2Dテンプレートマッチング

機能

画像内の対象物を2Dテンプレートとマッチングして、対象物の2D位置姿勢を計算します。

使用シーン

このステップは、対象物の位置姿勢を計算するために画像内の対象物の位置を取得し、または後続のステップで画像位置と向きの校正のための2D変換を計算するために使用されます。

入力と出力

../../../../_images/input_and_output19.png

パラメータの説明

パラメータ調整の手順は以下の通りです。

../../../../_images/step_workflow.png
勾配の大きさの下限しきい値
初期値:60
調整説明:マッチングの前に、対象物の特徴を抽出するために勾配の大きさの下限しきい値を適切に設定する必要があります。このしきい値よりも大きな勾配の大きさを持つピクセルは、特徴ピクセルと見なされます。調整前後の効果比較を下図に示します。

下図では、左側のように勾配の大きさの下限しきい値を10に設定すると物体特徴抽出の効果が低くなります。右側のように60に設定するとより良い抽出が行われます。したがって、しきい値を適切に大きくすると、対象物の特徴を正確に抽出するのに役立ちます。

../../../../_images/gradient_magnitude_lower_threshold.png
テンプレート特徴が生成済み
初期値:チェックを入れない。
調整説明:このステップを初めて実行する時に、ステップ「2Dテンプレートを作成」によって出力されたテンプレート画像の特徴ピクセルが抽出され、プロジェクト フォルダに保存されます。そして、マッチングする画像から抽出した特徴ピクセルとテンプレート画像の特徴ピクセルとをマッチングし、マッチング結果を出力します。このステップを後で実行すると、保存されたテンプレート画像の特徴ピクセルが直接呼び出されます。テンプレート特徴を再抽出する必要がある場合、たとえば、いくつかのパラメータとテンプレート画像を変更した後、このパラメータのチェックを外してこのステップを再度実行し、テンプレート画像の特徴ピクセルを再抽出してください。

テンプレート設定テンプレート特徴が生成済み にチェックを入れない場合に表示)

テンプレート特徴のファイルパス
調整説明:テンプレート特徴のファイルを保存するパスを選択します。
テンプレート特徴画像のファイルパス
調整説明:ステップ 2Dテンプレートを作成 の2番目の出力ポートで保存されたテンプレート画像のファイルパスを選択します。
テンプレートマスクのファイルパス
調整説明:ステップ 2Dテンプレートを作成 の3番目の出力ポートで保存されたテンプレートマスクのファイルパスを選択します。
開始角度
初期値:-180.0
調整説明:マッチング時の画像内でのテンプレートの回転範囲は、開始角度と終了角度によって指定されます。
終了角度
初期値:180.0
調整説明:上記の「開始角度」をご参照ください。
角度のステップサイズ
初期値:1.0
調整説明:各マッチングの試行が行われる角度の数は、角度ステップサイズによって指定されます。
開始スケール
初期値:0.80
調整説明:マッチング時の画像内でのテンプレートのスケール変更範囲は、開始スケールと終了スケールによって指定されます。
終了スケール
初期値:1.20
調整説明:上記の「開始スケール」をご参照ください。
スケールのステップサイズ
初期値:0.20
調整説明:各マッチングの試行が行われるスケール変更の回数は、スケールのステップサイズによって指定されます。

マッチング設定テンプレート特徴が生成済み にチェックを入れる場合に表示)

マッチングスコアの下限しきい値
初期値:50.0
調整説明:このしきい値より小さいスコアを持つマッチング結果は破棄されます。残りの結果は、このステップの高精度マッチングによってフィルタリングされた後に出力されます。

注意

  • 物体が遮られている場合は、このしきい値を適切に小さくする必要があります。

  • このしきい値が高すぎると、結果が出力されない場合があります。

マッチング結果の最大数
初期値:3
調整説明:実際のマッチング結果の数がこの値よりも多い場合、リストの最後にある結果は放棄されます。
  • マッチングスコアの下限しきい値 が適切な値に設定されている場合、 マッチング結果の最大数 が大きいほど、マッチング結果の数が多くなります。 マッチングスコアの下限しきい値 を25に設定した場合、 マッチング結果の最大数 をそれぞれ1と4に設定すると、マッチング結果は下図のようになります。その中、 マッチング結果の最大数 を1に設定した場合のマッチング結果は左側のように示し、4に設定した場合のマッチング結果は右側のように示しています。

../../../../_images/matching_settings_1.png
  • マッチング結果の最大数 が適切な値に設定されている場合、 マッチングスコアの下限しきい値 が大きいほど、マッチング結果の数が少なくなります。 マッチング結果の最大数 を4に設定した場合、 マッチングスコアの下限しきい値 をそれぞれ25と50に設定すると、マッチング結果は下図のようになります。その中、 マッチングスコアの下限しきい値 を25に設定した場合のマッチング結果は左側のように示し、50に設定した場合のマッチング結果は右側のように示しています。

../../../../_images/matching_settings_2.png

ヒント

上図の右側では、設定した マッチングスコアの下限しきい値 より高いスコアを持つマッチング結果は3つしかないため、最大3つの結果を出力できます。

重複比率の上限しきい値
初期値:0.40
調整説明:マッチング結果で 2つのマッチング結果に重複があれば、重複率がこの値より大きい場合、高いマッチングスコアを持つ結果が保持され、他の結果は破棄されます。

補正設定テンプレート特徴が生成済み にチェックを入れる場合に表示)

検索半径
初期値:10.0
調整説明:位置姿勢の高精度校正を行うときに対応点を検索するために使用されます。マッチング結果の精度が出ない場合はこの値を適切に大きくすることができます。