シーンの物体

本節では、シーンの物体の設定について説明します。

概要

シーンの物体とは、ロボット実機の作業環境にあるあらゆる種類の対象物を指します。一般的にはロボットの安全柵、把持ボックス、パレット、カメラ、カメラスタンドなどが含まれます。

シーンの物体のモデル

シーンの物体のモデルの追加は、主に実際のシーンをソフトウェア上で再現し、衝突検出や経路計画を支援するために使用されます。直方形、円柱、箱のモデルをソフトウェアで作成できます。また、外部モデルを利用することも可能です。外部モデルの対応可能な形式は以下の通りです。

形式

STL

OBJ

DAE

Binvox

3Dモデル

×

衝突モデル

×

×

シーンの物体の「親子」関係

シーンの物体間に親子関係を構築することができます。親モデルを移動すると子モデルも追従し、子モデルを移動すると親モデルの位置は変わらず、親モデルを削除すると子モデルも削除されます。

シーンの物体を設定

シーンの物体のモデルは、プロジェクトリソースを介して追加、変更、削除が可能です。

シーンの物体を追加

シーンの物体のモデルが 直方体円柱 である場合、以下の手順を実行します。

  1. プロジェクトリソース ‣ シーンの物体+ をクリックすると、シーンの物体の設定画面が表示されます。

  2. 対象物設定 タブで、実際の状況に応じて シーンモデル のパラメータを設定します。

    • 直方体 モデルは、 X、Y、Z の設定が必要です。

    • 円柱 モデルは、 底面の半径、高さ の設定が必要です。

    • のモデルは、X、Y、Z、厚さ に加え、 箱の位置姿勢の有効範囲を設定 する必要もあります。

  3. 対象物名 に、シーンの物体のモデルの名前を付けて入力します。

  4. 新しく追加されたシーンの物体のモデルのデフォルトの位置は、ロボットベース座標系の原点にあります。 対象物の位置姿勢 をクリックすると、設定画面に切り替わり、シーンの物体のモデルの位置姿勢を調整するためのパラメータを変更することが可能です。

  5. OK をクリックします。

シーンの物体のモデルが 外部モデル である場合、以下の手順を実行します。

  1. プロジェクトリソース ‣ モデルライブラリ+ をクリックし、表示される画面から衝突モデルと3Dモデルのファイルを選択して 開く をクリックします。

  2. プロジェクトリソース ‣ シーンの物体+ をクリックすると、シーンの物体の設定画面が表示されます。

  3. 対象物設定 タブで、 シーンモデル外部モデル に設定します。

  4. 衝突モデル を、衝突検出のためのシーンの物体のモデルに設定します。

  5. 3Dモデル を、3Dシミュレーションエリアに表示されるシーンの物体のモデルに設定します。

  6. 対象物名 にシーンの物体のモデルの名前を付けて入力します。

  7. 新しく追加されたシーンの物体のモデルのデフォルトの位置は、ロボットベース座標系の原点にあります。 対象物の位置姿勢 をクリックすると、設定画面に切り替わり、シーンの物体のモデルの位置姿勢を調整するためのパラメータを変更することが可能です。

  8. OK をクリックします。

必要に応じて、上記の手順を繰り返して、さらにシーンの物体のモデルを追加してください。

ヒント

プロジェクトリソースであるモデルの名前を選択して + をクリックすると、現在のモデルの子モデルが追加され、デフォルトでは親モデルと同じ位置姿勢で表示されます。プロジェクトリソースでは、シーンの物体の名前をドラッグ&ドロップすることで、子モデルや独立したモデルに変換することができます。

シーンの物体を削除

シーンの物体を削除するには、次のいずれの方法を使用します。

  • 3Dシミュレーションエリアでシーンの物体のモデルを選択するか、 プロジェクトリソース ‣ シーンの物体 を選択して、 Delete を押します。

  • 3Dシミュレーションエリアでシーンの物体のモデルを右クリックするか、 プロジェクトリソース ‣ シーンの物体 でシーンの物体の名前を右クリックして、表示されるメニューから 削除 を選択します。

シーンの物体を変更

  1. シーンの物体の設定画面を開くには、次のいずれの方法を使用します。

    • 3Dシミュレーションエリアで物体のモデルをダブルクリックします。

    • プロジェクトリソース ‣ シーンの物体 でシーンの物体の名前をダブルクリックします。

    • プロジェクトリソース ‣ シーンの物体 でシーンの物体の名前を右クリックして、表示されるメニューから シーンの物体設定 をクリックします。

  2. 実際の状況に応じて各パラメータを調整する必要があります。

  3. OK をクリックします。

ヒント

3Dシミュレーションエリアでシーンの物体のモデルをクリックして選択した後、ドラッグボールを調整することでシーンの物体の位置姿勢を調整することができます。

箱の位置姿勢の有効範囲を設定

箱のモデルを追加する場合、 箱の設定 で位置姿勢の有効範囲を設定する必要があります。

  • 箱がシーンの物体としてのみ存在し、位置姿勢の有効範囲を制限する必要がない場合、 位置姿勢の有効範囲を設定 パラメータのチェックを外してください。

  • 位置姿勢が箱内にある必要がある場合、 箱内 を選択します。

  • 位置姿勢が箱の上部を超えることが許容される場合、 箱内・外 を選択し、 箱の上を超えた高さ範囲 パラメータを設定します。

  • 位置姿勢の有効範囲をカスタマイズする場合、 カスタマイズ を選択し、 位置姿勢の有効範囲 の各パラメータを設定します。