サンプルプログラム19:MM_S19_Vis_PlanAllVision

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プログラム概要

機能

ロボットはMech-Visionプロジェクトをトリガーして実行し、その後ループですべての計画された経路を取得して、把持および配置を実行します。このサンプルでは、カメラで1回撮影することで、Mech-Visionがすべてのビジョン結果に基づいた把持経路を計画します。通常は「1回の撮影で複数回の把持を行う」シーンで使用されます。

ファイル場所

Mech-VisionとMech-Vizソフトウェアのインストールディレクトリにある Communication Component/Robot_Interface/FANUC/sample/MM_S19_Vis_PlanAllVision

必要なプロジェクト

Mech-Visionプロジェクト

経路計画設定ツールワークフロー 内にある 全体的設定 ステップで、全部のビジョン処理の結果を計画 パラメータが有効になっている必要があります。
sample19 1

使用前提

  1. 標準インターフェース通信設定 が完了しました。

  2. 自動キャリブレーション が完了しました。

このサンプルプログラムは参考用です。ユーザーは実際の状況に応じて、このプログラムを基に変更を加える必要があります。このプログラムをそのまま使用しないでください。

プログラム説明

以下はMM_S19_Vis_PlanAllVisionサンプルプログラムのコードと関連する説明です。

このサンプルは、MM_S3_Vis_Pathサンプルに比べて、すべての計画された経路をループで取得し、把持および配置を行う機能(太字部分のコード)のみが追加されています。そのため、MM_S3_Vis_Pathサンプルと同じ部分のコードについては、以下で再度説明することはありません(詳細は MM_S3_Vis_Pathサンプルの説明 をご参照ください)。
   1:  !-------------------------------- ;
   2:  !FUNCTION: trigger Mech-Vision ;
   3:  !project, plan all vision results ;
   4:  !and get all planned paths ;
   5:  !Mech-Mind, 2023-12-25 ;
   6:  !-------------------------------- ;
   7:   ;
   8:  !set current uframe NO. to 0 ;
   9:  UFRAME_NUM=0 ;
  10:  !set current tool NO. to 1 ;
  11:  UTOOL_NUM=1 ;
  12:  !move to robot home position ;
  13:J P[1] 100% FINE    ;
  14:  !initialize communication ;
  15:  !parameters(initialization is ;
  16:  !required only once) ;
  17:  CALL MM_INIT_SKT('8','127.0.0.1',50000,5) ;
  18:  LBL[1:recap] ;
  19:  !move to image-capturing position ;
  20:L P[2] 1000mm/sec FINE    ;
  21:  !trigger NO.1 Mech-Vision project ;
  22:  CALL MM_START_VIS(1,0,2,10) ;
  23:  !get planned path from NO.1 ;
  24:  !Mech-Vision project; 2nd ;
  25:  !argument (1) means getting pose ;
  26:  !in JPs ;
  27:  CALL MM_GET_VISP(1,1,51,52,53) ;
  28:  !check whether planned path has ;
  29:  !been got from Mech-Vision ;
  30:  !successfully ;
  31:  IF R[53]<>1103,JMP LBL[99] ;
  32:  !save all waypoint data to local ;
  33:  !variables using for-loop, a ;
  34:  !maximum of 50 points are support ;
  35:  !supported ;
  36:  FOR R[10]=1 TO R[51] ;
  37:  R[11]=59+R[10]    ;
  38:  R[12]=69+R[10]    ;
  39:  R[13]=99+R[10]    ;
  40:  CALL MM_GET_JPS(R[10],R[11],R[12],R[13]) ;
  41:  ENDFOR ;
  42:  !parse pick cycle count, here ;
  43:  !suppose 5 points per planned ;
  44:  !path ;
  45:  R[30]=R[51] DIV 5    ;
  46:  R[29]=R[51] MOD 5    ;
  47:  !check if parsed data is valid; ;
  48:  !if not, retry to get planned ;
  49:  !path or add some error handling ;
  50:  !logic ;
  51:  IF R[30]<1) OR (R[29]<>0 THEN ;
  52:  PAUSE ;
  53:  JMP LBL[1] ;
  54:  ENDIF ;
  55:  !repeatedly run pick-and-place ;
  56:  !cycle using for-loop ;
  57:  FOR R[10]=1 TO R[30] ;
  58:  R[20]=R[10]-1    ;
  59:  R[21]=R[20]*5    ;
  60:  R[31]=60+R[21]    ;
  61:  R[32]=61+R[21]    ;
  62:  R[33]=62+R[21]    ;
  63:  R[34]=63+R[21]    ;
  64:  R[35]=64+R[21]    ;
  65:  !follow the planned path to pick ;
  66:J PR[R[31]] 50% CNT100    ;
  67:J PR[R[32]] 50% FINE    ;
  68:J PR[R[33]] 10% FINE    ;
  69:  !add object grasping logic here, ;
  70:  !such as "DO[1]=ON" ;
  71:  PAUSE ;
  72:J PR[R[34]] 50% FINE    ;
  73:J PR[R[35]] 50% CNT100    ;
  74:  !move to intermediate waypoint ;
  75:  !of placing ;
  76:J P[3] 50% CNT100    ;
  77:  !move to approach waypoint ;
  78:  !of placing ;
  79:L P[4] 1000mm/sec FINE Tool_Offset,PR[2]    ;
  80:  !move to placing waypoint ;
  81:L P[4] 300mm/sec FINE    ;
  82:  !add object releasing logic here, ;
  83:  !such as "DO[1]=OFF" ;
  84:  PAUSE ;
  85:  !move to departure waypoint ;
  86:  !of placing ;
  87:L P[4] 1000mm/sec FINE Tool_Offset,PR[2]    ;
  88:  !move to intermediate waypoint ;
  89:  !of placing ;
  90:J P[3] 50% CNT100    ;
  91:  ENDFOR ;
  92:  !finish pick-and-place cycle, and ;
  93:  !jump back to camera capturing ;
  94:  JMP LBL[1] ;
  95:  END ;
  96:   ;
  97:  LBL[99:vision error] ;
  98:  !add error handling logic here ;
  99:  !according to different ;
 100:  !error codes ;
 101:  !e.g.: status=1003 means no ;
 102:  !point cloud in ROI ;
 103:  !e.g.: status=1002 means no ;
 104:  !vision results ;
 105:  PAUSE ;

上記のサンプルプログラムの処理流れは、下図の通りです。

sample19

下表は追加されたコードとその説明です。コマンド名のリンクをクリックすることで、その詳細な説明を確認できます。

処理流れ コートと説明

ループで計画された経路を保存

  32:  !save all waypoint data to local ;
  33:  !variables using for-loop, a ;
  34:  !maximum of 50 points are support ;
  35:  !supported ;
  36:  FOR R[10]=1 TO R[51] ;
  37:  R[11]=59+R[10]    ;
  38:  R[12]=69+R[10]    ;
  39:  R[13]=99+R[10]    ;
  40:  CALL MM_GET_JPS(R[10],R[11],R[12],R[13]) ;
  41:  ENDFOR ;
  • 36行目:FORは以下のループプログラム部分を示します。R[10]はループの回数を制御します(R[10]は1から始まり、毎回ループ後に1増加し、R[51]より大きくなるとループが終了します)。R[51]は MM_GET_VISP コマンドにおける3番目のパラメータが表す数値レジスタで、このレジスタはビジョンシステムが返す経路点の数を保存します。したがって、R[10]は計画された経路における現在の経路点の番号を示します。

  • 37行目~39行目:R[11]、R[12]、R[13]は、それぞれ現在の経路点に対応する関節角度、ラベル、ロボットハンド番号に使用されるレジスタ番号を示します。

  • 40行目:MM_GET_JPS コマンドは、ある経路点の関節角度、ラベル、およびロボットハンド番号を指定されたレジスタに保存します。したがって、このコマンドはR[10]番目の経路点の関節角度、ラベル、ロボットハンド番号をそれぞれR[11]、R[12]、R[13]に保存することを意味します。

R[30]とR[29]を計算

  42:  !parse pick cycle count, here ;
  43:  !suppose 5 points per planned ;
  44:  !path ;
  45:  R[30]=R[51] DIV 5    ;
  46:  R[29]=R[51] MOD 5    ;

このサンプルでは、各計画された把持経路が5つの経路点を含むことを仮定としています。「R[51] DIV 5」はR[51]を5で割った商、「R[51] MOD 5」はR[51]を5で割った余りを表します。R[30]は計画された把持回数の合計を示します。R[29]が0でない場合、ある経路計画において把持経路点の数が5未満であることを意味し、経路計画に異常が発生したため再計画が必要です。

経路計画が異常かどうかを判断

  47:  !check if parsed data is valid; ;
  48:  !if not, retry to get planned ;
  49:  !path or add some error handling ;
  50:  !logic ;
  51:  IF ((R[30]<1) OR (R[29]<>0)) THEN ;
  52:  PAUSE ;
  53:  JMP LBL[1] ;
  54:  ENDIF ;

把持回数R[30]が1未満である場合、またはR[29]が0でない場合、経路計画に異常が発生していることを示します。この場合、処理ロジックを追加する必要があります。例えば、Mech-Visionプロジェクトを再度トリガーして実行し、計画された経路を再取得するなどの対応が必要です。

ループで把持および配置を実行

  55:  !repeatedly run pick-and-place ;
  56:  !cycle using for-loop ;
  57:  FOR R[10]=1 TO R[30] ;
  58:  R[20]=R[10]-1    ;
  59:  R[21]=R[20]*5    ;
  60:  R[31]=60+R[21]    ;
  61:  R[32]=61+R[21]    ;
  62:  R[33]=62+R[21]    ;
  63:  R[34]=63+R[21]    ;
  64:  R[35]=64+R[21]    ;
  65:  !follow the planned path to pick ;
  66:J PR[R[31]] 50% CNT100    ;
  67:J PR[R[32]] 50% FINE    ;
  68:J PR[R[33]] 10% FINE    ;
  69:  !add object grasping logic here, ;
  70:  !such as "DO[1]=ON" ;
  71:  PAUSE ;
  72:J PR[R[34]] 50% FINE    ;
  73:J PR[R[35]] 50% CNT100    ;
  74:  !move to intermediate waypoint ;
  75:  !of placing ;
  76:J P[3] 50% CNT100    ;
  77:  !move to approach waypoint ;
  78:  !of placing ;
  79:L P[4] 1000mm/sec FINE Tool_Offset,PR[2]    ;
  80:  !move to placing waypoint ;
  81:L P[4] 300mm/sec FINE    ;
  82:  !add object releasing logic here, ;
  83:  !such as "DO[1]=OFF" ;
  84:  PAUSE ;
  85:  !move to departure waypoint ;
  86:  !of placing ;
  87:L P[4] 1000mm/sec FINE Tool_Offset,PR[2]    ;
  88:  !move to intermediate waypoint ;
  89:  !of placing ;
  90:J P[3] 50% CNT100    ;
  91:  ENDFOR ;

上記のコードは、FORループ内でロボットが各計画された経路における5つの経路点に移動し、把持を完了した後に配置を続けて実行することを意味します。R[10]はループ回数を制御するために使用されます。R[10]は1から始まり、各ループ後に1ずつ増加します。R[10]が把持回数R[30]を超えるとループは終了します。R[10]が1増加するごとに、R[21]も5ずつ増加します。「60+R[21]~64+R[21]」(R[31]からR[35])は、各経路計画における5つの経路点が格納される5つのレジスタ番号を示します。

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