Mech-Vision 1.7.2バージョンの更新説明¶
本節では、Mech-Vision 1.7.2バージョンの新機能や機能最適化について説明します。
新機能¶
「把持位置姿勢を予測(V2)」で薬の外箱のシーンに対応¶
把持位置姿勢を予測(V2) ステップでは、薬の外箱のシーンに対応し、バラ積みされた薬の外箱を仕分けすることができます。
また、薬の外箱に対応可能なソリューション(ディープラーニングモデル搭載)は、ソリューションライブラリから取得できます。
「ディープラーニングモデルパッケージ管理ツール」について¶
ディープラーニングモデルパッケージ管理ツール では、モデルパッケージの推論効率を「バッチサイズ」と「精度」の両方で設定できます(Mech-DLK 2.4.1以降バージョンによってエクスポートされたモデルパッケージのみ、推論効率を設定可能です)。
ヒント
1.7.2バージョンのMech-VisionとMech-DLK 2.4.1バージョンによってエクスポートされたディープラーニングモデルパッケージを組み合わせて使用することを推奨しています。
Mech-Vision 1.7.1バージョンでは、Mech-DLK 2.4.1バージョンによってエクスポートされたディープラーニングモデルパッケージも使用できますが、いくつかの 互換性問題 もあります。
ステップ「ディープラーニングモデルパッケージを推論」を追加¶
1.7.2バージョン以降、「ディープラーニングモデルパッケージを推論(CPU)」と「ディープラーニングモデルパッケージを推論(Mech-DLK 2.2.0+)」のステップは ディープラーニングモデルパッケージを推論 ステップに統合されました。
Mech-Vision 1.7.2バージョンで過去バージョンのプロジェクトを開くと、「ディープラーニングモデルパッケージを推論(CPU)」と「ディープラーニングモデルパッケージを推論 (Mech-DLK2.2.0+) 」ステップは自動的に「ディープラーニングモデルパッケージを推論」に置き換わります。
このステップはMech-DLKによってエクスポートされた単体モデルまたは直列モデルに対して推論を行い、推論結果を出力することができます。Mech-DLK 2.2.0以降バージョンによってエクスポートされたモデルパッケージのみ対応しています。
注釈
Mech-DLK 2.4.1バージョン以降、モデルパッケージには、単体モデルと直列モデルの2種類があります。
単体モデルパッケージ:1つのディープラーニングアルゴリズムモジュールのみを搭載したモデルパッケージのことを指します(例:「インスタンスセグメンテーション」モデル)。
直列モデルパッケージ:ディープラーニングアルゴリズムモジュールの複数のモデルを、前のモデルの出力が次のモデルの入力となる直列形式で搭載したモデルパッケージのことを指します。例えば、モデルパッケージに「対象物検出」と「インスタンスセグメンテーション」の2つのモデルがある場合、モデルの推論順序は
となり、「対象物検出」の出力は「インスタンスセグメンテーション」の出力になります。「対象物検出」モデルの出力は、「インスタンスセグメンテーション」モデルの入力として使用されます。
このステップが直列モデルの推論を行う場合、直列モデルの推論結果は「ディープラーニング結果を解析」ステップで解析することができます。
ステップ「ディープラーニング結果を解析」を追加¶
1.7.2バージョンでは、 ディープラーニング結果を解析 ステップが追加され、「ディープラーニングモデルパッケージを推論」ステップから出力される直列モデルの推論結果を解析できるようになりました。
ソリューションライブラリについて¶
1.7.2バージョンでは、以下のソリューションとプロジェクトをソリューションライブラリに追加しました。
ソリューション:ブレーキディスク(単一セル)。
プロジェクト:薬の外箱、一般的な部品認識、バラ積みの小型部品(ボルト)。
ヒント
プリインストールされているソリューションやプロジェクトを使用する場合は、最新バージョンのソフトウェアを使用してください。
機能最適化¶
アルゴリズムの改善¶
1.7.2バージョンでは、ステップの処理速度を向上させるために3Dマッチング関連ステップ(「3D位置姿勢低精度推定」、「3D位置姿勢高精度推定」など)を最適化しました。
ステップとパラメータ名の最適化¶
1.7.2バージョンでは、以下のステップとパラメータ名の最適化を行いました。
Mech-Vision 1.7.2より前のバージョン |
Mech-Vision 1.7.2バージョン |
|
ステップ名 |
2D位置姿勢で3D位置姿勢を調整 |
2D位置姿勢を3D位置姿勢に変換 |
パラメータ名 |
指定軸の角度による候補位置姿勢をフィルタリング(「3D位置姿勢低精度推定」、「3D位置姿勢高精度推定」などのステップ) |
モデルの回転角度による位置姿勢をフィルタリング |