スキャンモード

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本節ではスキャンモードのパラメータを紹介します。

トリガー設定

トリガーソースを選択して関連するパラメータを設定します。

スキャンモードでインラインプロファイル測定器によるデータ収集をトリガーする方法については、データ収集をトリガーする方法データ収集をトリガーするプロセスをお読みください。

データ収集トリガー信号ソース

パラメータ説明

データ収集をトリガーする信号ソースを選択する。一回スキャンする時に複数本のデータを取得して複数本のプロファイルを生成し、プロファイルによって 1 枚の強度画像と深度画像を生成する

可視性

初級、専門、グル

オプション

  • 外部トリガー

  • ソフトトリガー(初期値)

調整説明

外部入力信号を使用してデータ収集をトリガーする場合、外部トリガーを選択してください。それ以外の場合、ソフトトリガーを選択してください

ラインスキャントリガーソース

パラメータ説明

一本のラインのスキャンをトリガーする信号ソースを選択する

可視性

初級、専門、グル

オプション

  • エンコーダー(初期値)

  • 固定周波数

調整説明

  • エンコーダーでトリガーする場合、エンコーダーを選択してください

  • 一定の頻度でスキャンをトリガーする場合、固定頻度を選択してください

トリガー方法組み合わせによってデータ収集トリガーソースラインスキャントリガーソースを設定してください。

すると、トリガー設定には異なるパラメータが表示される:

トリガー方法組み合わせによってデータ収集トリガーソースラインスキャントリガーソースを設定してください。

エンコーダー:トリガー方向

パラメータ説明

スキャンをトリガーするエンコーダーの動作方向を選択する

可視性

初級、専門、グル

オプション

  • A 相が早い:エンコーダーの A 相信号が早い時にスキャンをトリガーする

    leading a

  • B 相が早い:エンコーダーの B 相信号が早い時にスキャンをトリガーする

    leading b

  • 双方向:エンコーダーの A 相信号が早いか、B 相信号が早いかを問わずにスキャンをトリガーする

調整説明

エンコーダーから出力される信号と対象物がインラインプロファイル測定器に対する移動方向によって調整してください

エンコーダー:トリガー信号カウントモード

パラメータ説明

各エンコーダー信号周期にカウントする信号の数を設定する。カウントの信号はスキャンをトリガーするために使用する(トリガー信号として)

下図に示すように、エンコーダーの信号周期には、4つの信号がある

encoder period

可視性

初級、専門、グル

オプション

  • 1×(初期値):各信号周期に 1つの信号をカウントする

  • 2×:各信号周期に 2つの信号をカウントする

  • 4×:各信号周期に 4つの信号をカウントする

調整説明

  • このパラメータはトリガー頻度と共同でスキャンをトリガーする頻度を決定する。スキャンをトリガーする頻度がインラインプロファイル測定器の最大スキャン頻度より高い場合、データのロスが発生する。データの一部の紛失を参照してロスの問題を解決してください

    データ表示画面の右上にインラインプロファイル測定の最大スキャン速度を確認できます。
  • このパラメータはトリガー間隔と共同でスキャンデータの Y 軸の解像度を決定し、さらにスキャンの精度と強度画像、深度画像のアスペクト比に影響する。詳細はスキャンデータの Y 軸解像度をお読みください

  • スキャンデータの Y 軸の解像度と X 軸と一致させたい場合、トリガー間隔計算機を使用してトリガー頻度を調整してください(トリガー信号カウントモードの値に影響する可能性がある)

エンコーダー:トリガー間隔

パラメータ説明

一回スキャンする時にトリガー信号の数を設定する

可視性

初級、専門、グル

オプション

  • 設定可能な範囲:1~65535

  • 初期値:

    • LNX-8030:2

    • LNX-8080:6

    • LNX-8300:13

調整説明

  • トリガー信号カウントモードと共同でスキャンをトリガーする頻度を決定する。スキャンをトリガーする頻度がインラインプロファイル測定器の最大スキャン頻度より高い場合、データのロスが発生する。データの一部の紛失を参照してロスの問題を解決してください

    データ表示画面の右上にインラインプロファイル測定の最大スキャン頻度を確認できます。
  • このパラメータはトリガー信号カウントモードと共同でスキャンデータの Y 軸の解像度を決定し、さらにスキャンの精度と深度画像のアスペクト比に影響する。詳細はスキャンデータの Y 軸解像度をお読みください

  • スキャンデータの Y 軸の解像度と X 軸と一致させたい場合、トリガー間隔計算機を使用してトリガー頻度を調整してください

トリガー間隔計算機を使用する

トリガー間隔計算機により Y 軸の解像度と X 軸と一致させるトリガー頻度値を算出し、さらにアスペクト比が実際と一致する強度画像と深度画像を取得することができます。

以下の手順を実行してトリガー間隔計算機トリガー間隔を算出します:

  1. トリガー間隔の右の計算をクリックしてトリガー間隔計算機ウィンドウを開きます。

  2. エンコーダー解像度を入力します。エンコーダー解像度は下図の信号が示す対象物がインラインプロファイル測定器に対する移動距離です。μm を単位とします。

    encoder period
  3. 適用をクリックしてウィンドウを閉じます。スキャンモードで再度データを取得して強度画像と深度画像のアスペクト比を確認します。

    • アスペクト比が実際と一致すれば調整はここで終わります。

    • 一致しなければ次の手順を実行します。

  4. トリガー信号カウントモードの設定値を確認します。

    • または の場合、手順 5 に進みます。

    • の場合、手順 8 に進みます。

  5. トリガー間隔の右の計算をクリックしてトリガー間隔計算機ウィンドウを開きます。

  6. トリガー信号カウントモードの値を高くします。

  7. 適用をクリックしてウィンドウを閉じます。スキャンモードで再度データを取得して強度画像と深度画像のアスペクト比を確認します。

    • アスペクト比が実際と一致すれば調整はここで終わります。

    • 一致しなければ手順 4 を繰り返します。

  8. 強度画像と深度画像のアスペクト比に応じてトリガー間隔現在の値を細かく調整します。

    • 画像が実際に対して圧縮されている場合は、現在の値を 1 増やします。

    • 画像が実際に対して引き伸ばされている場合は、現在の値を 1 減らします。

  9. スキャンモードで再度データを取得して強度画像と深度画像のアスペクト比を確認します。

    • アスペクト比が実際と一致すれば調整はここで終わります。

    • 一致しなければ手順 8 を繰り返します。

固定頻度:トリガー頻度

パラメータ説明

ラインスキャントリガーソース固定頻度に設定されている場合、スキャンをトリガーする固定頻度を設定する

可視性

初級、専門、グル

オプション

  • 値の範囲:2Hz~現在の最大スキャン頻度

    データ表示画面の右上にインラインプロファイル測定の最大スキャン速度を確認できます。
  • 初期値:1000Hz

調整説明

  • このパラメータはスキャンデータの Y 軸解像度を決定する。Y 軸解像度の要件を満たすように調整してください

  • スキャンデータの Y 軸の解像度と X 軸と一致させたい場合、以下の公式を参照してトリガー頻度を計算してください:

    トリガー頻度=対象物がインラインプロファイル測定器に対する移動速度(μm/s) ÷ X 軸解像度

スキャン設定

ほかのスキャンに影響するパラメータを設定します。

プロファイル数

パラメータ説明

1 枚の強度画像/深度画像を生成するために使用するプロファイルの数を設定する

可視性

初級、専門、グル

オプション

  • 値の範囲:16~20000

  • 初期値:5000

調整説明

対象物を反映できる数を設定する。以下の公式をご参考ください:

プロファイル数=対象物の長さ(μm) ÷ スキャンデータの Y 軸解像度(μm)

計算した値よりやや高く設定してください

タイムアウト時間

パラメータ説明

データ収集のタイムアウト時間を設定する。設定したタイムアウト時間以内にデータがソフトウェアに送信されない場合、実行しているデータ収集は自動停止する

可視性

初級、専門、グル

オプション

  • 設定可能な範囲:100~60000ms

  • 初期値:4000ms

調整説明

実際のニーズに応じて調整してください

露出遅延

パラメータ説明

インラインプロファイル測定器がレーザーを放出してから露出するまでの遅延時間を設定する

露光遅延の値が大きいほど、元画像内のレーザーラインの輝度はより安定し、強度画像と深度画像の品質もより安定する。 ただし、最大スキャン速度は低下する

可視性

グル

オプション

  • 範囲:1~2600μs

  • 初期値:5μs

調整説明

取得したデータの品質が安定しない(対象物の深度値変動が激しいなど)場合、このパラメータの値を高く調整してください

点群の解像度

点群の X 軸解像度を確認し、Y 軸解像度を設定します。

X 軸解像度

パラメータ説明

X 方向の解像度を表示する。これは、レーザーラインの方向に沿った隣接する 2 点間の距離

調整できないパラメータです。

可視性

初級、専門、グル

オプション

  • LNX-8030:9.0μm

  • LNX-8080:23.5μm

  • LNX-8300:105.0μm

Y 軸解像度

パラメータ説明

Y 方向の解像度を表示する。これは、対象物移動方向に沿った隣接する 2 点間の距離

可視性

初級、専門、グル

オプション

  • 初期値:

    • LNX-8030:9.0μm

    • LNX-8080:23.5μm

    • LNX-8300:105.0μm

調整説明

このパラメータは点群の Y 軸解像度にだけ影響する。2 点が Y 軸に沿う距離が実際より短い場合にパラメータ値を高くしてください。長い場合に低くしてください

他のパラメータを同じ値に設定した場合、Y 軸解像度設定値によって取得した点群は以下のように異なります。

Y 軸解像度:12μm Y 軸解像度:23.5μm Y 軸解像度:35μm

y resolution 18

y resolution 23.5

y resolution 30

マスク

パラメータ説明

マスクを使用して不要なデータ(ノイズ、多重反射によって生成されるレーザーライン)を排除する

可視性

初級、専門、グル

オプション

マスクを使用

  • True:追加したマスクを適用する

  • False:追加したマスクを適用しない

調整説明

編集をダブルクリックしてマスクツールウィンドウを開く。詳しい調整手順は以下のマスクツールをお読みください

マスクツール

マスクを追加、編集、削除します。

マスクを追加する

以下の手順を実行します:

  1. 左側のツールバーに使用するツールを選択します。

    • rectangle:長方形マスクを作成する。

    • polygon:ポリゴンマスクを作成する。

  2. 元画像の遮蔽する部分を確認してからマスクを作成します:

    • 長方形マスク:マウスの左ボタンをクリックしてドラッグする。

    • ポリゴンマスク:マウスの左ボタンをクリックしてポリゴンマスクの頂点を指定する。頂点を全部指定したらEnterを押すか右ボタンをクリックして完了する。

      ポリゴンマスクを作成するときに重なる部分は無効です。

      overlapped mask
      • 再度取得をクリックしてマスクを追加した元画像を再度収集して遮蔽の効果を確認します。

      • マスクの位置や形状、サイズを調整したい場合、マスクを編集またはマスクを削除することもできます。

  3. 必要なマスクを全部追加したら、適用をクリックしてウィンドウを閉じます。

    適用をクリックしたら、マスクを使用True はチェックされます。マスクを使用しない場合、このパラメータの値を False にしてください。

マスクを編集

マスクの位置や形状、サイズを調整したい場合、以下のようにマスクを編集してください:

  1. 左側のツールバーのselectionをクリックします。

  2. 編集したいマスクを選択して調整します。

    • マスクの位置を移動:マスクを選択してからドラッグする。

    • 長方形マスクのサイズを調整:マスクの頂点をドラッグする。

    • ポリゴンマスクの形状を変更:

      • 頂点を移動:頂点をドラッグする。

      • 頂点を追加:辺をクリックする。

      • 頂点を削除:頂点を右クリックする。

        再度取得をクリックしてマスクを編集した元画像を再度収集して遮蔽の効果を確認します。
  3. 編集を完了したら、適用をクリックしてウィンドウを閉じます。

    適用をクリックしたら、マスクを使用True はチェックされます。マスクを使用しない場合、このパラメータの値を False にしてください。

マスクを削除

以下のように使用しないマスクを削除してください:

  1. 右のマスクリストから削除したいものを選択してdeleteをクリックします。

    マスクを全部削除したい場合、マスクリストの右のクリアをクリックしてください。
  2. 表示される画面で確認をクリックします。

    再度取得をクリックしてマスクを削除した元画像を再度収集して遮蔽の効果を確認します。
  3. 削除を完了したら、適用をクリックしてウィンドウを閉じます。

    適用をクリックしたら、マスクを使用True はチェックされます。マスクを使用しない場合、このパラメータの値を False にしてください。

補正

このクラスのパラメータはプロファイルの傾きと高さの誤差を補正します。

傾き補正

パラメータ説明

プロファイルの傾きを補正する。この傾きは、Y 軸を中心としたインラインプロファイル測定器の回転によって引き起こされる

可視性

初級、専門、グル

オプション

傾き補正を使用

  • True:傾き補正の結果をプロファイルに適用する

  • False:傾き補正の結果をプロファイルに適用しない

傾き補正角度

  • 値の範囲:-90°~90°

  • 初期値:0°

調整説明

詳しい調整手順は以下の傾き補正手順をお読みください

傾き補正手順

プロファイルの傾きを補正します。この傾きは、Y 軸を中心としたインラインプロファイル測定器の回転によって生じます。

下図に示すように、インラインプロファイル測定は Y 軸を中心に回転すると取得したプロファイルに傾き角度の誤差が生じます。

回転無し

Y 軸を中心に回転

インラインプロファイル測定器の取付

camera horizontal line

camera tilt 1

camera tilt 2

取得したプロファイル

capture image 1

capture image 2

capture image 3

事前準備

以下のように準備してください。

  • 表面に平面がある対象物を用意します。

  • 対象物の平面部分のプロファイルを完全に取得できることを確認します。できない場合はプロファイルモードを参考してパラメータを調整してください。

  • 対象物がインラインプロファイル測定器に対して移動しないようにし、かつ平面部分のプロファイルを取得します。

操作手順

以下の手順を実行します。

  1. 傾き補正の右の編集をクリックして傾き補正ウィンドウを開きます。

  2. 対象領域を選択してドラッグして調整します。以下の要件を満たすように調整してください。

    2つの対象領域のプロファイルはそれぞれ対象物の平面にある 2つの位置を反映します。以下の例を参考してください:

    対象物 tilt correction target object

    対象領域

    OK

    NG

    tilt correction detection areas 1

    tilt correction detection areas 4

    tilt correction detection areas 2

    tilt correction detection areas 3

    対象領域が重なっても大丈夫です。
  3. 対象領域を指定したあと、そのアンカーポイントをドラッグして領域の幅を調整します。以下の要件を満たすように調整してください。

    2 の要件を満たしたら、対象領域の幅をできる限り広くします。これにより傾き補正に使用できるデータは多くなります。

  4. 傾き角度予想される傾き角度に対象領域のプロファイルを補正したい角度を入力します。

    正の値は反時計回りの回転を、負の値は時計回りの回転を表します。入力可能な値範囲:-45°~45°。
    予想される傾き角度の入力例

    下図のように対象物を水平面に置きます。

    tilt target object angle

    対象領域の位置によって入力する予想される傾き角度の値は異なります。

    対象領域 予想される傾き角度

    tilt correction detection areas 1

    tilt correction detection areas 4

    30°

  5. 補正をクリックします。左の画像にある緑の線は予想される傾き角度に補正したファイルを示します。プロファイルが要件を満たしたかを確認します。

    • 満たした場合に適用をクリックして今のウィンドウを閉じます。

    • 満たしない場合に手順 2~5 を繰り返します。

  6. プロファイルモードで再度データを収集してからプロファイルに切り替えて確認します。

高さ補正

パラメータ説明

プロファイルの高さの誤差を補正する。X 軸を中心としたインラインプロファイル測定器の回転によって引き起こされる

可視性

初級、専門、グル

オプション

高さ補正を使用

  • True:高さ補正の結果をプロファイルに適用する

  • False:高さ補正の結果をプロファイルに適用しない

高さ補正率

  • 設定可能な範囲:0.1~8.0

  • 初期値:1

調整説明

詳しい調整手順は以下の高さ補正手順をお読みください

高さ補正手順

プロファイルの高さの誤差を補正します。この誤差は、X 軸を中心としたインラインプロファイル測定器の回転によって生じます。

下図に示すように、インラインプロファイル測定は X 軸を中心に回転すると取得したプロファイルに高さの誤差が生じます。

回転無し X 軸を中心に回転

インラインプロファイル測定器

profiler vertical

profiler leaning 1

取得したプロファイル

height correction profile 1

height correction profile 2

事前準備

以下のように準備してください。

  • ケージブロックなど寸法が分かっている規則的な形状をしている物体を用意して水平面に置きます。

  • 対象物のプロファイルを完全に取得できることを確認します。できない場合はプロファイルモードを参考してパラメータを調整してください。

  • 対象物がインラインプロファイル測定に対して移動しないことを確認します。

  • 高さの差を計算するために使用する 2つの平面(ケージブロックの上面とその下の水平面など)を指定し、2つの平面の高さを確認します。

操作手順

以下の手順を実行します。

  1. 高さ補正の右の編集をクリックして高さ補正ウィンドウを開きます。

  2. 対象領域を選択してドラッグして調整します。以下の要件を満たすように調整してください。

    2つの対象領域に収まるプロファイルはそれぞれ指定した 2つの平面に対応します。

    高さの差を計算するために使用する 2つの平面

    height correction target object

    対象領域

    OK

    NG

    height correction detection areas 1

    height correction detection areas 2

    height correction detection areas 3

  3. 対象領域を指定したあと、そのアンカーポイントをドラッグして領域の幅を調整します。以下の要件を満たすように調整してください。

    2 の要件を満たしたら、対象領域の幅をできる限り広くします。これにより高さ補正に使用できるデータは多くなります。

  4. 高さの差実際の高さの差に指定した 2つの表面の高さの差を入力します

    実際の高さの差に入力できる最小値は 0.01mm で、最大値はインラインプロファイル測定の Z 軸の測定範囲です。
  5. 補正をクリックします。左の画像にある緑の線は補正済みのプロファイルを示します。プロファイルが要件を満たしたかを確認します。

    • 満たした場合に適用をクリックして今のウィンドウを閉じます。

    • 満たしない場合に手順 2~5 を繰り返します。

  6. プロファイルモードで再度データを収集してからプロファイルに切り替えて確認します。

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