標準インターフェースコマンド

FANUCで標準インターフェースを用いてロボットプログラミングを行う際は、以下の点にご注意ください。

  1. 複数のパラメータはコンマで区切る必要があります。

  2. すべてのパラメータはプログラムファイル内でローカル変数として定義する必要があります。

  3. パラメータは入力パラメータと出力パラメータと定義します。

この標準インターフェースはTCP/IPプロトコルを介して通信を行います。

通信の初期化

ホストIPアドレス、ポート番号、およびTCP/IPの待機時間を設定するために使用されます。

プログラム

MM_INIT_SKT(C_Tag, Ip_Addr, Svr_Port, Time_Out)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

C_Tag

ロボットポート番号の文字列で、ポート番号1~8のいずれかを選択できます。

Ip_Addr

IPCのIP文字列です。

Svr_Port

サーバーポート番号で、初期値は50000です。

Time_Out

待機時間(単位は分)です。

サンプル

CALL MM_INIT_SKT('1','192.168.1.20',50000,5)

このサンプルを実行すると、クライアントポート番号は1、ホストIPアドレスは192.168.1.20、ポート番号は50000、待機時間は5分に設定されます。

Mech-Visionをトリガー

Mech-Vizを使用せずMech-Visionを使用する場合に使用します。対応するMech-Visionプロジェクトを実行して、データの取得および処理を行います。

プログラム

MM_START_VIS(Job,Pos_Num_Need,SendPos_Type,Pr_Num)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Job

Mech-Visionのプロジェクト番号は、Mech-Visionのプロジェクトリストで確認できます。プロジェクト名の前の数字は、プロジェクト番号を表します。

Pos_Num_Need

ビジョンポイントの予期数、つまりMech-Visionから受信したいビジョンポイントの数です。設定可能な範囲は0~20で、0に設定するとすべてのビジョンポイントが取得されます。

SendPos_Type

ロボット位置姿勢のタイプです。このパラメータはロボット実機の位置姿勢がMech-Visionに送信される形式を指定します。パラメータ範囲は0~3です。

  • 0:ロボットの位置姿勢をビジョンシステムに送信する必要はありません。プロジェクトがEye To Handモードである場合、画像撮影はロボットの位置姿勢とは関係なく、Mech-Visionはロボットの位置姿勢を必要としません。

  • 1:ロボットの位置姿勢を「ロボットの現在の関節角度+フランジ位置姿勢」の形式でビジョンシステムに送信します。Eye In Handのプロジェクトでは、このパラメータを推奨します。Mech-Visionプロジェクトの「経路計画」ステップはロボットを使用して関節角度を送信します。フランジ位置姿勢がすべてゼロの場合、フランジデータは無視されます。

  • 2:ロボットの位置姿勢を現在のフランジ位置姿勢の形式でビジョンシステムに送信します。Eye In Handのプロジェクトで、ロボットが関節角度データがなく、フランジ位置姿勢のみがある場合(直行ロボットなど)に適しています。

  • 3:ロボットの位置姿勢をカスタマイズされた関節角度の形式(ユーザーにより設定された関節角度の変数を読み込む)でビジョンシステムに送信します。Eye To Handプロジェクトでは、このパラメータを推奨します。Mech-Visionプロジェクトの「経路計画」ステップはロボットが送信する関節角度を初期位置姿勢として使用します。

Pr_Num

PRレジスタ番号で、事前定義されたロボットの関節角度を保存するために使用されます(PRレジスタのデータ形式を関節角度に変更)。このレジスタの関節角度データは、SendPos_Type=3の場合のみ使用されます。

サンプル

CALL MM_START_VIS(1,1,1,60)

このサンプルを実行するとMech-Visionプロジェクト1が実行されます。結果としてMech-Visionプロジェクト1から1つのビジョン結果を返します。ロボットは現在の関節角度とフランジ位置姿勢をMech-Visionに送信します。

Mech-Visionの結果取得

Mech-Vizを使用せずMech-Visionを使用する場合に使用します。対応するMech-Visionプロジェクトから画像処理結果を取得します。

プログラム

MM_GET_VIS(Job,Reg_Lst_Data,Reg_Pos_Num,Reg_Status)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Job

Mech-Visionのプロジェクト番号は、Mech-Visionのプロジェクトリストで確認できます。プロジェクト名の前の数字は、プロジェクト番号を表します。

出力パラメータ

Reg_Lst_Data

すべての結果が送信されたかどうかを記録するためのレジスタです。

0は結果をすべて送信し終わっていないことを意味し、1はすべての結果を送信されたことを意味します。

Reg_Pos_Num

取得した出力結果の数を記録するためのレジスタです。

Reg_Status

Mech-Visionのステータスコードを記録するためのレジスタです。詳細については、 標準インターフェースのステータスコード一覧とトラブルシューティング をご参照ください。

サンプル

CALL MM_GET_VIS(1,50,51,52)

このサンプルを実行するとMech-VisionのNo.1プロジェクトから視覚結果を取得します。すべての結果が送信されたかどうかはレジスタR[50]に保存されます。受信した結果の数はレジスタR [51]に保存されます。ステータスコードはレジスタR[52]に保存されます。

Mech-Vizをトリガー

Mech-VisionとMech-Vizの両方を使用する場合に使用します。対応するMech-Vizプロジェクトを実行します。この時Mech-Vizのシミュレーション上でロボットの初期関節位置が設定されます。

プログラム

MM_START_VIZ(SendPos_Type,Pr_Num)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

SendPos_Type

ロボットの位置姿勢タイプで、範囲は0~2です。

  • 0:Mech-Vizにロボットの位置姿勢を送信する必要はありません。Mech-Vizの仮想ロボットは関節角度[0,0,0,0,0,0]から一番目の経路点に移動します。

  • 1:Mech-Vizにロボットの現在の関節角度とフランジ位置姿勢を送信します。Mech-Vizの仮想ロボットは現在の関節角度から一番目の経路点に移動します。

  • 2:Mech-Vizに事前定義された関節角度を送信します。Mech-Vizの仮想ロボットは現在設定された関節角度から一番目の経路点に移動します。

Pr_Num

PRレジスタ番号で、事前定義されたロボットの関節角度を保存するために使用されます(PRレジスタのデータ形式を関節角度に変更)。このレジスタの関節角度データは、SendPos_Type=2の場合のみ使用されます。

サンプル

CALL MM_START_VIZ(1,60)

対応するMech-Vizプロジェクトを実行し、現在のロボットの関節角度とフランジ位置姿勢をMech-Vizに送信します。

移動計画を取得

Mech-Vizのプロジェクトの計画経路を取得するために使用されます。

プログラム

MM_GET_VIZ(Jps_Pos, Reg_Lst_Data, Reg_Pos_Num, Reg_VPos_Num, Reg_Status)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Jps_Pos

Mech-Vizから送信される移動位置の方式を設定します。

1:関節角度を送信します。 2:TCP位置姿勢を送信します。

出力パラメータ

Reg_Lst_Data

すべての行動計画が送信されたかどうかを記録するためのレジスタです。0は結果をすべて送信し終わっていないことを意味し、1はすべての結果を送信されたことを意味します。

Reg_Pos_Num

取得した出力結果の数を記録するためのレジスタです。

Reg_VPos_Num

最初の「ビジョン処理による移動」が経路全体における順番を記録するためのレジスタです。

例えば、移動_1、移動_2、ビジョン処理による移動_1、移動_3の場合、最初のビジョン処理による移動の位置は3です。ビジョン処理による移動が含まれていない場合、0を返します。

Reg_Status

Mech-Visionのステータスコードを記録するためのレジスタです。詳細については、 標準インターフェースのステータスコード一覧とトラブルシューティング をご参照ください。

サンプル

CALL MM_GET_VIZ(2,50,51,52,53)

このサンプルを実行するとMech-Vizから行動計画をTCP位置姿勢で取得します。すべての行動計画が送信されたかどうかをレジスタR[50]に保存されます。受信した移動位置の数はレジスタR [51]に保存されます。視覚移動の順番はレジスタR [52]に保存されます。ステータスコードはレジスタR[53]に保存されます。

位置姿勢を取得

Mech-VisionまたはMech-Vizによって送信されたTCP位置姿勢を指定した位置レジスタに保存します。

プログラム

MM_GET_POS(Serial, Pr_Num, Reg_Label, Reg_Speed)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Serial

保存する位置姿勢のインデックスを指定します。

出力パラメータ

Pr_Num

指定された位置姿勢を記録するための位置レジスタです。

Reg_Label

指定した位置姿勢に対応するラベルを記録するためのレジスタです。

Reg_Speed

指定した位置姿勢に対応する速度を記録するためのレジスタです。

サンプル

CALL MM_GET_POS(1,60,61,62)

このサンプルを実行すると、最初に受信した位置姿勢をレジスタPR [60]に、対応するラベルをレジスタR [61]に、対応する移動速度をレジスタR[62]に保存します。

関節角度を取得

Mech-VisionまたはMech-Vizによって送信された関節角度を指定した位置レジスタに保存します。

プログラム

MM_GET_JPS(Serial, Pr_Num, Reg_Label, Reg_Speed)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Serial

保存する位置姿勢のインデックスを指定します。

出力パラメータ

Pr_Num

指定した関節角度データを記録するための位置レジスタです。

Reg_Label

指定した位置姿勢に対応するラベルを記録するためのレジスタです。

Reg_Speed

指定した位置姿勢に対応する速度を記録するためのレジスタです。

サンプル

CALL MM_GET_JPS(1,60,61,62)

このサンプルを実行すると、最初に受信した関節角度をレジスタPR [60]に、対応するラベルをレジスタR [61]に、対応する移動速度をレジスタR[62]に保存します。

Mech-Visionパラメータレシピの切り替え

使用するMech-Visionプロジェクトのパラメータレシピを指定します。このコマンドは、 MM_START_VIS の前に呼び出す必要があります。

プログラム

MM_SET_MOD(Job, Model_Num)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Job

Mech-Visionのプロジェクト番号は、Mech-Visionのプロジェクトリストで確認できます。プロジェクト名の前の数字は、プロジェクト番号を表します。

Model_Num

Mech-Visionプロジェクトのパラメータレシピ番号(1~99)です。

サンプル

CALL MM_SET_MOD(2,2)

このサンプルを実行すると、Mech-VisionプロジェクトNo.2で使用されているパラメータレシピをNo.2に切り替えます。

Mech-Vizの分岐を選択

Mech-Vizプロジェクトをどの分岐に沿って実行するかを選択する場合に使用されます。このような分岐は、「メッセージによって異なる分岐を実行」ステップをプロジェクトに追加することで実現可能です。このコマンドの前に MM_START_VIZ を呼び出す必要があります。Mech-Vizで実行される次のステップが「メッセージによって異なる分岐を実行」ステップである場合、Mech-Vizは、このコマンドが実行されるまで待機します。

プログラム

MM_SET_BCH(Branch_Num, Export_Num)
  • パラメータ説明:

    パラメータ

    説明

    入力パラメータ

    Branch_Num

    このパラメータ、つまり、 メッセージによって異なる分岐を実行 のステップIDは正の整数である必要があります。ステップIDは、ステップパラメータで読み取りを行います。

    Export_Num

    Mech-Vizプログラムは設定された分岐の出口に沿って実行し続けます。パラメータ範囲は[1-99]です。

サンプル

CALL MM_SET_BCH(1,3)

このサンプルを実行すると、Mech-Viz内の1という名前の「メッセージによって異なる分岐を実行」の出口3を通過するようになります。

移動インデックスを設定

Mech-Viz内ステップのパラメータ、現在のインデックスの値を設定することができます。このパラメータを設定できるステップは、「リストによる移動」、「グリッドによる移動」、「カスタムパレットパターン」、「スマートパレットパターン」などがあります。このコマンドを呼び出す前に、 MM_START_VIZ を実行する必要があります。

プログラム

MM_SET_IDX(Skill_Num, Index_Num)
  • 入力パラメータ説明:

    Skill_Num

    インデックス付きの移動ステップのステップIDで、正の整数である必要があります。ステップIDは、ステップパラメータで読み取りを行います。

    Index_Num

    次にこのステップが実行されたときに設定されるべきインデックス値です。

    このコマンドを送信すると、Mech-Vizの現在のインデックス値がこのパラメータの値から1を引いた値に変更されます。

    このコマンドで指定したステップにMech-Vizプロジェクトが実行されると、Mech-Vizの現在のインデックス値が、このパラメータの値まで1つずつ増加します。

  • サンプル:

    CALL MM_SET_IDX(2,10)
    

    このサンプルを実行すると、2という名前のステップのインデックス値を9に設定します。

ソフトウェアのステータスを取得

現在、Mech-Visionのプロジェクトステータスを確認できます。将来的には、このコマンドを使用して、Mech-Vision、Mech-Viz、およびMech-Centerの実行ステータスを取得できるようになります。

プログラム

MM_GET_STAT(MM_Status)

パラメータ

パラメータ

説明

出力パラメータ

MM_Status

Mech-Visionのステータスコードを記録するためのレジスタです。詳細については、 標準インターフェースのステータスコード一覧とトラブルシューティング をご参照ください。

サンプル

CALL MM_GET_STAT(70)

このサンプルを実行すると、ステータスコードを取得し、レジスタR[70]に格納します。

Mech-Visionへ物体寸法を入力

物体の寸法をMech-Visionに入力するコマンドです。このコマンドはMM_START_VISの前に呼び出す必要があります。

プログラム

MM_SET_BS(Job, Lenght, Width, Height)
  • パラメータ説明:

    パラメータ

    説明

    入力パラメータ

    Job

    Mech-Visionのプロジェクト番号は、Mech-Visionのプロジェクトリストで確認できます。プロジェクト名の前の数字は、プロジェクト番号を表します。

    Lenght

    物体の長さ(ミリメートル単位、浮動小数点数)です

    Width

    物体の幅(ミリメートル単位、浮動小数点数)です

    Height

    物体の高さ(ミリメートル単位、浮動小数点数)です

サンプル

CALL MM_SET_BS(1,11.0,12.0,13.0)

このサンプルを実行すると、Mech-VisionプロジェクトNo.1のステップ「対象物の寸法を読み込む」の物体寸法を11×12×13mmに設定されます。

DO信号リストの取得/DO信号リストの設定

この二つのコマンドで区分化された吸着ハンドを制御するためにDO信号のリストを取得し、それに応じたDO信号を設定することができます。このコマンドは MM_GET_VIZ の前に呼び出す必要があります。

XXXX/Mech-Center-xxx/tool/viz_project/suction_zone にあ suction_zone.vizのサンプルプロジェクトを参考にしてMech-Vizプロジェクトを作成し、Mech-Vizプロジェクトに吸盤のコンフィグファイルを設定する必要があります。

プログラム

  • DOリストを取得:

MM_GET_DL
  • DOリストを設定:

MM_SET_DL

パラメータ

ありません。

サンプル

CALL MM_GET_DL
CALL MM_SET_DL

これらの2つのサンプルを実行すると、Mech-Vizで設定されたDO信号のリストを取得し、それをDo_Port [i]に保存して、DOの値を設定することができます。

外部位置姿勢を設定

位置姿勢データを動的に送信します。Mech-Vizのステップ 外部移動 と併用します。このコマンドは MM_START_VIZ の前に呼び出す必要があります。 XXXX/Mech-Center-xxx/tool/viz_project/outer_move のサンプルプロジェクトと併用し、実行する前に 外部移動 をワークフロー内の適切な位置に配置してください。

プログラム

MM_SET_POS(X, Y, Z, W, P, R)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

変数1

X;位置姿勢の位置変数[mm]

変数2

Y;位置姿勢の位置変数[mm]

変数3

Z;位置姿勢の位置変数[mm]

変数4

W;位置姿勢の角度変数[度]

変数5

P;位置姿勢の角度変数[度]

変数6

R;位置姿勢の角度変数[度]

サンプル

CALL MM_SET_POS(100.1,200.2,300.3,90.0,180.0,0.0)

このサンプルを実行すると、位置姿勢データ(100.1,200.2,300.3,90.0,180.0,0.0)をMech-Viz内のステップ「外部移動」に送信します。

キャリブレーション

カメラの外部パラメータをキャリブレーションするときに使用します。Mech-Visionのカメラキャリブレーション機能と連動してキャリブレーションを自動的に行います。

プログラム

MM_CALIB(Move_Type, PosJps, WaitTime, AxisNum, AxisVal, Reg_CalibPos)
  • パラメータ説明:

    パラメータ

    説明

    入力パラメータ

    Move_Type

    移動方式を設定します。

    1:MoveL(直線運動) 2:MoveJ(関節運動)

    PosJps

    位置姿の送信形式を設定します。

    1:TCP位置姿勢 2:関節角度

    WaitTime

    ロボットがキャリブレーションポイントに到達した後の待機時間(秒)で、デフォルトでは2秒です。

    AxisNum

    ロボットの軸の数です。

    AxisVal

    外部7軸目のデータ(mm)で、外部軸がない場合は0を入力します(オプション機能)。

    Reg_CalibPos

    MM_AUTO_CALIBで使用される位置レジスタで、デフォルトではPR[100]です。

サンプル

CALL MM_CALIB(2,1,2,6,0,100)

このサンプルを実行すると、6軸ロボットを関節運動で動かし、TCP位置姿勢を受信し、2つの位置姿勢間の待機時間を2秒に設定します。また、ロボットには外部7軸を設定していません。レジスタPR[100]には、受信した位置姿勢を保存します。

Mech-Visionの通知メッセージを取得

このコマンドは、Mech-Visionの「通知」ステップからのメッセージを取得するために使用されます。有効するには、 Mech-Visionをトリガー または Mech-Vizをトリガー と一緒に使用する必要があります。

Mech-Visionプロジェクトで「通知」ステップのパラメータ設定は以下の要件があります。

  • 「サービス名」パラメータをStandard Interface Notifyに設定する必要があります。

  • 「メッセージ」は、ロボット側が必要なデータを示し、正の整数である必要があります。

プログラム

MM_RCV_NTFY(MM_NotifyMsg)

パラメータ

パラメータ

説明

出力パラメータ

MM_NotifyMsg

Rレジスタ番号で、通知メッセージを保存するために使用されます。

サンプル

CALL MM_START_VIS(1,20,2)
CALL MM_RCV_NTFY(60)

このサンプルを実行すると、Mech-Visionプロジェクトから取得した通知メッセージがレジスタR[60]に保存されます。

Mech-Visionのカスタマイズされたデータを取得

このコマンドは、Mech-Visionの 出力 ステップからカスタマイズされたデータを受け取るために使用されます。つまり、posesとlabels以外のポートデータを受け取ります(ステップパラメータ「ポートタイプ」を「カスタム」に設定する場合)。

プログラム

MM_GET_DY_DT(Job,Reg_Pos_Num,Reg_Status)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Job

Mech-Visionのプロジェクト番号は、Mech-Visionのプロジェクトリストで確認できます。プロジェクト名の前の数字は、プロジェクト番号を表します。

出力パラメータ

Reg_Pos_Num

Rレジスタ番号で、取得したビジョンポイントの数を保存するために使用されます。範囲は1~50です。

Reg_Status

Rレジスタ番号で、返されたステータスコードを保存するために使用されます。

サンプル

CALL MM_GET_DY_DT(1,50,51)

このサンプルを実行すると、Mech-Visionのプロジェクト1からカスタマイズされたデータが取得されます。すべてのビジョンポイントの数はレジスタR[50]に保存されます。ステータスコードはレジスタR[51]に保存されます。

Mech-Visionから取得したカスタマイズされたデータをレジスタ変数に保存

このコマンドは、Mech-Visionから取得したカスタマイズされたデータを指定したロボットのレジスタ変数に保存するために使用されます。 Mech-Visionのカスタマイズされたデータを取得 を実行した後に使用します。

プログラム

MM_GET_DYPOS(Serial,Pr_Num,Reg_Label,Reg_UserData)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Serial

取得するビジョンポイントのカスタマイズされたデータをを指定します。

出力パラメータ

Pr_Num

PRレジスタ番号で、指定したビジョンポイントの位置姿勢を保存するために使用されます。

Reg_Label

Rレジスタ番号で、指定したビジョンポイントのラベルを保存するために使用されます。

Reg_UserData

Rレジスタ番号で、指定したビジョンポイントのカスタマイズされたデータを保存するために使用されます。これは開始番号であり、データの数に応じて順番に保存します。

サンプル

CALL MM_GET_DYPOS(1,60,61,62)

このサンプルを実行すると、最初に受信した位置姿勢をレジスタPR [60]に、対応するラベルをレジスタR [61]に、対応するカスタマイズされたデータをレジスタR[62]に順番に保存します。

Mech-Vizから経路点を取得

このコマンドは、Mech-Vizから計画した経路を取得するために使用されます。経路点は、一般的な移動経路点またはビジョン移動経路点であることができます。経路点には、位置姿勢、速度、ツール情報、ワーク情報などが含まれる場合があります。

このコマンドを実行して得られる経路点は、次の3つのいずれかになります。

  1. ビジョン処理による移動 以外の移動経路点に加えて、その情報には、運動タイプ(関節運動または直線運動)、ツールID、および速度が含まれます。

  2. ビジョン処理による移動 の経路点です。その情報には、ラベル、把持されたワークの合計数、今回把持されたワークの数、吸盤のエッジコーナー番号、TCPオフセット、ワークの向き、およびワークグループのサイズが含まれます。

  3. カスタマイズされたデータを含む、ビジョン処理による移動 の経路点です。この場合、Mech-Visionプロジェクトのステップ 出力 のポートタイプを「カスタム」に設定する必要があります。

プログラム

MM_GET_PLNDT(Jps_Pos,Reg_Pos_Num,Reg_VPos_Num,Reg_Status)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Jps_Pos

返されたデータの予期形式で、範囲は1~4です。

出力パラメータ

Reg_Pos_Num

Rレジスタ番号で、取得した経路点の数を保存するために使用されます。範囲は1~50です。

Reg_VPos_Num

Rレジスタ番号で、最初のビジョン処理による移動が経路計画における位置番号を保存するために使用されます。

Reg_Status

Rレジスタ番号で、返されたステータスコードを保存するために使用されます。

以下は、4つの返されたデータの予期形式についての説明です。

返されたデータの予期形式 パラメータ

返されたデータの予期形式 説明

1

位置姿勢(JPs形式),運動タイプ, ツールID, 速度,カスタマイズされたデータの数, カスタマイズされたデータ1, ..., カスタマイズされたデータN

2

位置姿勢(TCP形式),運動タイプ, ツールID, 速度,カスタマイズされたデータの数, カスタマイズされたデータ1, ..., カスタマイズされたデータN

3

位置姿勢(JPs形式), 運動タイプ, ツールID, 速度, ビジョン計画結果, カスタマイズされたデータの数, カスタマイズされたデータ1, ..., カスタマイズされたデータN

4

位置姿勢(TCP形式), 運動タイプ, ツールID, 速度, ビジョン計画結果, カスタマイズされたデータの数, カスタマイズされたデータ1, ..., カスタマイズされたデータN

位置姿勢

経路点の位置姿勢は、ロボット関節角度(JPs、単位は度)、ツール位置姿勢(TCP、3次元座標はミリメートル、オイラー角は度)のいずれかであり、その形式は送信するコマンドパラメータに依存します。

運動タイプ

  • 1:関節運動(MOVEJ)

  • 2:直線運動(MOVEL)

ツールID

経路点で使用するツール番号です。 -1は、ツールが使用されていないことを意味します。

速度

経路点での速度のパーセンテージ値(単位は%)、つまり、Mech-Vizプロジェクトでこの経路点に対応する移動ステップのパラメータに設定した速度に、Mech-Vizで設定したグローバル速度を掛けたものです。

視覚計画結果

経路内の計画結果の情報です(経路点が移動ステップ ビジョン処理による移動 に対応する場合)。通常、段ボール箱の複数把持とデパレタイジングなどのシーンに使用されます。情報は次のとおりです。

  • ラベル:10個の正の整数で構成され、デフォルトは10個の0です。

  • 把持されたワークの合計数。

  • 今回把持されたワークの数。

  • 吸盤エッジコーナー番号:ワークが吸盤のどのエッジに近いかを指定するために使用されます。吸盤のエッジコーナー番号は、Mech-Vizのプロジェクトリソースで対応するエンドツール名をダブルクリックし、 制御ロジック設定 をクリックすると表示されるようになります。

  • ツール位置姿勢(TCP)のオフセット(ワークの中心に対応するTCPから実際のTCPまでのオフセットです)。

  • ワークの向き(TCPのX軸に対するワーク座標系のX軸の方向です)。

  • ワークグループのサイズ。

カスタマイズされたデータ項目の数

これは、Mech-Visionプロジェクトの 出力 ステップでポートタイプが「カスタム」に設定された場合に出力された位置姿勢とラベル以外のデータです。

カスタマイズされたデータ項目

これは、Mech-Visionプロジェクトの 出力 ステップでポートタイプが「カスタム」に設定された場合に出力された位置姿勢とラベル以外のデータです。

カスタマイズされたデータは、ポート名のA–Zの順に並べられています。

サンプル

CALL MM_GET_PLNDT(3,50,51,52)

このサンプルを実行すると、Mech-Vizから計画した経路が取得されます。返されたデータの予期形式が3です。経路点の数がレジスタR[50]に保存されます。ビジョン処理による移動が経路における位置番号はレジスタR [51]に保存されます。ステータスコードはレジスタR[52]に保存されます。

Mech-Vizから取得した経路点の数をレジスタ変数に保存

このコマンドは Mech-Vizから経路点を取得 の後に使用する必要があります。Mech-Vizから取得した経路点の数を指定したロボットのレジスタ変数に保存するために使用されます。

プログラム

MM_GET_PLJOP(Serial,Jps_Pos,Pr_Num,Reg_MoveType,Reg_ToolNum,Reg_Speed,Reg_UserData,Reg_PlanRes)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Serial

保存する経路点を指定します。

Jps_Pos

Mech-Vizから経路点を取得 のJps_Posの値と同じです。

出力パラメータ

Pr_Num

PR レジスタ番号で、指定した経路点が対応する位置姿勢を保存するために使用されます。

Reg_MoveType

Rレジスタ番号で、指定した経路点が対応する運動タイプを保存するために使用されます。1はMOVEJ、2はMOVELを示します。

Reg_ToolNum

Rレジスタ番号で、指定した経路点が対応するツールIDを保存するために使用されます。-1はツールを使用しないことを示します。

Reg_Speed

Rレジスタ番号で、指定した経路点が対応する移動速度を保存するために使用されます。

Reg_UserData

Rレジスタ番号で、指定した経路点が対応するカスタマイズされたデータを保存するために使用されます。これは開始番号で、カスタマイズされたデータの数に応じて順番に保存します。現在対応している最大数は50となります。

Reg_PlanRes

Rレジスタ番号で、指定した経路点が対応するビジョン計画結果を保存するために使用されます。これは開始番号で、ビジョン計画結果の数に応じて順番に保存します。現在対応している最大数は20となります。

サンプル

CALL MM_GET_PLJOP(1,3,60,61,62,63,81,131)

このサンプルを実行すると、取得した最初の経路点が位置レジスタPR[60]に、運動タイプがレジスタR[61]に、ツールIDがレジスタR[62]に、移動速度がレジスタR[63]に、カスタマイズされたデータがレジスタR[81]から順番に、ビジョン計画結果がレジスタR[131]から順番に保存されます。

Mech-Visionの「経路計画」ステップの結果を取得

Mech-Visionプロジェクトを実行した後、このコマンドはMech-Visionプロジェクトの「経路計画」ステップから出力された衝突のない把持経路を取得するために使用されます。

このコマンドを使用する時、Mech-Visionの「出力」ステップの ポートタイプ を「事前定義済み(ロボット経路)」に設定する必要があります。

プログラム

MM_GET_VISP(Job,Jps_Pos,Reg_Lst_Data,Reg_Pos_Num,Reg_VPos_Num,Reg_Status)

パラメータ

パラメータ

説明

入力パラメータ

Job

Mech-Visionのプロジェクト番号は、Mech-Visionのプロジェクトリストで確認できます。プロジェクト名の前の数字は、プロジェクト番号を表します。

Jps_Pos

「経路計画」ステップから返された経路点の位置姿勢タイプを指定します。 1:経路点の位置姿勢は関節角度(JPs)の形式で返されます。 2:経路点の位置姿勢はロボットのツール(TCP)位置姿勢の形式で返されます。

出力パラメータ

Reg_Lst_Data

Rレジスタ番号で、経路点の送信が完了しているかどうかを表示するために使用されます。 0:送信されなかった経路点があります。 1:すべての経路点が送信されました。

Reg_Pos_Num

Rレジスタ番号で、返された経路点の数を保存するために使用されます。範囲は1~20です。

Reg_VPos_Num

Rレジスタ番号で、経路計画設定ツールで設定された「ビジョン処理による移動」が経路全体における位置を保存するために使用されます。例えば、定点移動_1、定点移動_2、ビジョン処理による移動、定点移動_3の場合、ビジョン処理による移動の位置は3です。ビジョン処理による移動がない場合、このパラメータは0になります。

Reg_Status

Rレジスタ番号で、返されたステータスコードを保存するために使用されます。

サンプル

CALL MM_GET_VISP(1,1,50,51,52,53)

このサンプルを実行するとMech-Visionプロジェクト1から計画した経路が取得されます。経路点の位置姿勢形式は関節角度です。すべての経路点が送信されたかどうかをレジスタR[50]に保存されます。経路点の数はレジスタR [51]に保存されます。ビジョン処理による移動が経路全体における位置番号はレジスタR [52]に保存されます。ステータスコードはレジスタR[53]に保存されます。