把持位置姿勢の作成戦略
把持位置姿勢は、ロボットが把持できるワーク上の位置を表します。ワークが複数の方法で把持可能な場合、特にバラ積みピッキングのシーンでは、ワークライブラリで異なる把持戦略を設定することをお勧めします。これにより、異なる配置状態のワークがロボットの到達可能な範囲内で把持できるようになり、把持成功率が向上します。
以下では、ワークライブラリでサポートされている把持戦略について説明します。
複数の把持位置姿勢を設定
下図に示すように、角管の側面、端面、およびエッジはすべて磁気吸着式ハンドで吸着可能です。そのため、角管のこれらの3つの位置に把持位置姿勢を設定できます。

複数の把持位置姿勢を設定する場合、把持位置姿勢リスト内の把持位置姿勢の位置も変更できます。つまり、把持位置姿勢の順序を上または下に調整することで、その優先順位を設定できます。実際に把持する際には、リストの一番上にある把持位置姿勢が優先されます。

把持位置姿勢の配列を設定
軸対称のワークには、把持位置姿勢の配列を設定できます。円管の点群モデルを作成する際、把持位置姿勢の配列の設定は下図のようになります。

実際のアプリケーションでは、Z軸下向きの把持位置姿勢は無効である可能性が高く、経路計画に影響を与えるため、設定時には把持位置姿勢の配列の 角度範囲 を小さく設定する必要があります。通常、範囲は±90°以内に設定することをお勧めします。下図に示すように、バラ積みされた円管に把持位置姿勢の配列を設定する際、配列の角度範囲は±30°であり、使用要件を満たしています。
