重複対象物を除去(簡易版)
機能
このステップは、重なっている対象物を除去するために使用されます。つまり、同じワーク位置に複数のビジョン結果がある場合、パラメータを調整することによって、適切でないビジョン結果を削除することができます。
使用シーン
通常、ステップ 3D位置姿勢高精度推定(簡易版)(推奨) または 3D位置姿勢高精度推定 の後に使用されます。重なっているため、把持などの処理に適さない対象物の位置姿勢を除去するために使用されます。
パラメータの説明
- パラメータのデバッグレベル
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パラメータ説明:このパラメータは、パラメータのデバッグレベルを選択するために使用されます。レベルによって調整可能なパラメータは異なります。
オプション:基本設定、詳細設定
調整説明:「基本設定」を選択する場合、「対象物のモデルタイプ」と「しきい値設定」のパラメータ群を設定する必要があります。「詳細設定」を選択する場合、詳細設定のパラメータ群も設定する必要があります。
対象物のモデルタイプ
- 対象物のモデルタイプ
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パラメータ説明:このパラメータは、対象物の点群モデルタイプを選択するために使用されます。
オプション:サーフェスモデル、エッジモデル。
調整説明:実際のニーズに応じて選択してください。エッジモデルを選択した場合は、抽出された対象物のエッジ点群のみを含むシーンの点群ではなく、対象物の完全な表面を含むシーンの点群を入力してください。
しきい値設定
- 重複比率のしきい値
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パラメータ説明:このパラメータは、対象物とほかの対象物との重複比率のしきい値を設定するために使用されます。重複比率がこの値を超えると、対象物は積み重ねている対象物と見なされます。
初期値:30%
詳細設定
- ピクセルサイズ生成方法
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パラメータ説明:対象物点群に基づいた2D正投影を使用して重複比率を計算する場合、このパラメータはピクセルサイズの生成方式を選択し、投影後の2D画像上のピクセルあたりのサイズを計算するために使用されます。
オプション:自動生成、手動生成。
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自動生成:投影された2D画像上のピクセルあたりのサイズを自動的に生成します。
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手動生成: ピクセルサイズ を手動で設定します。
調整説明:ピクセルサイズの自動生成を選択した場合、入力の対象物点群は同じ種類である必要があります。また、異なる種類の対象物の点群の入力は対応しません。異なる種類の対象物の点群を入力する場合は、「ピクセルサイズ生成方法」を「手動」に調整してください。
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- ピクセルサイズ
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パラメータ説明:「ピクセルサイズ」を設定します。単位はミリメートル(mm)です。
初期値:2.5mm
調整説明:「ピクセルサイズ」は、モデル作成時に設定した「サンプリング間隔」と一致させることを推奨します。値が大きすぎると重複比率の計算精度が低くなります。小さすぎるため、重複比率の計算値が小さくなる可能性があります。
- 対象物周りのシーンの点群の除去範囲
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パラメータ説明:このパラメータに設定された範囲では、対象物周りのシーンの点群が除去され、残りのシーンの点群が重なり検出を行います。単位はミリメートル(mm)です。
初期値:3mm
- 可視化オプション
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パラメータ説明:このパラメータは、可視化する項目を選択するために使用されます。
オプション:
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フィルタリング後の結果:シーンの点群は白で、重複比率しきい値を超える対象物の点群は赤で、積み重ねられていない対象物の点群はその他の色で示されています。
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対象物の投影画像:投影後の単体対象物の2D画像です。
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対象物なしの背景の深度画像:対象物が除去後の背景の深度画像です。
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エッジモデルの境界ボックスの点群:対象物のエッジモデルの境界ボックスの点群です。
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