基本概念
Mech-Viz プロジェクト
Mech-Viz で作成するロボット動作経路の計画プロジェクトです。
Mech-Viz 2.0.0バージョンから、Mech-Viz プロジェクトは単独では使用できず、必ず「ソリューション」に割り当てる必要があります。これにより、ロボットの経路計画や動作制御を実行します。より詳しい説明は、ソリューションとプロジェクトを参考にしてください。
Mech-Viz プロジェクトの設定内容はプロジェクトと同名のフォルダに保存されます。
特別な場合を除き、Mech-Viz ユーザーズマニュアルでは、「プロジェクト」は Mech-Viz プロジェクトのことです。 |
ソリューション
ソリューションとは、ビジョンソリューションを実現するために必要なロボットとの通信、ビジョン処理、経路計画などの機能設定とデータの集りのことです。1つのソリューションには複数の Mech-Vision プロジェクトを含めることができますが、最大で 1つの Mech-Viz プロジェクトしか含めることができません。
位置姿勢
TCP(Tool Center Point、ツールセンターポイント)
ロボットハンド先端の点がロボットフランジに対する位置姿勢のことです。
対象物把持などを実行する場合、ロボットをある点に移動するのは、TCP をこの点に移動することです。
(対象物)把持点
対象物には複数の把持点があることがあります。把持点は Mech-Vision から取得されます。 対象物を把持する時、ロボットは TCP を把持点に移動させ、2つの点と X 軸を重なり合わせて Y・Z 軸の方向を逆にします。
① と ②はリンクの把持点で ③ はリングの把持点です。
ロボット位置姿勢
ロボットが 3D 空間における位置と方向です。ロボットハンド位置姿勢または関節角度で表示します。
ロボットハンド位置姿勢
ロボットハンド座標系がロボットベース座標系に対する位置姿勢です。
ロボットハンドの位置(x、y、z)と姿勢(オイラー角や四元数などで表示する)です。ロボット実機が運動する時ロボットハンドの位置と向きを示します。
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オイラー角
オイラー角(Euler Angles)は、物体が 3D空間における回転を表示します。
3つの角度で構成されており、それぞれ 3つの軸の回転に対応しています。3つの軸の回転は、対象物座標系の X、Y、Z 軸を中心とする回転です。 ロボットメーカーごとにオイラー角の表現方法は異なります。オイラー角とその表現方法については、より詳細な説明はオイラー角をお読みください。
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四元数
デッドロックを回避するために、一部のロボットメーカーは四元数を使用します。四元数は、3つの数値で空間の回転軸を定義し、1つの数値で回転角度を定義します。ロボットハンド座標系の初期状態からこの回転軸を中心にこの角度だけ回転させると目標姿勢に到達します。
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回転ベクトル
軸角度とも呼びます。ロボットハンドの回転を表現します。
UR ロボットが使用しています。
運動タイプ
ロボット運動は、ロボットハンド中心点(TCP)が移動することです。 関節運動と直線運動の 2つのタイプがあります。
並進範囲
対象物を把持できない場合でも、ロボットハンドの把持姿勢を把持位置姿勢の X 軸および(または)Y 軸方向に一定の範囲で並進することで把持できる場合もあります。これを並進範囲といいます。
詳細については、並進範囲をお読みください。