ロード手順

本節では、VizによりABBロボットをティーチングする方法について説明します。主に次の手順が含まれます。

コントローラとソフトウェアのバージョンを確認

  1. IRC5コントローラと6.02以降バージョンのRobotWareを使用する必要があります。

    下図に従ってRobotWareのバージョンを確認します。

    ../../../../_images/check_version1.png
    ../../../../_images/check_version2.png
  2. 制御モジュールは、以下のオプションをインストールします。

    • 623-1 Multitasking

    • 616-1 PCInterface

    下図に従ってオプションがインストールされているどうかを確認してください。

    ../../../../_images/check_installation.png

    注意

    Vizによりロボットをティーチングするには、制御モジュールに上記の2つのオプションをインストールする必要があります。

ネットワーク接続を確立

ハードウェアの接続

下図に示すように、産業用コンピュータのLANケーブルをコントローラの X6(WAN) ポートに接続します。

../../../../_images/port.png

IP設定

IPの設定はティーチペンダントまたはRobotstudioで行うことができます。

  • ティーチペンダントでIPを設定:

    1. 下図に従って操作してください。

      ../../../../_images/ip_setting1.png
      ../../../../_images/ip_setting2.png
      ../../../../_images/ip_setting3.png
      ../../../../_images/ip_setting4.png
    2. 再起動して以下の画面に入り、IP設定を行います。ロボットと産業用コンピュータIPを同じネットワークセグメントに設定してください。

      ../../../../_images/ip_setting5.png
      ../../../../_images/ip_setting6.png
      ../../../../_images/ip_setting7.png
      ../../../../_images/ip_setting8.png
      ../../../../_images/ip_setting9.png
      ../../../../_images/ip_setting10.png
  • RobotstudioでIPを設定:

    下図に従って操作してください。設定完了後にロボットを再起動します。

    ../../../../_images/ip_setting11.png
  • IPの変更を確認:

    ../../../../_images/ip_setting12.png
    ../../../../_images/ip_setting13.png

注意

  1. 産業用コンピュータのLANケーブルをコントローラの X6(WAN) ポートに接続します。

  2. IPアドレスを設定する際は、ロボットのLANポートのIPアドレスと区別するように注意してください。

ファイルをロボットにロード

事前準備

ヒント

ファイルはMech-Centerのインストールフォルダにあります。

XXXX/Mech-Center-xxx/Robot_Server/Robot_FullControl/abb/server on ABB フォルダにあるファイルを、USBメモリにコピーします。

  1. configフォルダーにあるファイルはロボット設定ファイルです。現場のニーズに応じて必要な設定ファイルをコピーします。

    • 現場では652プリント基板を使用すれば、D652.cfg、SYS.cfgを選択してください。

      ../../../../_images/copy_file2.png
    • 現場では1030プリント基板を使用すれば、DSQC1030.cfg、SYS.cfgを選択してください。

      ../../../../_images/copy_file3.png
    • 自動キャリブレーションのみを実行する場合、または現場では他のプリント基板を使用する場合、EIO.cfg、SYS.cfgを選択してください。

      ../../../../_images/copy_file4.png
  2. MMフォルダーにあるファイルはロボットプログラムモジュールです。

    ../../../../_images/copy_file5.png

バックアップ

誤操作後にロボットシステムを復元するために、ロボットを操作する前にバックアップを作成してください。 ティーチペンダント または RobotStudio でバックアップ操作を行うことができます。

  • ティーチペンダントでバックアップを作成

  1. 左上のメニューバーをクリックするとメイン画面が表示され、 再起動 をクリックします。

    ../../../../_images/backup1.png
  2. システムのバックアップを作成 をクリックします。

    ../../../../_images/backup2.png
  3. 1 をクリックして名前を変更し、 2 をクリックしてパスを変更することができます。変更したら、 バックアップ をクリックします。

    ../../../../_images/backup3.png
  • RobotStudioでバックアップを作成

  1. RobotStudioのメイン画面にバックアップするコントローラを選択してから、 バックアップ ‣ バックアップの作成 を順番にクリックします。

    ../../../../_images/backup4.png
  2. 表示される画面にバックアップ名および場所を確認してから、 OK をクリックします。

    ../../../../_images/backup5.png

リセット

注釈

リセットは システムのリセットRAPIDのリセット に分けられます。

  • システムのリセット は、工場出荷時のシステムパラメータとRAPIDプログラムを復元し、IO構成もリセットします。ボードやその他の通信デバイスがある場合は、システムのリセット後に再構成する必要があります。

  • RAPIDのリセット は、現在のRAPIDプログラムとデータが削除されますが、システムパラメータの構成は保持されます。

RAPIDのリセット

下図に従って RAPIDをリセットする 必要があるかどうかを確認します。

../../../../_images/reset1.png
  1. 左上のメニューバーをクリックするとメイン画面が表示され、 再起動 をクリックします。

    ../../../../_images/reset11.png
  2. 詳細... をクリックします。

    ../../../../_images/reset2.png
  3. システムのリセット を選択してから、 次へ をクリックします。

    ../../../../_images/reset5.png
  4. RAPIDのリセット をクリックします。

    ../../../../_images/reset6.png

システムのリセット

注意

システムをリセットすると、工場出荷時の設定が復元されます。バックアップ操作が完了していることを確認してください。

  1. 左上のメニューバーをクリックするとメイン画面が表示され、 再起動 をクリックします。

    ../../../../_images/reset11.png
  2. 詳細... をクリックします。

    ../../../../_images/reset2.png
  3. システムのリセット を選択してから、 次へ をクリックします。

    ../../../../_images/reset3.png
  4. システムのリセット をクリックします。

    ../../../../_images/reset4.png

ロードを実行

  1. Robotstduioを起動してコントローラに接続します。

    • 産業用コンピュータのLANケーブルがコントローラのLANポートに接続している場合、 ワンクリック接続 をクリックします。

      ../../../../_images/load_program11.png
    • 産業用コンピュータのLANケーブルがスイッチを介して、または直接にコントローラX6LANポート(WANポート)に接続している場合、下図に示すようにコントローラを追加してください。それでコントローラの管理ポートに自動的に接続されます。

      ../../../../_images/load_program21.png
  2. 例えば、設定ファイルを下図に示すようにインポートします。ポップアップウィンドウで 確認 をクリックしてください。

    ../../../../_images/load_program31.png
    ../../../../_images/load_program3_1.png
  3. 下図に従って操作してください。 XXXX/Mech-Center-xxx/Robot_Server/Robot_FullControl/abb/server on ABB にあるMMフォルダーをロボットシステムのHOMEにコピーします。

    ../../../../_images/load_program41.png
  4. safe_area.modでロボット動作領域を調整します。単位はmmです。

    ../../../../_images/load_program5.png

IO信号を設定

現場のボードがDSQC652およびDSQC1030でない場合、ロード後にロボットのIO信号を設定する必要があります。設定手順は次の通りです。

  1. RobotStudioのメイン画面に 構成 ‣ IO System を順番にクリックします。

    ../../../../_images/configureio1.png
  2. タイプ列Signal をクリックし、右側にある Name列 でgi16およびgo16を見つけます。ダブルクリックすると編集画面が表示されます。

    ../../../../_images/configureio2.png
  3. 制御するロボットIOの対応するユニットとアドレスを確認したら、gi16とgo16のAssigned to DeviceとDevice Mappingをそれぞれ変更します。

    ../../../../_images/configureio3.png
    ../../../../_images/configureio4.png
  4. 変更が完了したら、 OK をクリックして、コントローラを再起動した後に有効にします。

プログラムを実行

  1. T_ROB1とsafe_areaのプログラムポインターをそれぞれメインプログラムに移動します。 PPをメインへ をクリックしてからポップアップウィンドウで はい をクリックします。

    ../../../../_images/run_program1.png
    ../../../../_images/run_program1_1.png
    ../../../../_images/run_program2.png
  2. 手動または自動的にプログラムを実行します。実行した後に、プログラムポインターを下図に示します。

    ../../../../_images/run_program3.png

トラブルと対処法

ロードが完了しても接続できない場合は、次のことを確認してください。

  • 産業用コンピュータ側:

    1. ファイアウォールがオフになっていることを確認します。

    2. CMDコマンドプロンプトを介してロボットIPにpingを実行できることを確認します。

    3. その他のウイルス対策ソフトの影響を受けていないことを確認してください。

    4. 異なるIPネットワークセグメント上の産業用コンピュータの2つのLANポート間に競合がないことを確認します。

    5. ルーターを介して接続している場合は、他のLANケーブルの干渉を排除します。

  • ロボット側:

    1. コントローラのWANポートに正しく接続されていることを確認します。

    2. ロボットのIP設定が正しいこと、および他のLANポートではなくWANポートIPが変更されていることを確認します。

    3. ロボットが「プログラムの実行」を実行しました。