ロボット通信設定

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本ガイドでは、標準インターフェースプログラムをYaskawaロボットに読み込む方法を習得し、Mech-Mindビジョンシステムとロボット間の標準インターフェース通信設定を行います。

  • 標準インターフェースプログラムの読み込みは、ロボット標準インターフェースプログラムと設定ファイルをロボットシステムにロードし、ビジョンシステムとロボット間の標準インターフェース通信を確立します。

  • それ以外のロボットを使用している場合は、標準インターフェース通信 を参照してロボットの標準インターフェース通信設定を行います。

事前準備

ハードウェアとソフトウェアのバージョンを確認

  • Yaskawaの6軸ロボットを使用していることを確認します。本文では、YASKAWA_GP8ロボットを使用しています。

  • コントローラ型番とロボットシステムのバージョンが以下の要件を満たしていることを確認します。

    コントローラ型番 ロボットシステムのバージョン

    DX200

    DN3.16.00A-00

    YRC1000

    YAS2.94.00-00

    YRC1000micro

    YBS2.31.00-00

    以下では、YRC1000(YAS2.94.00-00)ロボットを例として説明します。
  • Yaskawaロボットのイーサネット機能が有効になっていることを確認します。

    (クリックして展開)詳細方法
    1. ティーチペンダントの MAIN MENU キーを押しながらロボットの電源を入れると、メンテナンスモード になります。

      ロボットがすでに起動している場合は、MAIN MENU キーを押しながらロボットを再起動します。
      set ip 1
    2. メンテナンスモード では、SYSTEM  SECURITY  MANAGEMENT MODE を選択します。

      set ip 2
      set ip 3
    3. パスワードを入力し、ENTER をクリックして MANAGEMENT MODE になります。デフォルトのパスワードは16桁の「9」です。

      set ip 4
      set ip 5
    4. Main MenuSYSTEM  SETUP  OPTION FUNCTION を選択してイプション機能画面に入ります。

      set ip 6
      set ip 7
    5. NETWORK FUNCTION SETTINGDETAIL を選択し、ティーチペンダントの SELECT キーを押して ネットワーク機能設定 画面に入ります。

      check network option
    6. イーサネットUSED と表示されているか確認します。

      check network ethernet
      ステータスが「UNUSED」の場合は、ロボットメーカーにお問い合わせください。
  • YaskawaロボットのMotoPlus機能が有効になっていることを確認します。

    (クリックして展開)詳細方法
    1. メンテナンスモード管理モード では、Main Menu から MotoPlus APL.  MotoPlus FUNC.SETTING を選択します。

    2. MotoPlus FUNC.SETTING 画面で、APPLI. AUTOSTART AT POWER ON ステータスが ENABLE と表示されているか確認します。

      check motoplus 1
    3. 「DISABLE」である場合、DISABLE を選択し、ティーチペンダントの SELECT キーを押すと、「ENABLE」になります。

      check motoplus 2

上記の条件を満たしていない場合は、標準インターフェース通信ができませんので、ロボットメーカーにお問い合わせください。

ネットワーク接続を確立

  1. YRC1000シリーズのコントローラを使用している場合は、IPCのLANケーブルのもう一端をコントローラのCPUボードのLAN2(CN106)ポートに接続します。

    • DX200シリーズのコントローラを使用している場合は、IPCのLANケーブルのもう一端をコントローラのCPUボードのCN104ポートに接続します。

    • YRC1000シリーズのコントローラに関する注意事項は以下の通りです。

      • LAN1ポートはティーチペンダントの接続に使用されますので、IPCのLANケーブルには接続できません。

      • LAN2ポートが占有されている場合は、IPCのLANケーブルをLAN3ポートに接続できます。

  2. YaskawaロボットのIPアドレスが、IPCのIPアドレスと同じネットワークセグメントにあることを確認します。

    (クリックして展開)詳細方法
    1. メンテナンスモード管理モード では、Main Menu から SYSTEM  SETUP  OPTION FUNCTION をクリックしてオプション機能の画面に入ります。その後、LAN INTERFACE SETTING を選択してLANインターフェース設定画面に入ります。

      set ip 6
      set ip 7
      set ip 8
    2. ロボットのIPアドレス(LAN2ポートのIPアドレス)を確認します。

      set ip address 2
    3. ロボットのIPアドレスが、IPCのIPアドレスと同じネットワークセグメントにあることを確認します。同じネットワークセグメントにない場合、IPCのIPアドレスを設定 を参照してIPCのIPアドレスを設定します。

Mech-Visionソリューションの作成と保存

  1. Mech-Visionを起動すると、下図のようなようこそ画面が表示された場合、Mech-Visionが正常に起動されたことを示します。

    image
  2. Mech-Visionのようこそ画面で ソリューションライブラリから新規作成 をクリックし、ソリューションライブラリを開きます。

    project build welcome interface library
    ソリューションライブラリには、異なる業界に適応可能なソリューションやプロジェクトのソースライブラリが含まれています。
  3. 下図に示すように、ソリューションライブラリの アプリケーションテンプレート から 高精度位置決め・組立 ソリューションを選択します。

    project build select project

    高精度位置決め・組立 ソリューションが見つからない場合は、ソリューションライブラリの右上にある ダウンロード アイコンをクリックしてください。

  4. ソリューション名と保存先を設定したら、作成 をクリックします。

    プロジェクトが作成されると、Mech-Visionのメイン画面の左上にあるプロジェクトリストに、作成されたソリューションとプロジェクトが表示されます。

    • ソリューション とは、ビジョンソリューションを実現するために必要なロボットと通信、ビジョン処理、経路計画などの機能設定とデータの集りのことです。

    • プロジェクト とは、ソリューションにおけるビジョン処理のワークフローです。通常、1つのMech-Visionプロジェクトを含むソリューションで十分ですが、複雑な適用シーンでは複数のプロジェクトが必要になる場合があります。

    • 高精度位置決め・組立 ソリューションには、 プロジェクト「High-Precision Positioning and Assembly」が1つだけ含まれています。

    project build check project list

    メイン画面中央のプロジェクト編集エリアには、「 High-Precision Positioning and Assembly」というプロジェクトが表示されます。

    project build check project step
  5. プロジェクトリストでこのソリューションを右クリックし、ソリューションを自動的に読み込む にチェックを入れます。

    project build click auto load

    ソリューションが自動読み込みに設定されている場合、プロジェクト名が緑色で表示され、プロジェクト名の左側にプロジェクト番号が表示されます。

    project build auto load finish
    プロジェクト番号は、ロボットの把持・配置アプリケーションでMech-Visionプロジェクトの実行をトリガーするために使用されます。
  6. メニューバーから ファイル  ソリューションを保存 を選択します。

    project build save solution

「ロボット通信設定」を実行

このソリューションでは、Yaskawaロボット(YASKAWA_GP8)に通信設定がすでに設定されています。ツールバー上の ロボット通信設定 はすでに有効な状態になっています。

robot interface config

読み込みファイルの準備

  1. IPCで、Mech-VisionとMech-Vizソフトウェアのインストールディレクトリにある Communication Component/Robot_Interface/YASKAWA フォルダを開きます。

  2. YRC1000シリーズのコントローラを使用している場合は、JBI フォルダおよび mm_module_yrc1000.out ファイルをコピーして 空のUSBメモリのルートディレクトリ に貼り付けます。

    • USBメモリは事前にフォーマットしておく必要があり、USBメモリのファイルシステム形式はFAT32です。

    • DX200シリーズのコントローラを使用している場合は、mm_module_dx200.out というバックグラウンドプログラムファイルをコピーする必要があります。

    • mm_module_yrc1000.out ファイル:バックグラウンドプログラムファイル。

    • JBI フォルダ:フォアグラウンドプログラムファイル。

  3. USBメモリをティーチペンダントの背面にあるUSBポートに挿入します。

MotoPlusで他のプログラムが実行されていないことを確認

ロボットプログラムをロボットに読み込む前に、他のMotoPlusプログラムが実行されていないことを確認してください。

  • 実行中のプログラムがない場合は、この手順をスキップしてください。

  • 実行中のプログラムがある場合は、それを削除してください。

    (クリックして展開)詳細方法
    1. メンテナンスモード管理モード では、 Main Menuから MotoPlus APL.  DELETE を選択します。

      delete motoplus app 1
    2. MotoPlusアプリの削除画面 では、削除するプログラムファイルを選択し、ティーチペンダントの SELECT を押してそのファイルを選択します。

      delete motoplus app 2
    3. ティーチペンダントの ENTER キーを押し、ポップアップウィンドウの YES を選択してプログラムを削除します。

      delete motoplus app 3

ファイルの読み込み

バックグラウンドプログラムファイルをロボットに読み込む

  1. ティーチペンダントの MAIN MENU キーを押しながらロボットを起動し、メンテナンスモード に入ります(すでにメンテナンスモードに入っている場合はこの手順をスキップしてください)。

    ロボットがすでに起動している場合は、MAIN MENU キーを押しながらロボットを再起動します。
  2. メンテナンスモード では、SYSTEM  SECURITY  MANAGEMENT MODE を選択します。

    set ip 2
    set ip 3
  3. パスワードを入力し、ENTER をクリックして MANAGEMENT MODE になります。デフォルトのパスワードは16桁の「9」です。

  4. Main Menu から MotoPlus APL.  DEVICE  USB:Pendent を選択します。

    begin to load 1
    begin to load 2
  5. MotoPlus APL.  LOAD(USER APPLICATION) を選択します。

    begin to load 3
  6. mm_module_yrc1000.out を選択し、ティーチペンダントの ENTER キーを押して YES を選択してロードを行います。

    DX200型番のコントローラを使用している場合は、ここでは mm_module_dx200.out を選択する必要があります。
    begin to load 4
    begin to load 5
  7. ロード後、MotoPlus APL.  FILE LIST を選択します。ロードされたファイルにバックグラウンドプログラム(mm_module_yrc1000.out)が表示されると、バックグラウンドプログラムのロードは成功です。

    DX200型番のコントローラを使用している場合は、表示されたプログラムは mm_module_dx200.out となります。
    begin to load 6
    begin to load 7
  8. バックグラウンドプログラムファイルが読み込まれた後、電源スイッチを入れてコントローラを再起動すると オンラインモード になります。

    フォアグラウンドプログラムファイルとサンプルプログラムファイルを読み込むには、オンラインモードで操作する必要があるため、この操作はバックグラウンドプログラムの読み込みが完了してから行ってください。

フォアグラウンドプログラムファイルをロボットに読み込む

  1. オンラインモード で、ティーチペンダントのメインメニューから SYSTEM INFO  SECURITY を選択します。

    change language level 1
  2. ドロップダウンメニューから MANAGEMENT MODE を選択します。

    change language level 2
  3. デフォルトのパスワード(16桁の「9」)を入力します。

    change language level 3

    パラメータを入力した後、ティーチペンダントパネルの右下隅にある ENTER をタッチして 管理モード に切り替えます。

    change language level 4
  4. ティーチペンダントパネルの左下隅にある ページ切替 icon 2 をタッチし、SETUP  TEACHING COND を選択します。LANGUAGE LEVELのドロップダウンメニューで EXPANDED を選択します。

    change language level 5
    change language level 6
  5. EX. MEMORY  DEVICE を選択し、USB:Pendent を選択します。

    loading foreground program 1
    loading foreground program 2
  6. EX. MEMORY  FOLDER を選択します。ファイル一覧から JBI を選択します。

    loading foreground program 3
    loading foreground program 4
    loading foreground program 5
  7. EX. MEMORY  LOAD を選択し、JOB を選択すると、ロードするプログラム一覧が表示されます。

    loading foreground program 6
    loading foreground program 7
    loading foreground program 8
  8. その後、EDIT  SELECT ALL を選択してすべてのプログラムを選択します。

    loading foreground program 9
    loading foreground program 10
  9. ティーチペンダントの ENTER を押し、ポップアップウィンドウで YES を選択してフォアグラウンドプログラムをロードします。

    loading foreground program 11
  10. ロード後、JOB  SELECT JOB を選択すると、ロードされたプログラム一覧が表示されます。ロードされたプログラム一覧にすべてのフォアグラウンドプログラムが表示されると、フォアグラウンドプログラムのロードは成功です。

    loading foreground program 12
    loading foreground program 13

標準インターフェース通信をテスト

  1. Main Menu から JOB  SELECT JOB を選択してロードされたプログラム一覧の画面に入ります。

    loading foreground program 12
    loading foreground program 13
  2. MM_COMTEST プログラムを選択し、SELECT キーを押して開きます。

    test connection 1
  3. 0001行の内容を選択し、右下隅に表示された内容でIPアドレスおよびポート番号を選択し、ENTER キーを押して変更画面に入ります。

    test connection 2
  4. IPアドレスをIPCのIPアドレスに変更します。Mech-Visionでのホストのポート番号が変更された場合、ここでの50000というポート番号もMech-Visionで設定されたポート番号と一致するように変更する必要があります。

    test connection 3
  5. ティーチペンダントのスイッチを TEACH に回すと、ティーチモード になります。

  6. モードスイッチで、SERVO ON READY を押してから、背面にある イネーブルスイッチ を押しながらカーソルをプログラムの最初の行に移動させます。

    これは、プログラムが最初の行から実行されるようにすることです。

    test connection 9
    test connection 10
    test connection 11
  7. その後、ティーチペンダントの INTER LOCKTEST START を同時に押します。

    これは、テスト運転によって通信が正常であるかどうかを判断することです。

    test connection 12
  8. ロボットとビジョンシステム間の通信接続が成功すると、Mech-Visionのログバーの コンソール タブに関連メッセージが表示されます。

    vision center log

これで、標準インターフェースプログラムと設定ファイルをロボットシステムにロードし、ビジョンシステムとロボットとの標準インターフェース通信を確立します。

Mech-Mindは、お客様のプライバシーを重視しています

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