測定
データを処理した後、安定的でかつ小範囲なピン先端のデータを取得することができます。これから取得したデータを使用してピンの高さ・位置度を測定します。
コネクタピン高さ測定
ピンの高さとは、ピン先端が基準面(プリント基板)までの距離です。従って、ピン先端サーフェスの中心点を基準面までの距離を測定すればピンの高さが分かります。

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中心点を取得する
サーフェスの特徴点の位置決めステップを使用して高精度な位置決めの結果からピンの先端中心点(「特徴点」)を抽出し、ピン先端の位置を表します。
このステップの「特徴点のタイプ」パラメータを平均値に指定します。ステップを実行すれば各ピン先端の中心点が出力されます。
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基準面をフィットする
平面度を測定ステップを実行して基準面をフィットします。
特徴領域を追加することで平面のデータを指定し、下図のようにフィルタリングのパラメータを設定してノイズを除去します。すると安定的で正しい基準面が出てきます。
このステップの輸出パネルで全体からフィットした平面をチェックします。ステップを実行すれば平面が出力されます。
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高さの差を測定する
特徴による寸法測定ステップでピンの高さを測定します。
このステップの輸出パネルで距離をチェックします。ステップを実行し、各中心点から基準面の距離、すなわち各ピンの高さを出力します。
これで高精度なピン高さ測定を完了させました。
ピンの位置度測定
ピンの位置度は、ピンからコネクタの端までの水平距離によって定義されます。従って、ピンの位置度測定は、ピン先端サーフェスの中心点からエッジデータからフィットした基準線までの距離を測定することになります。

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中心点を取得する
サーフェスの特徴点の位置決めステップを使用して高精度な位置決めの結果からピンの先端中心点(「特徴点」)を抽出し、ピン先端の位置を表します。
このステップの「特徴点のタイプ」パラメータを平均値に指定します。ステップを実行すれば各ピン先端の中心点が出力されます。
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エッジの直線をフィットする
基準として使える直線を出力するためにサーフェスデータを処理します。
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サーフェス点のフィルタリング(法線ベクトルによる)ステップでエッジ直線をフィットするために使用するデータを指定します。
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それから、2つのサーフェスのエッジを直線にフィットステップを実行し、処理したサーフェスデータから 2本のエッジ直線をフィットします。この 2つのステップを、「検索方向」をそれぞれ0°、90°に、外れ値の割合を 15% に設定します。
検索方向は 90°
検索方向は 0°
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位置度を計算する
特徴による寸法測定ステップを実行して特徴点からデータムとなる直線までの距離を計算します。このステップの出力パネルで平面距離をチェックします。
平面距離を計算する時、データを XOY 平面に投影します。数学原理によると、二直線が一点で交わります。従って、二直線を(平行しない、重なり合わない)をフィットし、ピンまでの距離をそれぞれ計算しなければピンの位置を精確に把握できません。
これで高精度なピン位置度測定を完了させました。
これから測定の結果を基に、ピンの高さ・位置度の合否を判定することができます。