Mech-Center 1.6.0バージョンの更新説明

以下は、1.6.0バージョンについての説明です。

新機能

ログを表形式で表示

問題を効率的に突き止めるために、1.6.0バージョンではログを次のように最適化しました。

  • 「出力先」列を追加しました。出力先には、Mech-Vision、Mech-Viz、Mech-Center、InterfaceおよびAdapterが含まれています。

  • ログレベルによってメッセージをフィルタリングできるようになりました。ログレベルは、デバッグ、一般、ワーニングとエラーの4種類のレベルに分けられます。

  • ログビューアに、Mech-Vision、Mech-VizおよびMech-Centerソフトウェアのログメッセージを表示できるようになりました。

標準インターフェースコマンドの変更

1.6.0バージョンのMech-Centerの標準インターフェイスは、1.6.0バージョンのMech-Vizと併用する必要があります。

1.6.0バージョンのMech-Vizでは、「タスクID」パラメータを追加しました。タスク名またはタスクIDを使用したブランチとインデックスの設定も標準インターフェイスでサポートされています。1.6.0バージョンのMech-Centerでは、次にようにコマンドの使用方法を変更しました。

  • 203コマンドでMech-Vizプロジェクトのブランチの出力ポートを設定する場合、ブランチタスクの指定方法をタスク名からタスクIDに変更しました。

  • 204コマンドでMech-Vizプロジェクトの移動インデックス値を設定する場合、移動タスクの指定方法をタスク名からタスクIDに変更しました。

  • 206コマンドで吸盤パーティションのDO信号リストを取得する場合、1.6.0バージョンのMech-Vizでタスク「DOリストを設定」のパラメータ「受信者」を「標準インターフェイス」に設定する必要があります。また、Mech-Vizプロジェクト名、タスク名およびタスク数はこのコマンドによって制限されなくなりました。

  • 601コマンドでユーザー通知を受信する場合、「通知」のタスク名を「Standard Interface Notify」として手動で入力する必要がなくなり、1.6.0バージョンのMech-Vizプロジェクトでタスク「通知」のパラメータ「受信者」を「標準インターフェース」に設定するだけでいいです。

TCPインターフェースコマンドの追加

1.6.0バージョンのMech-Vizと併用するため、1.6.0バージョンのMech-Centerでは以下のTCPインターフェイスコマンドを標準インターフェースに追加しました。

  • 110コマンドは、Mech-Visionの「出力」ステップのパラメータ「ポートタイプ」が「Dynamic」に設定された場合にカスタマイズのポートデータの送信をサポートするために使用されます。

  • 210コマンドは、Mech-Vizの「ビジョン処理による移動」タスクによって計算された計画結果(1.6.0バージョンのMech-Vizの新機能)を取得するために使用されます。

  • 207コマンドは、構成ファイルでMech-Vizのタスクパラメータを読み取るために使用されます。

  • 208コマンドは、構成ファイルでMech-Vizのタスクパラメータを設定するために使用されます。

Mech-Centerへの複数のTCPクライアント接続に対応

1.6.0バージョンでは、複数のTCPクライアントをMech-Centerに接続することに対応します。これは、複数のロボットステーションが同時にビジョンシステムと通信するのに便利です。

ソフトウェアにPython環境が組み込まれている

1.6.0バージョンでは、ソフトウェアのインストールと使用を簡単にするためのPython 3.6.5環境を組み込んでいます。また、ソフトウェアパッケージには環境チェックツールが含まれなくなりました。

1.6.0バージョンのMech-Centerの組み込みPython環境は、システムの組み込みPython環境から分離されています。 Adapterプロジェクトで追加のPythonライブラリを使用する必要がある場合は、それをMech-Centerソフトウェアの「python」ディレクトリにインストールしてください。

ちなみに

Pythonライブラリのインストール方法は次のとおりです。

  1. 「コマンドプロンプト」または「PowerShell」プログラムを起動します。

  2. Mech-Centerソフトウェアの「python」ディレクトリに切り替えます(例えば:C:¥Mech-Mind¥Mech-Center-1.6.x¥python)。

  3. ./python -m pip install library_name 」 コマンドを実行します。

オンラインマニュアルのアクセスに対応

1.6.0バージョンでは、オンラインマニュアルを提供します。 ヘルプ ‣ ユーザーマニュアル を選択して、主動制御のロードと標準インターフェイスのロード説明、数多くのPLCとロボットのサンプルプログラム説明が記載されているオンラインマニュアルにアクセスできます。

機能最適化

ロボットとPLCのサンプルプログラムを追加

1.6.0バージョンでは、ABB、KUKA、FANUC、YASKAWA、KAWASAKIの5つのブランドのロボットの標準インターフェイスを使用した簡単な把持と配置のサンプルプログラムを追加しました。

さらに、1.6.0バージョンでは、Siemens PLC S7通信プロトコルの機能ブロックサンプルプログラムを追加しましたので、PLCプログラムをすばやく作成するのに役立ちます。

Fanuc CRX ロボットプラグインインストールパッケージを追加

1.6.0バージョンでは、Fanuc CRXロボット用のティーチペンダントプラグインを提供します。これにより、フラットパネルティーチペンダントをインストールした後、標準インターフェース機能をモジュール化して、コードレスなロボットプログラミングを可能にします。

DoosanとDobotロボットに対応

1.6.0バージョンでは、DoosanとDobotロボットの主動制御に対応します。

4K解像度に対応

1.6.0バージョンでは、4K解像度をサポートしました。

問題修復

標準インターフェースが複数プロジェクトによって呼び出されたときに間違った数の位置姿勢が送信される問題を修正

以前のバージョンでは、標準インターフェースが複数のMech-Vizプロジェクトによって呼び出された場合、間違った数の位置姿勢を送信したことがあります。1.6.0バージョンでは、この問題を修正しました。

川崎ロボットのRSシリーズを主動制御するときにMech-Vizプロジェクトを実行できなかった問題を修正

Mech-Vizが主動制御する場合は、川崎ロボットのRSシリーズがMOVELコマンドによって動作すると、プロジェクトが正常に実行できない場合があります。1.6.0バージョンでは、この問題をを修正しました。

安川ロボットのキャリブレーションプログラムを修正

1.6.0バージョンでは、標準インターフェースで安川ロボットを制御する場合のキャリブレーションプログラムを修正しました。

四元数を計算するときのエラーを修復

1.6.0バージョンでは、四元数を計算するときのエラーを修復しました。