Mech-Eye SDK 2.4.0 更新説明
以下では、Mech-Eye SDK 2.4.0 バージョンの新機能や機能最適化、問題修復について説明します。
Mech-Eye Viewer
LSR L と LSR XL、LSR S、DEEP:「コーディングモード」の「反射」+「処理モード」の「より完全」に設定した時のデータ品質向上
LSR L と LSR XL、LSR S、DEEP カメラのファームウェアを 2.4.0 バージョンにアップグレードすると、「反射」の「コーディングモード」+「より完全」の「処理モード」に設定してデータを取得する時、コンテナ側壁の光反射による深度データの損失を解決しました。
2.3.4 | 2.4.0 |
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NANO ULTRA:データ収集速度の改善
NANO ULTRA カメラのファームウェアを 2.4.0 バージョンにアップグレードすると、 コーディングモードのオプションを使用してデータを収集する時、深度データの総計収集時間は短縮されます。
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快速:約 100ms 短縮。
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精確:約 150ms 短縮。
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反射:約 500ms 短縮。
NANO ULTRA と PRO S、PRO M:2D 画像と深度画像の解像度が変更可能
NANO ULTRA と PRO S、PRO M カメラのファームウェアを 2.4.0 バージョンにアップグレードすると、 カメラコントローラーで 2D 画像と深度画像の解像度を変更できます。低解像を選択するとカメラの撮影速度を改善し、現場のタクトタイムを短縮することが可能となります。また、点群データのサイズも小さくなります。
管理者モードに切り替えてから使用できます。 |
ログ・トラブルシューティングの最適化
Mech-Eye SDK 2.4.0 バージョンでは、ログ機能を最適化し、Mech-Eye Viewer のログを追加しました。より詳細な操作履歴が記録され、エラー発生時のトラブルシューティングに役立ちます。
新たなカスタマイズ座標系ツール
新たなカスタマイズ座標系ツールを使用することでより自由自在な設定が可能になり、より多くのシーンに使用できます。さらに、カスタマイズ座標系における点群データも保存でき、後続のデータ処理量を減らします。
2D 画像露出モードの「Flash」オプションに収集モードを追加
以下の型番のカメラに使用できます。 DEEP、LSR S、LSR L、NANO、NANO ULTRA、PRO XS、PRO S、PRO M。 |
以上のカメラのファームウェアを 2.4.0 バージョンのアップグレードすると、2D パラメータクラスの露出モード/2D 画像(深度ソース)露出モードを Flash(過去バージョンの Flash)に設定した後、新しいパラメータ Flash 収集モードが使用できます。このパラメータを使用して異なる収集モードが選択でき、様々なシーンに使用できます。快速モードは、収集速度を改善でき、リアルタイムモードに設定すると、Flash 露出時間を調整して高品質の 2D 画像を取得できます。
2D 画像の露出モードに関するより詳しい説明は、2D Flash 露出モードをお読みください。 |
ワンクリックで Mech-Vision に適用できる形式でデータを保存可能
データ保存ウィンドウに Mech-Vision に適用できる形式でデータを保存しますをオンにすると、Mech-Vision のカメラから画像を取得ステップによって画像を読み取れます。
データ伝送時間表示可能
カメラを接続した後、右の収集情報パネルで 2D 画像と深度データの伝送時間を確認してネットワーク接続の状況を判断できます。
一部のカメラ型番に対応不能
Mech-Eye SDK 2.4.0 バージョンは、一部の生産終了した型番に対応できません。これらのカメラは、ファームウェアを 2.4.0 以上のバージョンにアップグレードできませんが、2.3.4 以下のファームウェアに対応でき、Mech-Eye SDK にも対応できます。
Mech-Eye SDK 2.4.0 バージョンに対応できない型番
型番 | 特徴 |
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Deep(V1) |
稼働電圧 12V、LAN ポート RJ45 |
Pro L(V1) |
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Pro L Enhanced(V1) |
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Pro Max(V1) |
問題修復
Mech-Eye SDK 2.4.0 バージョンでは、以下の問題を修復しました。
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UHP-140:可視性グルの撮影モードパラメータは初級でも使用できる問題を修復しました。
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2D 画像収集時間が大幅に長くなる問題を修復しました。
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カメラを長時間使用すると接続が切れ、再起動する問題を修復しました。
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データ収集中にネットワークの問題で カメラ の接続が切れた時にメッセージウィンドウを閉じた後 Mech-Eye Viewer が動かない問題を修復しました。
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カメラ の IP アドレスをそれがコンピュータに接続されている LAN ポートの IP アドレスに変更した時に Mech-Eye Viewer が IP アドレス重複メッセージを表示せず、かつその変更を拒否しない問題を修復しました。
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コンピュータネットワークカードに異なるネットワークセグメントの IP アドレスを設定した場合、Mech-Eye Viewer の IP 設定ウィンドウのコンピュータの IP 設定エリアでこのネットワークカードの最初の IP アドレスが表示され、カメラを接続する時に最後の IP アドレスが使用される問題を修復しました。
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内部パラメータツールウィンドウでは、内部パラメータをチェックした後、結果の内容とタイトルが一致しない問題を修復しました。
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一台のコンピュータで複数の Mech-Eye Viewer ウィンドウに複数の仮想デバイスを読み込んだ時、一台のデバイスのパラメータを調整すると他のデバイスのパラメータも同期される問題を修復しました。
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2D カメラをチェック・設定ツールで、文字が長いデバイスバージョンが全部表示できない問題を修復しました。
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収集情報パネルとログに収集時間が負の数値に表示される問題を修復しました。
Mech-Eye API
LSR L、LSR XL、LSR S、DEEP:Reflective コーディングモード+MoreComplete 処理モードの効果改善
LSR Lと LSR XL、LSR S、DEEP のファームウェアを 2.4.0 バージョンにアップグレードすると、LaserFringeCodingMode(コーディングモード)の Reflective と LaserProcessingMode(処理モード)の MoreComplete を使用すればコンテナ側壁の光反射による深度データ損失の問題を修復しました。
2.3.4 | 2.4.0 |
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NANO ULTRA:データ収集速度の改善
NANO ULTRA カメラのファームウェアを 2.4.0 バージョンにアップグレードすると、 コーディングモードのオプションを使用してデータを収集する時、深度データの総計収集時間は短縮されます。
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快速:約 100ms 短縮。
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精確:約 150ms 短縮。
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反射:約 500ms 短縮。
Camera Event による処理速度の向上
Camera Event コールバック関数を登録することで、クライアントプログラムは、カメラの構造光投影と 3D データ収集が完了したかどうかを自動的に検出できます。投光とデータ収集が完了後、ロボットは移動します。カメラは、ロボット移動中の後続の計算とデータ伝送を実行するので処理速度が向上します。
Camera Event コールバック関数の登録・解除方法については、関連するサンプルプログラム RegisterCameraEvent(C++、C#)/register_camera_event(Python)をご参照ください。
サンプルプログラムは、インストールパスまたは GitHub から入手できます。 各言語の使用ガイドについては、サンプルプログラム使用ガイドをお読みください。 |
座標系カスタマイズ
Mech-Eye Viewer のカスタマイズ座標系を使用して座標系を設定した後、新規メソッドを使用してカスタマイズ座標系のカメラ座標系への変換パラメータとカスタマイズ座標系における点群を取得できます。
詳しい使用方法は、関連するサンプルプログラム TransformPointCloud(C++、C#)/transform_point_cloud(Python)をご参照ください。
サンプルプログラムは、インストールパスまたは GitHub から入手できます。 各言語の使用ガイドについては、サンプルプログラム使用ガイドをお読みください。 |
2D 画像露出モードの「Flash」オプションに収集モードを追加
以下の型番のカメラに使用できます。 DEEP、LSR S、LSR L、NANO、NANO ULTRA、PRO XS、PRO S、PRO M。 |
上記のカメラファームウェアを 2.4.0 バージョンにアップグレードすると、Scan2DExposureMode(露出モード)/Scan2DPatternRoleExposureMode(2D画像(深度ソース)露出モード)パラメータを Flash に設定した時、Scan2DFlashAcquisitionMode(Flash 収集モード)パラメータが使用できます。このパラメータを使用して異なる収集モードが選択でき、様々なシーンに使用できます。その中、Fast モードはデータ収集速度を改善でき、Responsive モードでは Scan2DFlashExposureTime(Flash 露出時間)を調整して高品質の 2D 画像を取得できます。
2D 画像の露出モードに関するより詳しい説明は、2D Flash 露出モードをお読みください。 |
jet 色表現を使用した深度画像レンダリング
Mech-Eye API 2.4.0 バージョンでは、新しいサンプルプログラム RenderDepthMap(C++、C#)/render_depth_map(Python)が使用でき、jet 色表現を使用した深度画像レンダリングの方法が使用できます。
サンプルプログラムは、インストールパスまたは GitHub から入手できます。 各言語の使用ガイドについては、サンプルプログラム使用ガイドをお読みください。 |
ROS インターフェイス対応可能
Mech-Eye SDK は ROS インターフェイスに対応でき、ロボットとカメラとの通信を実現します。
GitHub から ROS インターフェイスを取得可能
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GenICam インターフェース
LSR L、LSR XL、LSR S、DEEP:Reflective コーディングモード+MoreComplete 処理モードの効果改善
LSR Lと LSR XL、LSR S、DEEP のファームウェアを 2.4.0 バージョンにアップグレードすると、LaserFringeCodingMode(コーディングモード)の Reflective と LaserProcessingMode(処理モード)の MoreComplete を使用すればコンテナ側壁の光反射による深度データ損失の問題を修復しました。
2.3.4 | 2.4.0 |
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NANO ULTRA:データ収集速度の改善
NANO ULTRA カメラのファームウェアを 2.4.0 バージョンにアップグレードすると、 コーディングモードのオプションを使用してデータを収集する時、深度データの総計収集時間は短縮されます。
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快速:約 100ms 短縮。
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精確:約 150ms 短縮。
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反射:約 500ms 短縮。
2D 画像露出モードの「Flash」オプションに収集モードを追加
以下の型番のカメラに使用できます。 DEEP、LSR S、LSR L、NANO、NANO ULTRA、PRO XS、PRO S、PRO M。 |
上記のカメラファームウェアを 2.4.0 バージョンにアップグレードすると、Scan2DExposureMode(露出モード)/Scan2DPatternRoleExposureMode(2D画像(深度ソース)露出モード)パラメータを Flash に設定した時、Scan2DFlashAcquisitionMode(Flash 収集モード)パラメータが使用できます。このパラメータを使用して異なる収集モードが選択でき、様々なシーンに使用できます。その中、Fast モードはデータ収集速度を改善でき、Responsive モードでは Scan2DFlashExposureTime(Flash 露出時間)を調整して高品質の 2D 画像を取得できます。
2D 画像の露出モードに関するより詳しい説明は、2D Flash 露出モードをお読みください。 |
一部のカメラ型番に対応不能
Mech-Eye SDK 2.4.0 バージョンは、一部の生産終了した型番に対応できません。これらのカメラは、ファームウェアを 2.4.0 以上のバージョンにアップグレードできませんが、2.3.4 以下のファームウェアに対応でき、Mech-Eye SDK にも対応できます。
Mech-Eye SDK 2.4.0 バージョンに対応できない型番
型番 | 特徴 |
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Deep(V1) |
稼働電圧 12V、LAN ポート RJ45 |
Pro L(V1) |
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Pro L Enhanced(V1) |
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Pro Max(V1) |
問題修復
Mech-Eye SDK 2.4.0 バージョンでは、以下の問題を修復しました。
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UHP-140:可視性グルの撮影モードパラメータは初級でも使用できる問題を修復しました。
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2D 画像収集時間が大幅に長くなる問題を修復しました。
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カメラを長時間使用すると接続が切れ、再起動する問題を修復しました。
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連続キャプチャして 2 回のデータ収集の間に待ち時間を設定しないとタイムアウトになる問題を修復しました。
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データ収集中に、ローカルネットワーク上の他の カメラ IP アドレスが別の GenICam クライアントによって変更された場合、現在接続されている カメラ のデータ収集中にエラーが発生して終了する問題を修復しました。