ソリューションの設計
本節では、高反射円盤ソリューションの設計方法について説明します。ビジョンシステム実行、ソフトウェアの併用、カメラ・キャリブレーションボード型番の選択をそれぞれ説明します。
ソフトウェアの併用
このソリューションでは、Mech-Visionを使用して円盤の位置姿勢を認識して把持経路を計画します。
下図にように、Mech-Vision は認識された位置姿勢に基づいて経路を計画し、標準インターフェース通信を通じてロボットや PLC などの外部デバイスに送信します。

カメラ型番の選択と設置
高反射円盤供給の現場では、撮影視野や精度、ワーキングディスタンスに応じて高精度で高速、外乱光耐性を持つ Mech-EyeLSR L産業用 3D カメラ(以下はLSR Lカメラ)をお勧めします。当該カメラの詳細な技術仕様については、LSR L技術仕様をお読みください。その他の型番のカメラを使用する場合、3D カメラ型番選択ツールを使用してください。
カメラを選択したあと、3D カメラ型番選択ツールを使用してカメラを設置する高さを確認してください。詳細な手順は以下の通りです。
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最高層の寸法と最大積み高さを確認してその値をそれぞれ対象物の寸法の横(mm)と幅(mm)、高さ(mm)に入力します。
供給されるコンテナの位置のばらつきが発生するので以下のように 4つの辺をいずれも 150~200mm 長くします。つまり、最高層の横と縦 + 150~200mm = 入力値。
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カメラから対象物表面までの距離をオンにして右の画像が示すように長方形(対象物)がカメラの視野中央に位置するまで調整します。
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カメラを設置する高さ = カメラから対象物表面までの距離 + 対象物の積み高さ。
高品質のデータを取得するために、視野とロボット稼働スペースなどを確保した上、最高層対象物からカメラまでの距離を推奨ワーキングディスタンスの範囲内にしてください。
IPC型番を選択
Mech-Mind IPC STD を推奨します。これは、一般的なデパレタイズや部品ロード・アンロードに適用されます。
ロボット型番を選択
このソリューションでは、把持範囲が広くて精度が高い6軸ロボットを使用します。ここではABB_IRB_6700_150_3_20を例として説明します。
他のメーカーのロボットを使用する場合に、ロボットのモデル選択をお読みください。
ワークステーションのレイアウト
作業現場のワークステーションを以下のように配置します。LSR L カメラをパレット上方 2 メートルに設置します。これで完全なワークの点群データを取得できます。下図では、1-カメラスタンド、2-LSR L カメラ、3-ロボット、4-グリッパ、5-供給パレット、6-配置点。

グリッパの設計
挟むタイプ3本指グリッパまたは内径把持タイプ3本指グリッパを使用します。それぞれ以下のようです。
タイプ | 挟むタイプ3本指グリッパ | 内径把持タイプ3本指グリッパ |
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適用シーン |
パレットに指が入れる溝がある |
ワーク表面に指が入れる溝または穴がある |
説明図 |
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構造 |
1-フランジ、2-シリンダー、3-グリッパ |
1-フランジ、2-スプリングナット、3-シリンダー、4-グリッパ |
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