ラベル付けツールを使用する
Mech-DLK には、各モジュールに適したラベル付けツールがあります。本節では、これらのツールを使用してラベル付けを実行する方法を紹介します。
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ラベル付けツール
ポリゴンツール
使用可能なモジュール:インスタンスセグメンテーション、欠陥セグメンテーション、対象物検出、テキスト検出
アンカーポイントを指定することでポリゴンを描画します。形状が複雑または画像の端に近い対象物に適しています。
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をクリックします(ショートカット:P)。
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ラベル付け画面でマウスの左りボタンをクリックしてアンカーポイントを指定します。ポリゴンの描画が完了したあと右クリックして終了します。(少なくとも 3つのアンカーポイントが必要です)
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ラベルのタイプが複数ある場合、各タイプに異なる色を付けます。
ラベル付けが完了した後、「選択ツール」を使用してラベルを選択して調整することが可能です。以下のように操作します。
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左ボタンをクリックしてアンカーポイントを追加します。
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アンカーポイントを右ボタンをクリックして削除します。
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左ボタンを押したままアンカーポイントをドラッグしてラベルの形状を変更します。
楕円形ツール
使用可能なモジュール:インスタンスセグメンテーション、対象物検出。
アンカーポイントを指定して楕円形を描きます。楕円形の対象物に適しています。
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を右クリックしてから をクリックします(ショートカット:L)。
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ラベル付け画面でマウスの左りボタンをクリックしてアンカーポイントを指定します。楕円形を描くには少なくとも 6つのアンカーポイントを指定する必要があります。
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ラベルのタイプが複数ある場合、各タイプに異なる色を付けます。
ラベル付け完了後、「選択ツール」を使用してラベルを選択して左ボタンを押したままアンカーポイントをドラッグするとラベルの形状を変更します。
長方形ツール
使用可能なモジュール:インスタンスセグメンテーション、対象物検出。
ドラッグすることでラベルを付けます。長方形の対象物に適しています。
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を右クリックしてから をクリックします(ショートカット:R)。
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マウスの左ボタンを押したままドラッグし、手を放すと長方形の描画が完了します。
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ラベルのタイプが複数ある場合、各タイプに異なる色を付けます。
自由長方形ツール
使用可能なモジュール:テキスト検出
「自由長方形ツール」は長方形のテキスト領域を指定できます。
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をクリックします(ショートカット:D)。
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ラベル付け画面で十字カーソルを移動し、指定したい領域の頂点をクリックしてからカーソルを 2つ目の頂点に移動して再度クリックします。これで直線ができました。これは長方形の辺となります。
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続けてカーソルを線の垂直方向に移動し、長方形が表示されます。長方形の領域を指定してからまたクリックしてラベル付けを完了します。
この過程で右クリックすればラベル付けをキャンセルすることができます。 |
ブラシツール
使用可能なモジュール:欠陥セグメンテーション
ブラシツールを使用してどんな形状でも描画できます。形状が複雑な欠陥に適しています。
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を右クリックしてからをクリックします(ショートカット:B)。
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また、欠陥の大きさに応じてスライダーをドラッグしてブラシのサイズを調整するここもできます。
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マウスの左ボタンを押したままドラッグし、手を放すと長方形の描画が完了します。
自動充填なげなわツール
使用可能なモジュール:欠陥セグメンテーション
ブラシで領域を囲みます。形状が複雑な対象物に適しています。
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を右クリックしてから をクリックします(ショートカット:A)。
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ラベル付け画面で消したい部分で左ボタンを押したままドラッグします。
スマートラベル付けツール
使用可能なモジュール:インスタンスセグメンテーション、欠陥セグメンテーション、対象物検出。
画像の特徴を自動的に選択できます。
画像には色が異なるばら積みの対象物がある場合に、オートラベル付けツールを使用してラベルを自動的に追加できます。
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をクリックします(ショートカット:M)。
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ラベル付け画面でカーソルを特徴に合わせてからクリックします。
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特徴の漏れがあれば、漏れ部分をまたクリックして追加します。
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不要な部分を入れた場合に右クリックしてこの部分の選択をキャンセルします。
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左上の適用をクリックしてラベル付けを完了します。
輪郭をより精確にラベル付けしたい場合、「選択ツール」を使用して以下のように調整します:
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「選択ツール」をクリックし、調整したいラベルを選択します。
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これから輪郭を調整します。3つの方法があり、実際に応じて使用してください。できるだけラベル付け領域の輪郭が対象物の輪郭が重なるようにします。
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輪郭線の一部分を変えます。修正したい部分のアンカーポイントにカーソルを合わせ、カーソルがになったら左ボタンを押してドラッグします。するとアンカーポイントが移動し、輪郭線も変わります。
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アンカーポイントを削除します。カーソルを削除したいアンカーポイントに合わせ、カーソルがになったら右クリックして削除します。
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アンカーポイントを追加します。輪郭線にカーソルを合わせ、カーソルがになったら左クリックして追加します。
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画像に対象物の色が異なってかつ輪郭がはっきりしている場合に、複数の対象物にラベルをつけた後に適用をクリックしてください。対象物同士が密集している場合に一回に 1つの対象物にラベルを付けてください。 |
「スマートラベル付けツール」は以下の 2つのモードが使用でき、実際のニーズに応じて自動的に切り替わります。ユーザーは手動で指定する必要はありません。
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標準モード(GPU):標準モードでは、スマートラベル付けツールの強力な機能を使用できます。お使いのデバイスに GPU(利用可能なメモリは 2.5GB 以上)、かつプロジェクトをトレーニングまたは検証していない場合、自動的に標準モードに切り替わります。
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軽量モード(CPU):軽量モードでは、スマートラベル付けツールの基本的な機能を使用できます。お使いのデバイスに GPU がなく、または利用可能なメモリは 2.5GB 以下、またはプロジェクトをトレーニングまたは検証している場合、自動的に軽量モードに切り替わります。
事前ラベル付けツール
使用可能なモジュール:インスタンスセグメンテーション、画像分類、欠陥セグメンテーション、テキスト検出、対象物検出
モデルを検証した後、新しい画像をモジュールにインポートして事前ラベル付け機能を使用して自動ラベル付けを実行できます。
モジュールに検証済みモデルがなければ事前ラベル付け機能は使用できません。 |
事前ラベル付けは以下のデータにしか機能しません。
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ラベルなしデータ
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自動的にラベル付け済みデータ(黄色い三角形マークが付いたもの)
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自動的にラベル付け済みで手動で調整されたデータ(黄色い三角形マークが付いたもの)
事前ラベル付けツールは、手動によるラベルがある画像に対応できません。手動でラベル付けた画像に対しては、トレーニングを実行する前に手動によるラベルをクリアしてください。 事前ラベル付け機能は手間を大幅に減らしますが、その精確性はモデルに依存するので精度の高いモデルをトレーニングしてから使用してください。
以下の 3つの方法で事前ラベル付けツールを使用します。
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方法一:事前ラベル付けボタン
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画像リストの上の事前ラベル付けボタンをクリックします。すると画像リストにある全ての画像をラベル付けします。
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ラベル付けされた画像に、画像リストで黄色い三角形マークが付きます。
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方法二:事前ラベル付けオプション
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画像リストからラベル付けしたい画像を選択します。複数選択は可能です。
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右クリックメニューの「事前ラベル付け」をクリックし、選択した画像にラベル付けを実行します。ラベル付けされた画像に、画像リストで黄色い三角形マークが付きます。
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方法三:事前ラベル付けツール
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ラベル付けツールバーのを右クリックしてからをクリック(ショートカット:T)し、「事前ラベル付けツール」を選択します。
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画像表示エリアの上のラベル付けを開始ボタンをクリックし、表示されている画像に対してラベル付けを実行します。ラベル付けされた画像に、画像リストで黄色い三角形マークが付きます。
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事前ラベル付けされた画像の番号の前に黄色い三角形マークが付きます。手動で調整しても事前ラベル付けされたものと見なします。
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スーパーモデルラベル付けツール
使用可能なモジュール:インスタンスセグメンテーション、対象物検出
Mech-DLK には Mech-Mind 独自開発したスーパーモデルが組み込まれており、データのラベル付けをより簡単に実行できます。
スーパーモデルラベル付けツールは以下のデータにしか機能しません。
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ラベルなしデータ
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自動的にラベル付け済みデータ(黄色い三角形マークが付いたもの)
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自動的にラベル付け済みで手動で調整されたデータ(黄色い三角形マークが付いたもの)
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以下の 3つの方法でスーパーモデルラベル付けツールを使用します。
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方法一:スーパーモデルラベル付けボタン
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画像リストの上の スーパーモデルラベル付けボタンをクリックします。すると画像リストにある全ての画像をラベル付けします。
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ラベル付けされた画像に、画像リストで黄色い三角形マークが付きます。
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方法二:スーパーモデルラベル付けオプション
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画像リストからラベル付けしたい画像を選択します。複数選択は可能です。
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右クリックメニューの「スーパーモデルラベル付け」をクリックし、選択した画像にラベル付けを実行します。ラベル付けされた画像に、画像リストで黄色い三角形マークが付きます。
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方法三:スーパーラベル付けボタンツール
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ラベル付けツールバーのを右クリックしてからをクリック(ショートカット:H)し、「スーパーモデルラベル付けツール」を選択します。
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画像表示エリアの上のラベル付けを開始ボタンをクリックし、表示されている画像に対してラベル付けを実行します。ラベル付けされた画像に、画像リストで黄色い三角形マークが付きます。
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スーパーモデルラベル付け完了後、Mech-DLK は生成されたラベルに「model_label」というラベルカテゴリを生成します。
マスクツール
画像にトレーニングに干渉する部分に対してマスクを作成して隠すことができます。隠された部分はトレーニングに関与しません。
ソフトウェアには複数のマスクツールが組み込まれています。現場のニーズに応じて使用してください。
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マスクのポリゴンツール
使用可能なモジュール:欠陥セグメンテーション、教師なしセグメンテーション、インスタンスセグメンテーション、対象物検出。
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をクリックします(ショートカット:Shift+P)。
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「マスクタイプ」と「マスク充填」を選択します。
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ラベル付け画面でマウスの左りボタンをクリックしてアンカーポイントを指定します。ポリゴンの描画が完了したあと右クリックして終了します。
消しゴムツール
グリッド線ツール
グリッド線ツール
使用可能なモジュール:欠陥セグメンテーション
検定のシーンでは、カメラにより収集した画像の寸法が大きい場合に、小さい欠陥がはっきり見えないことがあります。グリッド線ツールを使用し、寸法の大きい画像を比率に従って同じサイズの小さな画像にカットすると小さな欠陥でも検出できます。まず画像の欠陥ラベル付けを完了してからこのツールを使用してください。
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をクリックします(ショートカット:U)。
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「行」と「列」の値を設定し、適用をクリックします。
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カーソルを値ボックスに合わせてホイールを回転させて設定できます。
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値ボックスに数字を入力して設定できます。
分割する画像の枚数が多すぎると、合計画像数が次第に増えていき、推論時間が長くなります。
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グリッド選択ツール
使用可能なモジュール:欠陥セグメンテーション
を右クリックして をクリックします(ショートカット:I)。デフォルトでは欠陥にラベルが付けられた子画像を選択します。チェックされた子画像が「トレーニングセット/検証セット」に追加されます。また、ニーズに応じて欠陥あり/欠陥無しの子画像を選択することもできます。 子画像にカーソルを合わせてプレビューボタンをクリックするとこの子画像をプレビューできます。
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「欠陥を選択」:欠陥がある子画像をトレーニングセット/検証セットに追加します。
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「すべて選択」:子画像を全部トレーニングセット/検証セットに追加し、欠陥がない子画像を OK に設定します。
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「選択を解除」:子画像の選択をキャンセルします。
テキスト認識ツール
使用可能なモジュール:テキスト認識
「テキスト認識ツール」を使用して認識領域を指定し、かつ認識の結果を出力します。
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をクリックします(ショートカット:G)。
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ラベル付け画面で左ボタンを押したままカーソルをドラッグして長方形を描き、放して完了します。
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すると自動認識されたテキストが画面の下に表示されます。認識の結果を確認して OK をクリックします。認識が間違っている場合、テキスト表示ボックスで主動で修正してから確認します。
「未確認」が表示されたときラベルをクリックして確認します。 |
テンプレートツール
使用可能なモジュール:インスタンスセグメンテーション、対象物検出、テキスト検出
付けたラベルをテンプレートとして使用します。テンプレートを使用して輪郭/形状が同じ対象物を速やかにラベル付けすることができます。
これは、画像に同じカテゴリーの複数の対象物があり、かつ整列して並んでいるシーンに適用され、ラベル付けの効率向上に役立ちます。
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をクリックします(ショートカット:C)。
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テンプレートとするラベルを選択します。
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テンプレートを対象物に移動して角度を調整してからクリックします。
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大まかに調整:Shiftをクリックしてホイールを回転させます。
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精確に調整:「回転角度」パラメータを調整します。
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ラベル付けの過程で Ctrl を押しながら対象ラベルをクリックするか、テンプレートを交換をクリックするとテンプレートを交換できます。 |