ディープラーニングアルゴリズムと 3D マッチングアルゴリズムの使用シーン

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3D マッチングアルゴリズムは、モデル点群をシーンの点群にフィッティングすることで対象物を認識してその位置姿勢を計算することです。一部のビジョン認識作業において、従来のマッチング・クラスタリング方法では期待される効果は出ない可能性があります。ディープラーニングアルゴリズムを活用すればより精確な認識を実現します。ディープラーニングとは、機械学習の一分野であり、人工ニューラルネットワーク(ANN)を使用して複雑なタスクを自動的に学習するアプローチです。ディープラーニングは人の学習プロセスを模倣し、大量のデータをもとに自動で特徴量を抽出して学習し、関連するタスクを実行します。

本節では、様々な把持作業に適したアルゴリズムを選択し、認識・把持の効率と精度を改善する方法を紹介します。

対象物

シーン ディープラーニングモデルアルゴリズム 3D マッチングアルゴリズム

特徴

積み方

密集、重なりで個々のワークの認識が難しい

密集、重なりがなくて認識可能

ワーク輪郭

様々でテンプレート生成が難しい

変化無しでテンプレート生成可能

多くてクラスタリングが困難、全体のマッチングに時間がかかる

少なくて全体のマッチングが速くて精度が高い

対象物の種類

ラベル

対象物の向き・姿勢を識別する

種類

多種類

単一種類

配置方法

一層整列配置

同じ種類の対象物をクラスタリング可能

整列段積み

同じ種類の対象物をクラスタリング不能

同じ種類の対象物をクラスタリング可能

バラ積み

同じ種類の対象物をクラスタリング不能

データ品質

データ品質 ディープラーニングモデルアルゴリズム 3D マッチングアルゴリズム

点群の品質

点群抜け

マッチングの効果が悪い、2D 画像の特徴がはっきり見られる

完全な点群

テンプレート・エッジテンプレートを使用する。効果がいい

画像の品質

はっきり見える

RGB 画像も 2D 画像も特徴がはっきり見られる

ぼやけている

RGB 画像の特徴がはっきり見られない、深度画像の特徴がはっきり見られる

RGB 画像も深度画像も特徴がはっきり見られない

プロジェクト要件

要件 ディープラーニングモデルアルゴリズム 3D マッチングアルゴリズム

シーン

事前準備

対象物が単一種類で、画像データがあるか取得可能

テスト

画像収集、ラベル付け、トレーニングを実行する時間がない

プロジェクト実行

全体マッチングの速度が改善不能

精度

高精度

精度・把持の条件が厳しい

普通な精度

特に精度・把持の要件がない

その他のディープラーニングを使用するシーン

  • 2D カメラを使用して深度画像や点群がなくて RGB 画像しかないシーン。

  • 対象特徴は RGB 画像にしかないシーン。

  • 対象物があるかを検出するシーン。

  • 点群を使用して計数機能を実現できないシーン。

  • テキスト認識のシーン。

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