が新しい座標系の原点となります。

plane plus point demo

直線と点を入力する場合

ステップの 入力欄 では、直線 の特徴を入力し、平面の入力は空です。

変換後のサーフェスデータが位置する座標系は以下のようになります。

  • XOY平面:入力された直線と元のXOY平面の法線ベクトルの外積が新しい座標系のY軸となります。この新しいY軸は、入力された直線と共に新しいXOY平面を形成します。

  • X軸:新しいX軸は入力された直線となります。

  • 原点:入力された点を入力された直線に投影した点が新しい座標系の原点となります。

line plus point demo

平面、直線および点を入力する場合

ステップの 入力欄 では、平面直線 および の特徴を入力します。

変換後のサーフェスデータが位置する座標系は以下のようになります。

  • XOY平面:入力された平面が新しい座標系のXOY平面になります。

  • X軸:入力された直線が、入力された平面上に投影されて得られた投影線が新しいX軸となります。

  • 原点:入力された点を入力された直線に投影した点が新しい座標系の原点となります。

plane plus line plus point demo

使用フロー

このステップの使用フローは下図のようになります。

transform surface process
  1. 入力データを選択します。プロジェクト編集エリアで対応するステップのポートを接続するか、パラメータ設定エリアの 入力欄 で対応する入力データを選択します。

  2. 特徴領域を使用するかどうかを選択します。設定方法について、特徴領域 をご参照ください。

  3. パラメータ欄 で固定変換を追加するかどうかを設定し、解像度モードを設定します。

  4. 出力欄 で出力項目にチェックを入れ、出力項目の左側にある ▶ をクリックして展開します。その後、合格範囲の 最小値最大値 を入力します。

  5. ステップを実行し、実行結果を確認 します。

パラメータ説明

パラメータ 説明

特徴領域を使用

このパラメータにチェックを入れた後、特徴領域を設定して使用するサーフェスデータを制限する必要があります。特徴領域の設定方法については、特徴領域 をご参照ください。

デフォルトではチェックが入っていません。ステップを実行する際には、入力されたすべてのサーフェスデータが使用されます。

固定変換を追加

このパラメータにチェックを入れると、固定変換を追加できます。入力された幾何学的特徴に基づいてサーフェスデータの座標系を変換した後、追加の固定変換を行うことができます。

固定変換パラメータの説明は以下の通りです。

  • X方向移動:座標系の原点をX軸方向に移動させる量。

  • Y方向移動:座標系の原点をY軸方向に移動させる量。

  • Z方向移動:座標系の原点をZ軸方向に移動させる量。

  • X軸周り回転角度:YOZ平面でX軸を中心に回転させる角度。

  • Y軸周り回転角度:XOZ平面でY軸を中心に回転させる角度。

  • Z軸周り回転角度:XOY平面でZ軸を中心に回転させる角度。

新しい座標系が生成されていない場合、固定変換は元の座標系を基に行われます。新しい座標系が生成された場合、固定変換は新しい座標系を基に行われます。

解像度モード

このパラメータを使用して、サーフェスデータのX軸解像度とY軸解像度を1:1の比率でスケーリングするかどうかを決定します。

選択可能なモードは以下の通りです。

  • 平均を取る:X軸解像度とY軸解像度の比率を1:1にし、解像度は両者の平均値になります。

  • 高い値を取る:X軸解像度とY軸解像度の比率を1:1にし、解像度は両者のうち高い値になります。

  • 低い値を取る:X軸解像度とY軸解像度の比率を1:1にし、解像度は両者のうち低い値になります。

  • 元の値を保持:元の解像度を変更せず、そのまま維持します。

出力説明

このステップの出力は、変換後のサーフェスデータであり、他のステップの入力として使用できます。

トラブルシューティング

  • 各ステップで共通のエラーコードについては、エラーコード一覧 をご参照ください。

  • エラーコードとエラーメッセージが一致しない場合は、テクニカルサポートにお問い合わせください。

CV-W3601

エラー:入力された点が無効です。

解決策:入力された点を確認し、それが有効な点であることを確認してください。

CV-W3602

エラー:入力された直線が無効です。

解決策:入力された直線を確認し、それが有効な直線であることを確認してください。

CV-W3603

エラー:入力された平面が無効です。

解決策:入力された平面を確認し、それが有効な平面であることを確認してください。

CV-W3604

エラー:設定された軸方向移動パラメータが無効です。

解決策:設定された軸方向移動パラメータが有効であることを確認してください。

CV-W3605

エラー:設定された軸周りの回転角度パラメータが無効です。

解決策: 設定した各軸周りの回転角度パラメータが有効であることを確認してください。

CV-W3606

エラー:「解像度モード」パラメータ設定が正しくありません。

解決策:パラメータのドロップダウンリストから有効な解像度モードを選択してください。

CV-W3607

エラー:新しい座標系のX軸の計算に失敗しました。

考えられる原因:

  • 入力された幾何学的特徴が直線と平面であり、その直線が平面に垂直です。

  • 入力された幾何学的特徴が平面であり、その平面が元の座標系のXOZ平面に平行です。

解決策:

  • 直線と平面が入力されている場合、その直線が平面に垂直でないことを確認してください。

  • 平面が入力されている場合、その平面が元の座標系のXOZ平面に平行でないことを確認してください。

CV-W3608

エラー:新しい座標系のY軸の計算に失敗しました。

考えられる原因:入力された直線が元の座標系のZ軸と平行です。

解決策:入力された直線が元の座標系のZ軸と平行でないことを確認してください。

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