ロード手順

本節では、VizによりKUKAロボットをティーチングする方法について説明します。主に次の手順が含まれます。

コントローラとソフトウェアバージョンを確認

  • KUKAロボットのVizとの通信プログラムは、コントローラKR C4、C5に対応します。

  • ロボットシステムのバージョン:KSS 8.2、8.3、8.5または8.6。

  • ロボットソフトウェア パッケージ:Ethernet KRL(V 2.2.8、3.0.3または3.1.2.29)。

KSSとEthernet KRLバージョンの対応関係は次のとおりです。

KSSバージョン

Ethernet KRLバージョン

8.2または8.3

2.2.8

8.5

3.0.3

8.6

3.1.2.29

本節では、KSS8.6バージョンのティーチングペンダントを使用して操作します。

ネットワーク接続を確立

ハードウェアの接続

  • KR C4 Compactをx66ポートに接続します。

    ../../../../_images/port1.png
  • KR C4のその他の型番をKLIポートに接続します。

    ../../../../_images/port2.png
  • KR C5をXF5ポートに接続します。

    ../../../../_images/port3.png

IP設定

  • エキスパート への切替:

  1. メインメニュー ‣ 構成 ‣ ユーザーグループ をクリックし、ログインの画面に入ります。

    ../../../../_images/change_mode1.png
  2. エキスパート をクリックし、パスワード(デフォルトのパスワードはkukaです)を入力してから、 ログイン をクリックします。

    ../../../../_images/login1.png
  • IP設定:

  1. メインメニュー ‣ セットアップ ‣ ネットワーク構成 をクリックし、ネットワーク構成の画面に入ります。

    ../../../../_images/ip_setting14.png
  2. IPアドレスの行に産業用コンピュータのIPアドレスと同じネットワークセグメントにあるIPアドレスを入力した後、 保存 をクリックします。ポップアップウィンドウで、それぞれ はいOK をクリックします。

    ../../../../_images/ip_setting21.png
    ../../../../_images/ip_setting41.png
  • 制御PCを再起動:

  1. メインメニュー ‣ シャットダウン をクリックし、シャットダウンの画面に入ります。

    ../../../../_images/reboot1.png
  2. シャットダウンの画面で 制御PCの再起動 をクリックします。

    ../../../../_images/reboot2.png

ファイルをロボットにロード

エキスパートへの切替

上記の内容をご参照ください。

ロボットプログラムをバックアップ

注意

下記の手順を開始する前に、エキスパートに切り替えていることを確認してください。そうしないと、USBメモリが認識されません。

  1. USBメモリをコントローラに挿入し、ティーチペンダントでそれが認識されているかどうかを確認します。

    ../../../../_images/backup11.png
  2. ティーチペンダントのメインメニューボタンを押し、ポップアップメニューから ファイル ‣ アーカイブ ‣ USBキャビネット ‣ すべて を順番に選択してから、 はい をクリックします。

    ../../../../_images/backup21.png
    ../../../../_images/backup31.png
    ../../../../_images/backup41.png
  3. ティーチペンダントに下図のようなメッセージが表示された場合、アーカイブが完了したことを意味します。また、USBメモリにZIP形式のファイルが生成されます。最後にUSBメモリを引き抜きます。

    ../../../../_images/backup51.png

ロードするファイルを選択

ヒント

ロードファイルはMech-Centerのインストールフォルダにあります。

  1. XXXX/Mech-Center-xxx/Robot_Server/Robot_FullControl/kuka/kuka_new のKUKAロボットのロードファイルをUSBメモリにコピーします。

    ../../../../_images/copy_file.png

    注意

    下記の手順を開始する前に、エキスパートに切り替えていることを確認してください。そうしないと、USBメモリが認識されません。

  2. USBメモリをコントローラに挿入した後、ティーチペンダント画面の左側にあるUSBメモリをクリックして、ロードファイルが配置されているフォルダを見つけます。

    ../../../../_images/copy_file1.png
  3. mm_motionファイルを選択したら、 編集 をクリックし、ポップアップメニューバーの コピー をクリックします。

    ../../../../_images/copy_file21.png
  4. C:\\KRC\\ROBOTER\\Config\\User\\Common\\EthernetKRL を見つけ、 編集 をクリックし、ポップアップメニューバーの 挿入 をクリックします。 それと同じ操作で mm_status ファイルをこのフォルダにコピーします。

    ../../../../_images/copy_file31.png
  5. 上記を参照して残りの5つのファイルをR1フォルダの下にある mechmind フォルダにコピーします。 mechmind フォルダがなければ、それを作成してください。

    ヒント

    画面を長押ししてドラッグすると、複数のファイルを選択できるマーキーが表示されます。

    mechmind という名前のフォルダを作成:

    R1フォルダをクリックしてから、 新規 をクリックします。

    ../../../../_images/copy_file41.png

    ポップアップウィンドウに mechmind と入力した後、 OK をクリックすると、mechmind フォルダが正常に作成されます。

    ../../../../_images/copy_file51.png
    ../../../../_images/copy_file6.png

プログラムを選択

バックグラウンドプログラムの自動実行の設定

上記を参照してエキスパートに切り替えます。

  1. ティーチングペンダント画面の上部にある S をクリックして、 表示/適用 をクリックします。

    ../../../../_images/select_program1.png
  2. コールドスタートの構成 をクリックし、その画面に切り替えます。

    ../../../../_images/select_program2.png
  3. SYSの右側にある選択ボックスをクリックし、ドロップダウンメニューから「空白」を選択します。

    ../../../../_images/select_program3_1.png
  4. 次に、右側にある 自動スタート をクリックし、それのチェックを外します。

    ../../../../_images/select_program3_2.png
  5. 上記を参照し、EX1をmm_serverとして選択し、「自動スタート」にチェックを入れることを確認してください。

    ../../../../_images/select_program4.png
  6. 現在の表示/割り当て をクリックしてその画面に切り替え、SYSをクリックしたら、 選択解除 をクリックします。

    ../../../../_images/select_program5.png
  7. SYSの右側にある選択ボックスをクリックし、ドロップダウンメニューから「空白」を選択します。

    ../../../../_images/select_program5_1.png
  8. EX1の右側にある選択ボックスをクリックし、ドロップダウンメニューから「mm_server」を選択したら、 選択/スタート をクリックします。

    ../../../../_images/select_program6.png

フォアグラウンドプログラムを選択

mechmindフォルダに必要なmainmodule.srcファイルを選択してから、左下隅にある 選択 をクリックしてプログラムの選択を完了します。

../../../../_images/select_program7.png
../../../../_images/select_program8.png

Aut自動モードに切り替えて実行

  1. 実行モードを切り替えるには、ティーチインのモード切り替えスイッチを水平方向に回し、ポップアップモード選択ダイアログボックスでT1またはAUTを選択してから、モード切り替えスイッチを元に戻します。

    ../../../../_images/change_aut1.png
  2. 上記を参照して、T1モードに切り替えます。 O をクリックし、ポップアップウィンドウで I をクリックして、 駆動系 の状態を切り替えます。駆動系の状態が元々 I の場合は、この操作を無視しても問題はありません。

    ../../../../_images/change_aut3.png
  3. 適切な速度を設定し、ロボット動作の傾向をご注意ください。ロボットがHomeに戻るまで、ティーチペンダントの背面にある 白いイネーブルキー と前面にある 緑色の実行キー を同時に押します。 「BCOに達しました」 のメッセージが画面上部に表示されたら、 イネーブルキー実行キー を放します。

    ../../../../_images/change_aut4.png
    ../../../../_images/change_aut5.png
  4. 上記を参照し、AUTモードに切り替え、実行キーを押してプログラムを起動します。Rが緑色に変わり、プログラムが起動されたことを示します。

    ../../../../_images/change_aut6.png

注意

Vizによりロボットをティーチングすることが失敗しても、産業用PCで ping ロボットIP が正常に実行した場合、Mech-Centerを再起動する必要があります。

ロボットの接続状態をテスト

詳しくは、 ロボットの接続状態をテスト をご参照ください。

接続が切断されたときのソリューション

Mech-Centerと切断されると、自動的に再接続されます。それでもロボットが接続できない場合は、バックグラウンドプログラムを再起動してみてください。再起動方法は以下の通りです。

S をクリックし、mm_serverを選択し、 選択解除 をクリックしてから、 選択/スタート をクリックします。エラーが表示された場合は、情報プロンプトバーの すべてOK をクリックします。バックグランドプログラムを再起動した後、前の手順を参照してAut自動モードに切り替えて実行します。

../../../../_images/connect_fail.png