TCP ASCII通信設定

Mech-Mind 3D測定システムは、外部デバイスとのTCP ASCII通信をサポートしています。

設定手順

TCP ASCII通信設定を行うには、以下の手順を実行します。

  1. ツールバーで 通信設定 をクリックします。

  2. TCP ASCII通信プロトコルの左側にある ▶ をクリックして関連設定を表示します。

  3. 必要に応じて ポート番号 を設定します。

    初期値は 5000 です。TCP ASCII 通信サービスを有効にすると、ソフトウェアは指定されたポートで外部機器から送信されたTCP ASCIIコマンドを監視します。

  4. (オプション)returnコマンドのデータ形式を設定 を参照して returnコマンドのデータ形式 パラメータを設定します。

    returnコマンドのデータ形式 パラメータは、ソフトウェアがreturnコマンドに対して返すデータ形式をカスタマイズするために使用されます。

  5. (オプション)その他のデータ形式を設定 を参照して、その他のデータ形式を設定します。

  6. 通信サービスを起動 します。

    config tcp ascii

次回ソフトウェアを起動した際にTCP ASCII通信サービスを自動で有効化する場合は、サービスを自動的に起動 にチェックを入れます。

  • TCP ASCIIプロトコルとAdapterプロトコルの両方で サービスを自動的に起動 オプションを同時に有効化することはできません。

  • 上記の手順は、TCP ASCII通信の設定変更にも使用できます。ただし、現在の通信設定の変更は、以降のコマンドリクエストにのみ適用されます。

returnコマンドのデータ形式を設定

外部デバイスがreturnコマンドを送信すると、ソフトウェアは設定された returnコマンドのデータ形式 に基づいて結果を返します。

サポートされるデータ形式

return コマンドの返されたデータは以下のフィールドをサポートしており、必要に応じて組み合わせることができます。

フィールド 説明

%time

画像取得時間を表します。返されたデータ形式は 20200101010101100(2020年1月1日01時01分01秒100ミリ秒)です。

%judge

プロジェクト全体の品質判定結果を表します。0 はOK、1 はNGを意味します。

%value[測定項目のID]

特定の測定項目の測定値を表します。

例えば、%value[1]通信設定 ウィンドウでIDが1の測定項目の測定値を意味します。

%value[%id]

通信出力 ウィンドウで設定されたすべての測定項目の測定値を表します。

%judge[測定項目のID]

特定の測定項目の判定結果を表します。0 はOK、1 はNGを意味します。

例えば、%judge[1]通信出力 ウィンドウでIDが1の測定項目の判定結果を意味します。

%judge[%id]

通信出力 ウィンドウで設定されたすべての測定項目の判定結果を表します。

測定値と判定結果

測定項目の測定値

次の条件を満たす場合にのみ、Mech-MSRは外部デバイスに測定項目の測定値を返します。

  • Mech-MSR出力管理通信出力 タブにおいて、測定項目が 出力内容 に追加されています。測定値のIDは小さいものから大きいものへ順に、結果が返される順番となります。

    measurement item id
  • 通信設定 ウィンドウで、returnコマンドのデータ形式 の値に「%value[%id]」または「%value[測定項目のID]」が含まれています。

測定項目の判定結果

測定項目の判定結果は、0がOKを示し、1がNGを示します。以下の条件を満たす場合にのみ、Mech-MSRは外部デバイスに測定項目の判定結果を返します。

  • Mech-MSR出力管理通信出力 タブにおいて、測定項目が 出力内容 に追加されています。測定値のIDは小さいものから大きいものへ順に、結果が返される順番となります。

  • 通信設定 ウィンドウで、returnコマンドのデータ形式 の値に「%judge[%id]」または「%judge[測定項目のID]」が含まれています。

通信出力 ウィンドウで3つの測定項目が設定されている場合を仮定します。それぞれのIDは1、2、3です。

説明

1

データ形式

%judge,%value[%id],%judge[%id]

返された結果

0, 100, 0, 200, 0, 300, 0

マッピング関係

%judge, %value[1], %judge[1], %value[2], %judge[2], %value[3], %judge[3]

2

データ形式

%judge, M%id, %value[%id], %judge[%id]

返された結果

0, M1, 100, 0, M2, 200, 0, M3, 300, 0

マッピング関係

%judge, M1, %value[1], %judge[1], M2, %value[2], %judge[2], M3, %value[3], %judge[3]

3

データ形式

%judge, V%value[%id], J%judge[%id]

返された結果

0, V100, J0, V200, J0, V300, J0

マッピング関係

%judge, V%value[1], J%judge[1], V%value[2], J%judge[2], V%value[3], J%judge[3]

例2と例3は、文字列の接頭辞を追加する例です。例2では、M%idが出力文字列 M と測定項目のIDを結合して出力します。例3では、V%value[%id] は各測定項目の測定値の前に文字列 V を追加します。J%judge[%id] は各測定項目の判定結果の前に文字列 J を追加します。

その他のデータ形式を設定

実際の状況に応じて設定してください。

パラメータ 説明

浮動小数点以下の桁数

測定値を出力する際に保持する小数桁数を指定します。初期値は4で、設定可能な範囲は0~20です。

文字列の区切り文字

TCPコマンドリクエスト内のデータ間(コマンド名とパラメータ、またはパラメータ間)の区切り文字を指定します。初期値は英語のコンマ(,)です。一般的な区切り文字はコンマまたはセミコロンです。

文字列の終端文字

コマンドの終端文字を設定します。初期値は\rです。一般的な終端文字は\n、\rです。

無効な値

測定項目に測定値や判定結果がない場合のデータ形式を指定します。初期値は「invalid」です。

共通パラメータ

returnコマンドの実行タイムアウト

外部デバイスからreturnコマンドを受信してから、有効な応答を受信するか、タイムアウトエラーが発生するまでに許容される最大待機時間を指定します。初期値は10秒です。

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