Mech-Vision 1.6.0バージョンの更新説明¶
新機能¶
「データ保存」を最適化¶
現場では、問題発生時にその時の状況を再現し、十分な回帰検証を行うために、 データ保存 機能を次のように最適化しました。
ステップ組合せ「画像のデータとパラメータを保存」を使用せずに、プロジェクトを開いた後、
で データとパラメータを保存 を有効にすると、直ちに使用できます。異常データの保存に対応します。ソフトウェアでエラーが発生したときのデータも保存できるようになりました。
複数カメラのデータ保存に対応します。
データ保存のフォルダとファイル名を変更しました。
「サンプルプロジェクト」を追加¶
Mech-Visionは、業界の代表的な事例に対応する「ワンクリック実行可能」な サンプルプロジェクト を提供します。サンプルプロジェクトを実行することにより、ステップの機能と実行効果をすばやく確認できます。
「2Dマッチング」の関連ステップを追加¶
1.6.0バージョンでは、次のステップを「2Dマッチング」グループに追加しました。これらのステップは、画像内の対象物の位置を取得し、画像内の検出対象物またはROIを統一位置に変換するために使用されます。
ステップ「ディープラーニングモデルパッケージを推論(DLK 2.2.0+)」を追加¶
1.6.0バージョンでは、推論モデルが組み込まれています。ディープラーニングトレーニング環境をインストールする必要はなく、プロジェクトにステップ「ディープラーニングモデルパッケージを推論(Mech-DLK 2.2.0+)」を追加すれば推論を実行できます。
ステップ「3D位置姿勢低精度推定(V2)」を追加¶
1.6.0バージョンでは、ステップ 3D位置姿勢低精度推定(V2) を追加しました。このステップは、点群モデルを使用して元の点群の大まかなマッチングを行うことができ、シーン内の物体の大まかな候補位置姿勢を出力することができます。
ステップ「Pythonを使用して結果を計算」を追加¶
1.6.0バージョンでは、新しく追加されたステップ Pythonを使用して結果を計算 に対応可能なPython 3.6.8環境が組み込まれています。このステップによって呼び出されたPythonスクリプトが追加のPythonライブラリを使用する必要がある場合は、Mech-Visionソフトウェアの「python」ディレクトリにインストールする必要があります。
ちなみに
Pythonライブラリのインストール方法は次のとおりです。
「コマンドプロンプト」または「PowerShell」プログラムを起動します。
Mech-Visionソフトウェアの「python」ディレクトリに切り替えます(例えば:C:¥Mech-Mind¥Mech-Vision-1.6.x¥python)。
「 ./python -m pip install library_name 」 コマンドを実行します。
「デバッグ結果出力」を最適化¶
1.6.0バージョンでは、プロジェクトの作成と分析を簡単にするために、「デバッグ結果出力」機能を次のように最適化しました。
可視化ウィンドウは、独立したポップアップ、最大化、複数のウィンドウを並べて表示することをサポートします。
デバッグモードでない場合は、出力結果は標準の可視化ウィンドウに統合されます。
デバッグモードの場合は、ステップ間の可視化結果をすばやく表示することができます。
デバッグモードの場合は、1つまたは複数のステップの複数回の実行効果を表示することができます。
デバッグモードの場合は、特定のステップの実行効果の表示視点をロックすることができますので、複数回の実行結果を比較することは便利になりそうです。
「マッチングモデル・把持位置姿勢エディタ」を最適化¶
-
現在のシーンの画像を取得した後、点群モデルを直接生成できるようになりました。これは、対象物がかさばって移動しにくいシーンに適しています。
背景を除去するときは対象物のキャプチャが優先になり、実際の使用シーンにより適しています。
-
点群の選択反転の機能を追加しました。これは「削除」とよく併用され、点群モデルをすばやく作成することは便利になりそうです。
エッジモデルの生成に対応します。3D方法により点群エッジを推定することでエッジモデルの作成流れを簡略化することができます。
機能最適化¶
インターフェイスについて¶
1.6.0バージョンでは、使いやすさを向上させるためにソフトウェアのインターフェイスを次のように最適化しました。
レイアウトと配色を最適化しました。
を追加しました。「ステップパラメータ」タブをきれいにし、UIを最適化しました。
「プロジェクトを保存」、「取り消し」、「やり直し」のボタンを「プロジェクト編集エリア」の「プロジェクト編集バー」に追加しました。
「ステップライブラリ」の検索ボックスをきれいにしました。
カメラ接続コンポーネントをきれいにし、UIを最適化しました。
カメラキャリブレーションツールのレイアウトとヒントを最適化しました。
ステップ名について¶
1.6.0バージョンでは、ステップ名を理解しやすくするために一部のステップ名を最適化しました。英語と中国語のステップ名が変更されましたが、日本語のステップ名が変更されていない場合があります。Mech-Visionを1.6.0バージョンにアップグレードした後、プロジェクト内のステップ名は自動的に新しい名前に更新されます。
注意
名前の変更は、ステップを使用した過去のプロジェクトに影響が出ません。
Mech-Vision 1.6.0より前のバージョン |
Mech-Vision 1.6.0バージョン |
箱のマスクが有効であるかどうかを検証 |
箱形状の対象物のマスクを検証 |
位置姿勢調整の集合 |
位置姿勢を一括調整 |
位置姿勢を目標方向に回転 |
位置姿勢の軸を指定方向に回転 |
任意対象物の把持位置姿勢を予測 |
把持位置姿勢を予測 |
画像二値化処理 |
画像二値化処理 |
点群個数の制限 |
点群リストの要素を削除 |
3D位置姿勢をオイラー角に変換 |
四元数位置姿勢をオイラー角に変換 |
点群ベクトルをマージ |
点群リストをマージ |
指定した層で2D輪郭を検出 |
指定した内外層で2D輪郭を検出 |
指定軸に沿った長さを計算 |
指定軸方向の点群長さを計算 |
位置姿勢の繰り返し精度を統計 |
統計データで位置姿勢の繰返し精度をチェック |
基準位置姿勢までの距離を計算 |
位置姿勢間の距離を計算 |
軌跡を平滑化 |
経路を平滑化 |
線分ベクトルをマージ |
線分リストをマージ |
正確な経路を得るまで位置姿勢を調整 |
正確な経路を得るまで目標点を調整 |
軌跡のポイントの位置姿勢を読み取って変換 |
経路点を読み取って変換 |
逆順ソート |
リストを逆順に並べる |
回転運動軌跡の時計回り方向を調整 |
経路の時計回り方向を調整 |
箱検出(最大内接長方形) |
箱検出(最大内接長方形) |
箱検出(最大内接長方形) |
箱検出(最大内接長方形・V2) |
有効なリング形状の点群を取得 |
リング形状の点群リストをフィルタリング |
長方形の軌跡を生成 |
長方形の経路を生成 |
輪郭によって経路を生成 |
輪郭から経路を生成 |
入力のZ値がしきい値を超えるかを検証 |
位置姿勢のZ値をしきい値と比較 |
リングの把持位置姿勢を校正 |
リング形状の対象物の位置姿勢を補正 |
画像変換 |
画像調整 |
指定された位置姿勢によって画像を回転 |
指定した位置姿勢によって画像を回転 |
3D ボックス内の点群を抽出 |
3D ボックス内の点群を抽出 |
平面の点群を指定方向に回転 |
平面の点群を指定平面に合わせる |
ローカル座標系で位置姿勢をカスタマイズ回転 |
対象物座標系で四元数ベクトルによって位置姿勢を回転 |
ローカル座標系で位置姿勢をカスタマイズ変換 |
対象物座標系で行列によって位置姿勢を変換 |
位置姿勢を目標方向に回転(対称性あり) |
対称性制約で位置姿勢を指定方向に回転 |
基準点にクイック指向 |
位置姿勢を基準点にクイック指向 |
ベクトルの元素を置き換える |
リスト内の元素を置き換える |
軌跡のポイントを保存 |
経路点を保存 |
エンドポイントを挿入して運動パラメータを送信 |
終了点を挿入して移動パラメータを送信 |
2D軌跡を読み込む |
2D経路を読み込む |
螺旋軌跡を生成 |
螺旋状経路を生成 |
深度画像に基づいて軌跡を生成 |
深度画像から経路を生成 |
Z型の軌跡を生成 |
ジグザグ経路を生成 |
経路を自動生成 |
2D経路を抽出 |
障害物に応じて位置姿勢を調整 |
障害物に応じて目標点を調整 |
軌跡のポイントのマッチング |
経路点のマッチング |
障害物に応じて位置姿勢を調整(V2) |
障害物に応じて目標点を調整(V2) |
2D位置姿勢がマスクにあるかを検証 |
マスクによって2D位置姿勢を検証 |
法線ベクトルの領域を変換 |
法線ベクトルの偏差が大きい領域を抽出 |
マスクのゼロでない領域を抽出 |
マスクによって画像領域を抽出 |
ディープラーニングモデルを推論 |
ディープラーニングモデルを推論(DLK2.1.0/2.0.0) |
「ステップの組合せのパラメータを編集」機能について¶
1.6.0バージョンでは、「ステップの組合せのパラメータを編集」機能を次のように最適化しました。
ステップの組合せの表示パラメータを編集 機能を追加しました。これにより、ステップの組合せのパラメータ名、グループ、および様々なプロンプトがカスタマイズできるようになりました。
マッピングパラメータをカスタマイズ 機能を追加しました。JSスクリプトを介してステップの組合せのパラメータとその内部ステップパラメータのマッピング関係が編集できるようになりました。
レシピパラメータをカスタマイズ 機能を追加しました。単一または複数ステップのパラメータをレシピパラメータとして組み合わせるために使用します。
パラメータ「モデル選択」について¶
1.6.0バージョンでは、パラメータ「モデル設定」をステップ 3D位置姿勢低精度推定 と 3D位置姿勢高精度推定 に追加しました。これは、モデルライブラリの呼び出しに使用され、各ステップはモデルライブラリにすでに保存されているモデルを選択して使用することができます。
ステップ「統計データで位置姿勢の繰返し精度をチェック」について¶
ステップ「統計データで位置姿勢の繰返し精度をチェック」の使いやすさを向上させるために、1.6.0バージョンのMech-Visionではこのステップを次のように最適化しました。
ステップ「位置姿勢の繰り返し精度を統計」の名前を「統計データで位置姿勢の繰返し精度をチェック」に変更しました。
エラーデータを回避するために、位置姿勢の変動範囲のしきい値設定を追加しました。
位置姿勢の統計結果をオイラー角の形式に変更しました。
カスタマイズの出力結果に小数点以下の桁数を保持することをサポートしました。
統計データテーブルのレイアウトを最適化しました。
複数の位置姿勢データの同時入力に対応し、表では複数のシートに異なる位置姿勢の結果が表示されます。
パラメータ「再開始」が自動的にリセットされない問題を修正しました。
パラメータ説明とステップのディスクリプションを最適化しました。
V4&UHPカメラに対応¶
1.6.0バージョンでは、V4&UHPカメラで画像撮影とハンド・アイ・キャリブレーションを行うことをサポートします。
インスタンスセグメンテーションのパフォーマンス向上¶
1.6.0バージョンでは、ステップ ディープラーニングモデルパッケージを推論 を追加しました。このステップを使用したインスタンスセグメンテーションは、古いバージョンのステップ「インスタンスセグメンテーション」よりパフォーマンスがある程度向上します。