Mech-Eye SDK 2.0.0 更新説明

新機能

Mech-Eye カメラが GenICam 規格に対応可能

Mech-Eye SDK 2.0.0 バージョン以降、Mech-Eye 産業用 3D カメラは GenICam に対応できます。

GenICam による新機能:

  • カメラを HALCON (MVTec)、VisionPro (Cognex) などの GenICam/GigE Vision 2 をサポートする第三者ソフトウェアと併用できます。HALCON との併用についてはすでにテストに合格しました。

  • 第三者マシンビジョンソフトウェアに向けて、ネットワーク設定やパラメータ設定、画像の取得と送信などの機能を最適化し、ユーザーエクスペリエンスを向上させました。

  • カメラファームウェアを 2.0.0 バージョンにアップグレードすれば、License を使用せずにカメラを第三者マシンビジョンソフトウェアに直接接続できます。

ヒント

カメラファームウェアを 2.0.0 以上のバージョンにアップグレードしたら、1.6.2 以上のバージョンの Mech-Vision を使用することを推奨します。1.6.1 以下のバージョンの Mech-Vision を使用する場合に、External2D EBUSCamera のカメラを接続したらソフトウェアがクラッシュする可能性があります。

Mech-Eye Viewer

  • 深度範囲設定ツール

    Mech-Eye Viewer に 深度範囲の設定 ツールを追加しました。これにより、深度範囲の上・下限を直感的に調整できます。

    ../../_images/set_depth_range1.png
  • パレット満杯シミュレータ

    Mech-Eye Viewer に パレット満杯シミュレータ ツールを追加しました。これにより直方体を作成してパレット満杯状態をシミュレートし、カメラの取り付け位置が適切かどうか、パレット満杯状態に最高層の物体が視野内に収まるかどうかを判断することができます。また、カメラ取り付け位置の調整するにも役立ちます。

  • 点群の再生

    Mech-Eye Viewer に 点群再生 機能を追加しました。指定された径路で点群を移動させます。

    ビュー ‣ 点群を再生 をクリックしたら点群表示画面の右上に 再生 ボタンが表示されます。これをクリックすれば点群を再生します。

  • 画像情報の表示

    画像情報表示機能を追加しました。カーソルを 2D 画像または深度画像に合わせたら、右下にピクセルの情報が表示されます。

    この機能を無効にするには、ビュー ‣ 画像情報 にチェックを外してください。

  • カメラ名の設定

    Mech-Eye Viewer に カメラ名の設定 機能を追加しました。ユーザーは接続されたカメラを名付けられます。これによってカメラを簡単に見分けすることができます。

  • ビニング機能

    ビニング機能を追加しました。LSR L 2D カラーカメラは、3MP と 12MP の解像度を使用できます。

    管理者 モードでは、ツール ‣ 2D カメラを表示、パラメータを設定 をクリックして、 ビニング 機能を有効/無効にすることができます。

  • カメラを接続できない場合のトラブルシューティング

    カメラを接続していないときにソフトウェアのインターフェイスに path を追加しました。これをクリックすれば トラブルシューティング ページにアクセスします。

Mech-Eye API

Mech-Eye API 新規パラメータ:

  • ProjectorPowerLevel

    DLP カメラに適用されます(V3 の Deep、Pro L Enhanced を除く)。

  • FringeCodingMode

    PRO S (V4)、PRO M (V4)、NANO (V4)、Nano (V3) 、 Pro XS (V3) に適用されます。

  • AntiFlickerMode

    PRO S (V4)、PRO M (V4)、NANO (V4) 、 Nano (V3) に適用されます。

C++、C#、Python に追加したパラメータとメソッドは下記の通りです。

  • C++

    パラメータ

    メソッド

    ProjectorSettings:: PowerLevel::powerLevel

    ErrorStatus MechEyeDevice::getProjectorPowerLevel (ProjectorSettings::PowerLevel &)

    ErrorStatus MechEyeDevice::setProjectorPowerLevel (ProjectorSettings::PowerLevel)

    ProjectorSettings:: FringeCodingMode::fringeCodingMode

    ErrorStatus MechEyeDevice::getProjectorFringeCodingMode (ProjectorSettings::FringeCodingMode &)

    ErrorStatus MechEyeDevice::setProjectorFringeCodingMode (ProjectorSettings::FringeCodingMode)

    ProjectorSettings:: AntiFlickerMode::antiFlickerMode

    ErrorStatus MechEyeDevice::getProjectorAntiflickerMode (ProjectorSettings:AntiFlickerMode &)

    ErrorStatus MechEyeDevice::setProjectorAntiflickerMode (ProjectorSettings:AntiFlickerMode)

  • C#

    パラメータ

    メソッド

    ProjectorSettings.projectorPowerLevel Type: ProjectorSettings::PowerLevel

    ErrorStatus MechEyeDevice.GetProjectorPowerLevel (mmind.apiSharp.PowerLevel ref)

    ErrorStatus MechEyeDevice.SetProjectorPowerLevel (mmind.apiSharp.PowerLevel)

    ProjectorSettings.projectorFringeCodingMode Type: ProjectorSettings::FringeCodingMode

    ErrorStatus MechEyeDevice.GetProjectorFringeCodingMode (mmind.apiSharp.FringeCodingMode ref)

    ErrorStatus MechEyeDevice.SetProjectorFringeCodingMode (mmind.apiSharp.FringeCodingMode)

    ProjectorSettings.projectorAntiFlickerMode Type: ProjectorSettings::AntiFlickerMode

    ErrorStatus MechEyeDevice.GetProjectorAntiFlickerMode (mmind.apiSharp.AntiFlickerMode ref)

    ErrorStatus MechEyeDevice.SetProjectorAntiFlickerMode (mmind.apiSharp.AntiFlickerMode)

  • Python (追加メソッドだけ)

    Device.get_projector_power_level(self)

    Device.set_projector_power_level(self, value)

    Device.get_projector_fringe_coding_mode(self)

    Device.set_projector_fringe_coding_mode(self, value)

    Device.get_projector_anti_flicker_mode(self)

    Device.set_projector_anti_flicker_mode(self, value)

機能の最適化

Mech-Eye Viewer

  • ROI 設定

    • ROI 設定の方法を最適化しました。アンカーポイントを追加し、ROI を描画する時に変更や移動することができます。

    • マウスのホイールを回して 2D 画像を拡大/縮小できます。

    • 2D 画像の最大・最小寸法に制限を設けました。

  • 色スライダ機能

    Mech-Eye Viewer では深度画像と点群を調整するための 色スライダ 機能を最適化しました。色の表示とスライダを一つにし、数値入力と単位変換機能を追加しました。

    • 数値入力:深度範囲を細かく調整します。

    • 単位変換:mm と micron が使用できます。UHP カメラを接続した場合に micron を使用し、別のカメラの場合に mm を使用してください。

  • パラメータ名とパラメータの説明の最適化については 付録 をご参照ください。

  • Nano (V3) と NANO (V4) 向けにちらつき防止機能を追加しました。

  • PRO (V4) シリーズカメラの DLP プロジェクター温度を読み取り、表示することができます。

  • LSR シリーズカメラの 3D パラメータの最短露出時間を 8ms に変更しました。

  • 視野計算機 に DEEP (V4) 型番を追加しました。

  • 鮮鋭化係数 の可視性を グル に変更しました。

  • 更新説明の表示

    ウィンドウで表示された更新説明はウェブページに表示されます。ヘルプ ‣ 更新説明 をクリックして ユーザーズマニュアル の更新説明にアクセスします。

Mech-Eye API

問題修復

Mech-Eye Viewer

  • Pro L Enhanced と Laser L Enhanced(V3 と V3S)高解像度(12MP)カメラのビニング機能を使用するときのカラー点群異常を修復しました。

  • 1.4.0 バージョンのファームウェアを最新バージョンにアップグレードできない問題を修復しました。

  • Mech-Eye Viewer で IP アドレスを変更したら Mech-Vision で変更前・変更後の IP アドレスが同時に表示される問題を修復しました。

  • Nano と Pro XS(V3)カメラで深度画像を取得する時にエラーが発生した問題を修復しました。

Mech-Eye API

Connect メソッドを繰り返し呼び出せない問題を修復しました。

付録

パラメータグループ分けとパラメータ名

Mech-Eye SDK 2.0.0 バージョンでは、初級 モードで使用できるパラメータの名前と説明を更新しました。

2.0.0 以下

2.0.0

3D パラメータ

-

露出回数

-

露出時間

-

UHP

-

撮影モード

-

2D パラメータ

-

露出モード

-

カメラ露出時間

露出時間

諧調値の期待値

諧調値

2D 自動露出ROI

自動露出 ROI

領域範囲

設定値

トーンマッピング

-

HDR 露出シーケンス

露出時間シーケンス

露出シーケンス

設定値

カラーカメラの露出モード

-

モノクロカメラの露出モード

-

モノクロカメラ露出時間

-

点群後処理

-

点群平滑化

-

ノイズ除去

-

投影輝度のコントラストのしきい値

縞コントラストしきい値

深度測定範囲

深度範囲

上限

-

下限

-

ROI

-

領域範囲

設定値

注釈

  • 一部のパラメータは指定されたカメラを使用する場合にのみ使用できます。

  • 「-」は、パラメータ名は変更されず、パラメータの説明だけが最適化されました。