Mech-Viz 1.6 バージョンの更新説明¶
本節では、Mech-Viz 1.6 バージョンのソフトウェアの新機能や機能最適化、問題修復について紹介していきます。
Mech-Viz 1.6.2 バージョンの更新説明¶
機能最適化¶
モデルエディタは STP/STEP 形式の基準モデルに対応可能¶
「モデルエディタ」に STP/STEP 形式の基準モデルにも対応できるようになりました。SolidWorks などのソフトウェアで形式変換を行わずに、STP/STEP 形式のツールモデルをモデルエディタにインポートすることができます。
問題修復¶
ソフトウェアがクラッシュする問題を修復しました。
Mech-Viz 1.6.1 バージョンの更新説明¶
機能最適化¶
OBJモデルは、ソフトウェアの「モデルエディタ」に生成されたものでなくても対応可能¶
1.6.0 バージョンでは、OBJモデルはソフトウェアの「モデルエディタ」によって生成されたものでなければなりません。1.6.1 バージョンでは、「モデルエディタ」によって生成されたOBJモデルでなくても使用できます。エンドツール衝突モデルを追加するとき、ソフトウェアではOBJモデルを自動的に解を求めてそれを凸多面体から構成されたモデルに変換します。
凸多面体から構成されたOBJモデルをソフトウェアにインポートしたら、モデルに影響は出ません。
非凸多面体から構成されたOBJモデルは、ソフトウェアにインポートされたら形状が変わる可能性があります。形状が変わったら、ユーザーはBlenderまたはMech-Vizの「モデルエディタ」を使用して処理する必要があります。
古いプロジェクトのOBJモデルに対しては、Mech-Viz 1.6.1を使用してプロジェクトを開いたら、ワンクリック変換実行確認のメッセージボックスが表示されます。変換を実行したら、実行後のモデル形状が変わったかを確認してください。
ワンクリック変換はロボットエンドツール3Dモデル、シーンの物体の衝突・3Dモデルの変換に対応していません。
仮想カメラ起動時のメッセージ¶
Mech-Visionで仮想カメラからカメラに切り替えることを忘れたら事故が発生する可能性があります。それを防止するために、Mech-Vizプロジェクトを実行しロボット実機を制御するとき、Mech-Visionでは「仮想カメラ」を使用したらポップアップウィンドウが表示されます。
問題修復¶
プロジェクトを再度開いたときにグラウンドがチェスボードにリセットされる問題を修復しました。
ロボットモデルライブラリに一部のロボットが表示できない問題を修復しました。
エンドツール衝突モデルを切り替えたら元の衝突モデルが依然として表示される問題を修復しました。
エンドツールを切り替えたら衝突が発生した時に対応する衝突モデルが正しく表示されない問題を修復しました。
衝突発生時に二つの衝突モデルがハイライト表示される問題を修復しました。
エンドツールモデルにASCII形式のSTLモデルを読み込めない問題を修復しました。
エンドツールの3DモデルにDAE形式のモデルを読み込めない問題を修復しました。
プロジェクトを閉じたらTCPが原位置に復帰しない問題を修復しました。
プロジェクトを閉じたら一部のツールモデルがクリアされない問題を修復しました。
ASCII形式のSTLシーンモデルを読み込む時にバイナリ変換・保存されない問題を修復しました。
計画履歴に衝突が発生した把持済み対象物が表示されない問題を修復しました。
計画過程に衝突が表示されない問題を修復しました。
削除されたタスクを検索するときソフトウェアがクラッシュする問題を修復しました。
「動的移動」タスクが「視覚処理による移動」の結果に従って正常に位置姿勢を調整できない問題を修復しました。
「相対移動」タスクの点群衝突検出モードをAutoに設定した時に検出漏れの問題を修復しました。
タスク「DIをチェック」のDIポート番号が大きい時に誤検出が発生する問題を修復しました。
タスク「分類」が「視覚処理による移動」の前にある場合に分類が失敗したらプロジェクト実行が停止する問題を修復しました。
タスク「カスタマイズのパレットパターン」または「事前計画したパレットパターン」をビジョンサービスとして使用する場合に見つからない問題を修復しました。
タスク「視覚処理による移動」の吸盤コンフィグレータでTCPの向きを変更したら衝突検出にエラーが発生する問題を修復しました。
タスク「視覚処理による移動」に「単一の段ボール箱を把持」に設定したときに吸盤オフセットの計算が間違う問題を修復しました。
タスク「シーンの物体を更新」で操作するシーンの物体が選択できない問題を修復しました。
タスク「把持対象物を更新」の「情報出所を修正」を「パラメータ設定から 」に変更したときに「コンテンツを更新」に「寸法を要更新」をオンにしなければ対象物モデルが表示できない問題を修復しました。
タスク「把持対象物を更新」の「情報出所を修正」を「パラメータ設定から 」に変更したときに「コンテンツを更新」に「寸法を要更新」をオンにしなければ対象物モデルの寸法が間違う問題を修復しました。
タスク「把持対象物を更新」実行後に対象物衝突モデルが正しく表示されない問題を修復しました。
ログで出力する吸盤オフセット情報が正しくない問題を修復しました。
Mech-Viz 1.6.0 バージョンの更新説明¶
新機能¶
「モデルエディタ」を追加¶
ロボットエンドツールのモデルとシーンのモデルを簡略化し、OBJ形式の衝突モデルを取得できるように、 モデルエディタ ツールを追加しました。
注意
ソフトウェアは、モデルエディタによってエクスポートされたOBJ形式のモデルのみをサポートします。
シーンの物体と把持対象物に円柱を追加¶
シーンモデルの作成を容易にするために、元の直方体とボックスのモデルに加えて、円柱モデルを追加しました。円柱モデルについての詳しい内容は、 モデルの新規作成 をご参照ください。円柱対象物は、視覚結果によって出力され、またはタスク「把持対象物を更新」によって生成されます。現在のバージョンでは、円柱の把持対象物はシーンの物体との衝突検出のみがサポートされ、点群との衝突検出はまだサポートされていません。
タスク関連の更新¶
一般的な更新
True/Falseの代わりにチェックボックスを使用してパラメータを有効にするかどうかを制御します。
パラメータ「タスクID」をすべてのタスクに追加しました。タスクIDは編集できません。タスクを新規作成すると、IDは自動的に1増加します。これにより、タスクIDで一意のタスクを表示するために使用できます。
移動タスクの更新
パラメータ「移動目標点を送信」をすべての移動タスクに追加しました。デフォルトでは、このパラメータにチェックが入っています。つまり、デフォルトでは移動目標位置姿勢が受信者(ロボットなど)に送信されます。移動タスクを計画しますが、移動目標位置姿勢を送信しない場合は、このパラメータのチェックを外してください。
「自動障害物回避」機能を移動タスクに追加しました。この機能により、移動タスクの目標点に周りの複数の候補点を追加できるため、より多くの経路を計画し、計画の成功率を向上させることができます。
パレタイジングタスクの更新
複数把持のパレタイジング を追加しました。このタスクは、目標パレットパターンのパレタイズ位置とデパレタイズ位置の箱の組合せの結果に基づいて、複数把持のパレタイジング経路を自動的に計算できます。これにより、複数把持のパレタイジングを可能にし、パレタイジングの効率も向上させます。
パラメータ「配置位置姿勢のみを送信」をすべてのパレタイジングタスクに追加しました。デフォルトでは、このパラメータにチェックが外れています。チェックを入れると、最終的なパレタイジング位置が受信者(ロボットなど)に送信されます。
パラメータ「対称性マッチング」を「視覚処理による継続パレタイジング」タスクに追加しました。これにより、視覚結果からの箱の向きとマッチングするパレットパターンの箱の向きが一致しないせいでマッチングが失敗する問題を解決します。
タスク名の変更
「ブランチ(サービス情報による)」を「メッセージによって異なるブランチを実行」に変更しました。
「ブランチ(タグによる)」を「道標によって異なるブランチを実行」に変更しました。
「タグを設定」を「道標を設定」に変更しました。
機能最適化¶
ロボットインストールパッケージについて¶
1.6.0より前のバージョンのMech-Vizには、すべてのロボットのインストールパッケージが統合されているため、産業用コンピュータまたはPCに多くのディスク容量が必要です。Mech-Viz 1.6.0バージョン以降、ソフトウェアのインストールパッケージは主要メーカーのロボットのインストールパッケージのみを統合します。他のロボットモデルを使用する場合は、 オンラインロボットライブラリ からダウンロードし、ソフトウェアにインポートして使用してください。
吸盤コンフィグレータのDIをパーティションから分離¶
1.6.0バージョンのMech-Vizでは、「吸盤コンフィグレータ」のDI検出点の設定に、DI検出点が有効になっているかどうかは、パーティションのステータスに依存しなくなりました。すべてのDIが箱落下の検出に関与しているかどうかは、それらが箱で覆われているかどうかのみに基づいています。
吸盤コンフィグレータとツール配列コンフィグレータがTCP方向の調整に対応¶
1.6.0バージョンのMech-Vizでは、「吸盤コンフィグレータ」と「ツール配列コンフィグレータ」のTCP設定に、TCP座標系の方向をカスタマイズ可能です。
ツールIDの表示と調整に対応¶
ツールと対象物パネルのエンドツールリストと「エンドツールの設定」の「エンドツールを選択」のドロップダウンリストにはツール番号を表示できます。ドラッグすることでツールの順序を調整し、さらに番号を調整することができます。
「オイラー角」モードを追加¶
「オイラー角」オプションを「位置姿勢を調整」の画面に追加しました。オイラー角タイプはロボット機能パネルから継承されており、Mech-VisionまたはMech-Centerで出力およびプリントアウトされたツール中心点位置姿勢 (TCP) をユーザーが直接コピーアンドペーストするのに便利です。
特異点の検出モードを最適化¶
「その他」パネル - 「特異点の検出モード」 - 「ロボット関節角度を検出」オプションを追加しました。関節と角度の範囲を設定することで、ロボットの特異点につながる可能性のある計画結果を回避できます。
「エッジコーナーのオフセットを固定」をタスク「視覚処理による移動」のパラメータ「ツールモード」ー「パレタイジングの吸盤」に追加¶
「視覚処理による移動」タスクのパラメータに、「ツールモード」を「パレタイジングの吸盤」に設定し、「把持設定」を「複数の段ボール箱を把持」に設定し、 「複数吸着吸盤タイプ」を「複数パーティションの平行吸盤」に設定すると、「オフセット設定」のグループで新しく追加されたパラメータ「エッジコーナーのオフセットを固定」が表示されます。これは、デパレタイジング中に吸盤の所定エッジコーナーでオフセットッするために使用されます。