専門用語・概念
以下では、マシンビジョンに関する専門用語や概念について説明します。
ソリューション・プロジェクト
- ソリューションライブラリ
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数多くの実践例や異なる業界に適用可能な導入事例が含まれています。
- ソリューション
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ソリューションとは、ビジョンソリューションを実現するために必要なロボットと通信、ビジョン処理、経路計画などの機能設定とデータの集りのことです。
1つのソリューションには複数のMech-Visionプロジェクトを含めることができますが、最大で1つのMech-Vizプロジェクトしか含めることができません。同じソリューション内で、Mech-Visionプロジェクトに 経路計画 ステップが含まれている場合、Mech-VizプロジェクトとMech-Visionの「経路計画」設定ツールは同時に開くことができません。また、Mech-VisionプロジェクトとMech-Vizプロジェクトはロボットハンドとワーク設定を共有します。
- プロジェクト
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プロジェクトとはMech-Visionプロジェクトのことです。1つまたは複数のプロジェクトが1つのソリューションを構成します。プロジェクトは単独で使用ことはできず、ソリューションに割り当てて使用する必要があります。
- ステップ
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ステップはプロジェクト構築の基礎であり、1つのステップは1つのアルゴリズム処理ユニットです。異なるステップを組み合わせて、異なるアルゴリズム処理フローを構築します。
- ステップの組合せ
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ステップの組合せは、複数ステップの集りです。異なるロジェクトでは、アルゴリズム処理が一致していたり、類似していることが多く、これらの固定的なアルゴリズム処理ステップを組み合わせ、パッケージ化することで、簡単に再利用することが可能です。
- パラメータレシピ
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パラメータレシピとは、様々な状況でプロジェクトを実行するための調整が必要なパラメータ設定の集りです。実際の状況に応じてパラメータレシピを設定し、複数のプロジェクトを構築せずに異なるパラメータレシピを切り替えることで様々な応用シーンに対応できます。それにより、プロジェクトの柔軟性を高め、生産効率を向上させます。
ハンド・アイ・キャリブレーション
- ハンド・アイ・キャリブレーション
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カメラ座標系とロボット座標系の対応関係を確立することを指します。これにより、ビジョンシステムによって確立された対象物の位置姿勢をロボット座標系での位置姿勢を変換し、ロボットの作業をガイドすることが可能です。
- 内部パラメータ
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カメラの内部パラメータは、カメラの内部特性を記述するためのパラメータです。これらのパラメータは特定のカメラ型番において通常固定されており、使用中に変化することはありません。
- 外部パラメータ
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カメラ外部パラメータは、ワールド座標系におけるカメラの位置と姿勢を記述するパラメータです。
- オイラー角
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3次元空間における物体の姿勢を記述する方法で、3次元空間における物体の回転を3つの角度パラメータ(ロール・ピッチ・ヨー)で表現するものです。
- TCP
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TCP(ツールセンターポイント)、ロボットハンドの先端にある点を指します。ワークの把持などの作業のためにロボットを空間上のある点に移動させる場合、実際はその点にツールセンターポイントを移動させることです。対象物把持などを実行する場合、ロボットをある点に移動するのは、TCPをこの点に移動することです。
ビジョン処理の流れ
- 点群
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3次元空間において座標情報を持つ点の集まりを指します。各点は少なくとも3つの座標情報(X, Y, Z)を含み、対象物表面の幾何形状を正確に記述するために使用されます。
- 位置姿勢
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対象物の姿勢を指し、位置と方向の2つの要素で構成されます。
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位置:3次元空間における対象物の中心や基準点の座標を表し、通常は3つの実数で表されます。
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方向:3次元空間における対象物の向きを表し、通常は回転行列、オイラー角、四元数などで表されます。
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- マスク
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選択した画像、図形、または対象物を用いて、処理する画像 (すべてまたは一部) を遮り、画像処理の領域または処理流れを制御します。画像を遮るための画像または対象物はマスクと呼びます。
- ROI
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マシンビジョンや画像処理では、処理する画像から処理が必要な領域を枠で囲み、関心領域と呼びます。