サンプルプログラム7:MM_S7_Viz_SwitchTCP

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プログラム概要

機能

ロボットはMech-Vizプロジェクトをトリガーして実行し、計画された経路を取得します。その後、把持点のロボットハンド番号に基づいて対応するロボットハンドを切り替え、把持および配置を実行します。

ファイル場所

Mech-VisionとMech-Vizソフトウェアのインストールディレクトリにある Communication Component/Robot_Interface/FANUC/sample/MM_S7_Viz_SwitchTCP

必要なプロジェクト

Mech-VisionとMech-Vizプロジェクト

使用前提

  1. 標準インターフェース通信設定 が完了しました。

  2. 自動キャリブレーション が完了しました。

このサンプルプログラムは参考用です。ユーザーは実際の状況に応じて、このプログラムを基に変更を加える必要があります。このプログラムをそのまま使用しないでください。

プログラム説明

以下はMM_S7_Viz_SwitchTCPサンプルプログラムのコードと関連する説明です。

このサンプルは、MM_S2_Viz_Basicサンプルに比べて、ロボットハンド番号に基づいてロボットハンドを切り替える機能(太字部分のコード)のみが追加されています。そのため、MM_S2_Viz_Basicサンプルと同じ部分のコードについては、以下で再度説明することはありません(詳細は MM_S2_Viz_Basicサンプルの説明 をご参照ください)。
   1:  !-------------------------------- ;
   2:  !FUNCTION: trigger Mech-Viz ;
   3:  !project and get planned path, ;
   4:  !switch TCP according to ;
   5:  !the tool NO.;
   6:  !Mech-Mind, 2023-12-25 ;
   7:  !-------------------------------- ;
   8:   ;
   9:  !set current uframe NO. to 0 ;
  10:  UFRAME_NUM=0 ;
  11:  !set current tool NO. to 1 ;
  12:  UTOOL_NUM=1 ;
  13:  !move to robot home position ;
  14:J P[1] 100% FINE    ;
  15:  !initialize communication ;
  16:  !parameters(initialization is ;
  17:  !required only once) ;
  18:  CALL MM_INIT_SKT('8','127.0.0.1',50000,5) ;
  19:  !move to image-capturing position ;
  20:L P[2] 1000mm/sec FINE    ;
  21:  !trigger Mech-Viz project ;
  22:  CALL MM_START_VIZ(2,10) ;
  23:  !get planned path, 1st argument ;
  24:  !(2) means getting pose in TCP ;
  25:  CALL MM_GET_VIZ(2,51,52,53) ;
  26:  !check whether planned path has ;
  27:  !been got from Mech-Viz ;
  28:  !successfully ;
  29:  IF R[53]<>2100,JMP LBL[99] ;
  30:  !save waypoints of the planned ;
  31:  !path to local variables one ;
  32:  !by one ;
  33:  CALL MM_GET_POS(1,60,70,80) ;
  34:  CALL MM_GET_POS(2,61,71,81) ;
  35:  CALL MM_GET_POS(3,62,72,82) ;
  36:  !switch TCP according to the ;
  37:  !received tool NO. ;
  38:  IF R[81]=1,JMP LBL[1] ;
  39:  IF R[81]=2,JMP LBL[2] ;
  40:  JMP LBL[999] ;
  41:   ;
  42:  LBL[1:use tool NO.1] ;
  43:  !set current tool NO. to 1 ;
  44:  UTOOL_NUM=1 ;
  45:  !reset tool signal ;
  46:  !DO[1]=OFF ;
  47:  !set a Flag ;
  48:  F[1]=(ON) ;
  49:  JMP LBL[3] ;
  50:   ;
  51:  LBL[2:use tool NO.2] ;
  52:  !set current tool NO. to 2 ;
  53:  UTOOL_NUM=2 ;
  54:  !reset tool signal ;
  55:  !DO[2]=OFF ;
  56:  !set a Flag ;
  57:  F[2]=(ON) ;
  58:  JMP LBL[3] ;
  59:   ;
  60:  LBL[3:pick path] ;
  61:  !follow the planned path to pick ;
  62:  !move to approach waypoint ;
  63:  !of picking ;
  64:L PR[60] 1000mm/sec FINE    ;
  65:  !move to picking waypoint ;
  66:L PR[61] 300mm/sec FINE    ;
  67:  !add object grasping logic here, ;
  68:  !IF (F[1]),DO[1]=(ON) ;
  69:  !IF (F[2]),DO[2]=(ON) ;
  70:  PAUSE ;
  71:  !move to departure waypoint ;
  72:  !of picking ;
  73:L PR[62] 1000mm/sec FINE    ;
  74:  !move to intermediate waypoint ;
  75:  !of placing ;
  76:J P[3] 50% CNT100    ;
  77:  !move to approach waypoint ;
  78:  !of placing ;
  79:L P[4] 1000mm/sec FINE Tool_Offset,PR[2]    ;
  80:  !move to placing waypoint ;
  81:L P[4] 300mm/sec FINE    ;
  82:  !add object releasing logic here, ;
  83:  !IF (F[1]),DO[1]=(OFF) ;
  84:  !IF (F[2]),DO[2]=(OFF) ;
  85:  PAUSE ;
  86:  !move to departure waypoint ;
  87:  !of placing ;
  88:L P[4] 1000mm/sec FINE Tool_Offset,PR[2]    ;
  89:  !move back to robot home position ;
  90:J P[1] 100% FINE    ;
  91:  !reset the Flags ;
  92:  F[1]=(OFF) ;
  93:  F[2]=(OFF) ;
  94:  END ;
  95:   ;
  96:  LBL[99:vision error] ;
  97:  !add error handling logic here ;
  98:  !according to different ;
  99:  !error codes ;
 100:  !e.g.: status=2038 means no ;
 101:  !point cloud in ROI ;
 102:  PAUSE ;
 103:   ;
 104:  LBL[999:label error] ;
 105:  !add handling logic here if the ;
 106:  !label is invalid ;
 107:  PAUSE ;

上記のサンプルプログラムの処理流れは、下図の通りです。

sample7

下表は追加されたコードとその説明です。

処理流れ コートと説明

計画された経路を取得

  21:  !get planned path, 1st argument ;
  22:  !(1) means getting pose in JPs ;
  23:  CALL MM_GET_VIZ(2,51,52,53) ;
  • MM_GET_VIZ:Mech-Vizが計画された経路を取得するためのコマンド。

  • 2:取得した経路点の位置姿勢をツール位置姿勢の形式として指定します。

  • 51:数値レジスタR[51]の番号。このレジスタはビジョンシステムから返された経路点の数を保存します。

  • 52:数値レジスタR[52]の番号。このレジスタは、「ビジョン処理による移動」の経路点(把持点)が経路全体における位置番号を保存します。

  • 53:数値レジスタR[53]の番号。このレジスタはコマンド実行のステータスコードを保存します。

このコマンドは、ロボットがMech-Vizプロジェクトから返された計画経路を取得することを意味します。

返された計画経路はロボットのメモリに保存されるため、この時点ではユーザーが計画経路を直接取得することはできません。その後の「計画された経路を保存」コマンドを実行することで、経路を取得することができます。

計画された経路を保存

  28:  !save waypoints of the planned ;
  29:  !path to local variables one ;
  30:  !by one ;
  31:  CALL MM_GET_POS(1,60,70,80) ;
  32:  CALL MM_GET_POS(2,61,71,81) ;
  33:  CALL MM_GET_POS(3,62,72,82) ;
  • MM_GET_POS:計画された経路を保存するためのコマンド。

  • 1:最初の経路点を保存します。

  • 60:位置レジスタPR[60]の番号。このレジスタは最初の経路点のツール位置姿勢を保存します。

  • 70:数値レジスタR[70]の番号。このレジスタは最初の経路点に対応するラベルを保存します。

  • 80:数値レジスタR[80]の番号。このレジスタは最初の経路点に対応するロボットハンド番号を保存します。

「CALL MM_GET_POS(1,60,70,80)」コマンドは、最初の経路点のツール位置姿勢、ラベル、およびロボットハンド番号をそれぞれ指定されたレジスタに保存することを意味します。

  • Mech-Vizプロジェクトで作成されたワークフローに応じて、プログラムを適切に変更し、経路を保存する必要があります。このサンプルでは、Mech-Vizで計画された経路に3つの経路点が含まれていると仮定しています。最初の経路点は「把持のアプローチ点(PR[60])」、2番目の経路点は「把持点(PR[61])」、3番目の経路点は「把持の離れる点(PR[62])」です。したがって、R[81]はロボットが把持点(PR[61])に移動する際に使用するロボットハンドの番号を示します。

  • このサンプルでは、後続でR[81]の値に基づいてロボットハンドを切り替えるため、ユーザーが作成したMech-Vizプロジェクトには「ロボットハンドを切り替え」ステップが含まれ、そのステップパラメータが正しく設定されている必要があります。

    • 「ロボットハンドを切り替え」ステップは、「ビジョン処理の結果をチェック」ステップの 結果あり 出口の後に接続する必要があります。

    • 「ロボットハンドを切り替え」ステップの 実行モード パラメータを 適切なロボットハンドに自動的に切り替える に設定する必要があります。

ロボットハンド番号に基づいてロボットハンドを切り替える

  36:  !switch TCP according to the ;
  37:  !received tool NO. ;
  38:  IF R[81]=1,JMP LBL[1] ;
  39:  IF R[81]=2,JMP LBL[2] ;
  40:  JMP LBL[999] ;
  41:   ;
  42:  LBL[1:use tool NO.1] ;
  43:  !set current tool NO. to 1 ;
  44:  UTOOL_NUM=1 ;
  45:  !reset tool signal ;
  46:  !DO[1]=OFF ;
  47:  !set a Flag ;
  48:  F[1]=(ON) ;
  49:  JMP LBL[3] ;
  50:   ;
  51:  LBL[2:use tool NO.2] ;
  52:  !set current tool NO. to 2 ;
  53:  UTOOL_NUM=2 ;
  54:  !reset tool signal ;
  55:  !DO[2]=OFF ;
  56:  !set a Flag ;
  57:  F[2]=(ON) ;
  58:  JMP LBL[3] ;
  ...
  60:  LBL[3:pick path] ;
  ...
  67:  !add object grasping logic here, ;
  68:  !IF (F[1]),DO[1]=(ON) ;
  69:  !IF (F[2]),DO[2]=(ON) ;
  ...
  82:  !add object releasing logic here, ;
  83:  !IF (F[1]),DO[1]=(OFF) ;
  84:  !IF (F[2]),DO[2]=(OFF) ;
  ...
  91:  !reset the Flags ;
  92:  F[1]=(OFF) ;
  93:  F[2]=(OFF) ;
  94:  END ;

ユーザーはR[81]レジスタの値に基づいて、ロボットが把持点に移動する際に使用するロボットハンドを決定できます。上記のコードの処理流れは次の通りです。

  • 把持点のロボットハンド番号が1の場合(JMP LBL[1])、ロボットは1番のツール座標系(UTOOL_NUM=1)に対応するロボットハンドを使用して把持します。

  • 把持点のロボットハンド番号が2の場合(JMP LBL[2])、ロボットは2番のツール座標系(UTOOL_NUM=2)に対応するロボットハンドを使用して把持します。

  • 把持点のロボットハンド番号がそれ以外の場合(JMP LBL[999])、ロボットは動作を停止します。この部分で実際の状況に応じて、追加の処理ロジックを加えることができます。

ロボットがDO[1]信号でロボットハンド1を制御し、DO[2]信号でロボットハンド2を制御する場合、プログラムはF[1]とF[2]という2つのフラグを使用して両者の関係を確立する必要があります。

  • F[1]がONの場合、ロボットはDO[1]信号でロボットハンドを制御し、把持または配置を行います。

  • F[2]がONの場合、ロボットはDO[2]信号でロボットハンドを制御し、把持または配置を行います。

以下に、ロボットハンド番号1を例として、把持および配置の流れを説明します。

  1. ツール座標系を1番のツール座標系(UTOOL_NUM=1)に切り替えます。

  2. ロボットハンド1を制御するDO信号をリセットします(DO[1]=OFF)。

  3. F[1]をONに設定します(F[1]=(ON))。これにより、ロボットはDO[1]信号でロボットハンドを制御し、把持または配置を行います。

  4. ロボットが把持点に移動した際、F[1]がONであれば、DO[1]をONに設定し、把持動作を完了します。

  5. ロボットが配置点に移動した際、F[1]がONであれば、DO[1]をOFFに設定し、配置動作を完了します。

  6. ロボットが再度Home位置に戻った後、F[1]をOFFにリセットします。これにより、次回の把持と配置時に使用されるDO信号番号を記録します。

番号2のロボットハンドを使用する場合も、上記の流れとほぼ同様ですが、詳細な説明はここでは省略します。

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