インラインプロファイル測定器の放熱対策

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インラインプロファイル測定器を使い続けているとセンサーヘッド内部のデータ処理ユニット(下図の①)と受光部(下図の②)は発熱します。熱を逃さないと故障の原因となります。

heat source

本節ではセンサーヘッドの放熱を評価する方法と詳細な対策を紹介します。

放熱を評価する

以下の条件のいずれかも満たさなければ、自然冷却では発熱に対応できません。

  • 使用環境の最高温度が 30℃以下。

  • インラインプロファイル測定器が密閉されていない風通しの良い場所に設置されています。

  • インラインプロファイル測定器周囲半径 3m 以内に高出力の電気機器や溶接機などの熱源はありません。

  • センサーヘッドの内部温度が 65℃以下。

  • センサーヘッド本体と使用環境の温度の差が 15℃以下、またはセンサーヘッド内部温度と使用環境の温度の差が 23℃以下です。

センサーヘッド本体温度、センサーヘッド内部温度及び環境温度の確認方法については、センサーヘッドと使用環境の温度を確認するをお読みください。

放熱対策

ブラケットまたはファンを増設します。これにより効率的な冷却を実現することができます。

ほとんどの場合にはブラケットを使用することで熱伝導により冷却の効率を改善できます。ただ、以下のような現場ではファンを増設する必要があります。

  • 使用環境の最高温度が 45℃以上。

  • センサーヘッドが狭所に設置されており、ブラケットを取り付けられません。

  • ブラケットを使用しても改善できません。

ブラケットを取り付ける

ブラケットを使用することで熱伝導により冷却の効率を改善できます。

側面取り付け

以下の要件を満たしたブラケットを使用してください。

  • 材質が金属で厚さが 5mm 以上。

  • センサーヘッドの固定ネジのある側面(下図)とピッタリとフィットします。

  • ブラケットとセンタヘッドとの接触面積は少なくともセンサーヘッド側面と同じくらい広いです。

  • ブラケットと空気の接触面積はセンサヘッド側面の 3 倍以上です。

side mounting 1

ブラケットが複数のコンポーネントで構成されている場合は、次のことを確認してください。

  • 全てのコンポーネントの空気との接触面積は合計で少なくともセンサーヘッドの側面積の 3 倍です。

  • センサーヘッドと接触しているコンポーネントはそれに繋がっているコンポーネントはピッタリとフィットします。

    side mounting 2

センサーヘッドをブラケットに取り付けてから、センサーヘッドと使用環境の温度を確認する方法でセンサーヘッドと使用環境の温度を確認してください。

上面取り付け

以下の要件を満たしたブラケットを使用してください。

  • 材質が金属で厚さが 5mm 以上。

  • センサーヘッドとブラケットの間に以下のような熱伝導性シリコンパッドを追加し、センサーヘッドの熱をブラケットに伝導させます。

    型番

    熱伝導性シリコンパッド

    サイズ(単位:mm)

    LNX-7530 と LNX-8030

    A

    95 × 60

    LNX-7580 と LNX-8080

    A と B

    • A:95 × 60

    • B:50 × 60

    LNX-75300 と LNX-8300

    A と B

    • A:98 × 60

    • B:50 × 60

    top mounting 1

  • 熱伝導性シリコンパッドとブラケットがピッタリとフィットします。

  • ブラケットと熱伝導性シリコンパッドとの接触面積は少なくともセンサーヘッド側面と同じくらい広いです。

  • ブラケットと空気の接触面積はセンサヘッド側面の 3 倍以上です。

top mounting 2

ブラケットが複数のコンポーネントで構成されている場合は、次のことを確認してください。

  • 全てのコンポーネントの空気との接触面積は合計で少なくともセンサーヘッドの側面積の 3 倍です。

  • 熱伝導性シリコンパッドと接触しているコンポーネントはそれに繋がっているコンポーネントはピッタリとフィットします。

    top mounting 3

センサーヘッドをブラケットに取り付けてから、センサーヘッドと使用環境の温度を確認する方法でセンサーヘッドと使用環境の温度を確認してください。

ファンを増設する

以下のような現場ではファンを増設する必要があります。

  • 使用環境の最高温度が 45℃以上。

  • センサーヘッドが狭所に設置されており、ブラケットを取り付けられません。

  • ブラケットを使用しても改善できません。

ファンを金属プレートに設置してください。以下の要件を満たしてください。

  • サイズが 40 × 40mm 以上で入力電圧が 12V です。

  • 金属プレートの厚さが 5mm 以上でセンサーヘッドの側面に取り付けます。

    上面取り付けの場合、金属プレートをセンサーヘッドの固定ネジのある側面に取り付けてください。

fan 1

fan 2

センサーヘッドをブラケットに取り付けてから、センサーヘッドと使用環境の温度を確認する方法でセンサーヘッドと使用環境の温度を確認してください。

センサーヘッドと使用環境の温度を確認する

センサーヘッドと使用環境の温度が以下の条件を満たした場合に効果的に冷却できます。

  • センサーヘッドの内部温度が 65℃以下。

  • センサーヘッド本体と使用環境の温度の差が 15℃以下、またはセンサーヘッド内部温度と使用環境の温度の差が 23℃以下です。

以下の方法でセンサヘッドの内部・本体と使用環境の温度を確認します。

インラインプロファイル測定器が 90 分間以上使い続けた後確認してください。
  • センサーヘッドの内部温度を確認します。

    1. Mech-Eye Viewer にインラインプロファイル測定器を接続 します。

    2. インターフェイスの右側の情報収集パネルで温度グループのセンサーヘッドの値を確認します。

  • センサーヘッド本体の温度を確認します。赤外線温度計ガンを使用して、以下の手順で確認します。

    1. 下図のようにセンサーヘッドの固定ネジのない側面を測定します。

      temperature 1
    2. 温度計ガンを側面の中心から 5~10cm 離して温度を測定します。

    3. 少なくとも 5 回測定してください。平均値を計算します。

  • 使用環境温度を確認します。赤外線温度計ガンまたは機械式/電子式温度計を使用できます。

    • 温度計ガンでセンサーヘッドのケーブルの温度を測定してそれを使用環境の温度とします。航空アダプタの中心から 30mm 以上離れた場所を測定してください。少なくとも 5 回測定してください。平均値を計算します。

      temperature 2
    • 機械式/電子式温度計で測定した結果を使用環境の温度とします。温度計をセンサーヘッドから 10~20cm 離れて、気孔がふさがれていないようにしてください。20 分間以上放置してから値を読み取ります。

      水銀温度計は精度が低いためお勧めしません。

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