キャリパスツール

機能

狭いROIの垂直方向に沿ってエッジポイントまたはエッジポイントペアを検出し、エッジポイントの座標とペア間の距離(ポイントペアの検出の場合)をピクセル単位で出力するために使用されます。

使用シーン

対象物の特定部分の幅を測定したり、直線上に配置されたエッジポイントを見つけるために使用されます。このステップは通常、 ピクセルを物理的な長さに変換 ステップと併用して、実際の幅の値を求めるために使用されます。

入力と出力

../../../../_images/input_and_output.png

パラメータ説明

ROI
パラメータ説明:このパラメータは、エッジポイントまたはエッジポイントペアを検出する領域を指定し、その領域内に細くて長いエッジ検出フレームを生成するために使用されます。
調整アドバイス:ROIは 測定モード で設定する必要があります。詳細な設定方法は 円の測定 をご参照ください。画像の品質が良い場合は、ROIの を1に設定し、 高さ をターゲット検出範囲をカバーすることができます。
位置と向きの補正
パラメータ説明:このパラメータは、ROIを適切な位置に変換するために使用されます。
調整説明:このパラメータにチェックを入れると、以前実行中に設定されたROIが入力された「2D位置姿勢」に従って適切な位置に変換されます。
グレースケール変化の下限しきい値
パラメータ説明:このパラメータは、エッジ検出フレーム内のポイントのグレースケール変化の下限しきい値を設定するために使用されます。このしきい値を超えるグレースケール変化を持つポイントは、エッジポイントと見なされます。
初期値:20
ガウシアンフィルタ係数
パラメータ説明:ガウシアンフィルタリングの目的は、画像ノイズを除去することです。このパラメータは、エッジ検出フレームが垂直方向にフィルタリングするための係数を設定するために使用されます。
初期値:1.0
推奨値:1.0
調整アドバイス:画像の品質が良い場合、1の初期値を使用します。画像の品質が良くない場合、このパラメータを適切に上げます。
最大結果数
パラメータ説明:このパラメータは、出力するエッジポイントまたはエッジポイントペアの最大数を設定するために使用されます。
  • エッジポイントの場合、グレーの勾配が大きいものほど出力優先度が高くなります。

  • エッジポイントペアの場合、距離値が「エッジポイントペアの期待距離」に近いものほど、出力優先度が高くなります。

初期値:1
調整アドバイス:実際の状況に応じて設定してくだい。
出力順序
パラメータ説明:このパラメータは、選択した結果をどのような方式でソートして出力するかを設定するために使用されます。
オプション:上から下へ、下から上へ、中心から両側へ。
  • 上から下へ:ROIの上部に近いほど、出力リストの中で結果が上位になります。

  • 下から上へ:ROIの下部に近いほど、出力リストの中で結果が上位になります。

  • 中心から両側へ:ROIの中心に近いほど、出力リストの中で結果が上位になります。

初期値:上から下へ。
エッジタイプ
あパラメータ説明:このパラメータは、どのようなエッジを検出するかを設定するために使用されます。
オプション:シングルエッジ、エッジペア。
  • シングルエッジ:片側のみのエッジを検出し、個々のエッジポイントのリストを出力します。

  • エッジペア:両側のエッジを検出し、個々のポイントペアを表す2つのエッジポイントのリストを出力します。

初期値:シングルエッジ。
調整説明:調整効果を 調整の例 に示します。

ヒント

エッジタイプを エッジペア に設定する場合、 エッジ極性0エッジ極性1 および エッジポイントペアの期待距離 を設定する必要があります。

エッジ極性0
パラメータ説明:エッジ極性は、エッジのどのようなグレースケール変化を対象物のエッジとみなすかを指定するために使用されます。このパラメータは、エッジポイントペアの単一エッジポイントまたは単一側のポイントを検出するために使用されます。
オプション:白から黒へ、黒から白へ、両方。
  • 白から黒へ:ROI内の白から黒へのグレースケールの変化を対象物のエッジポイントと見なされます。

  • 黒から白へ:ROI内の黒から白へのグレースケールの変化を対象物のエッジポイントと見なされます。

  • 両方:ROI内の白から黒へのグレースケールの変化も黒から白へのグレースケールの変化も対象物のエッジポイントと見なされます。

注釈

グレースケール変化とは、ROI内の上から下へのグレースケールの変化をいいます。

初期値:白から黒へ。
調整説明:調整効果を 調整の例 に示します。
エッジ極性1
パラメータ説明:エッジ極性は、エッジのどのようなグレースケール変化を対象物のエッジとみなすかを指定するために使用されます。このパラメータは、エッジポイントペアの反対側にあるポイントを検出するために使用されます。エッジタイプを エッジペア に設定する場合、このパラメータを設定する必要があります。
オプション:パラメータ エッジ極性0 と同じです。
エッジポイントペアの期待距離
パラメータ説明:このパラメータは、エッジポイントペア間の期待距離(ピクセル単位)を設定するために使用されます。
初期値:10
調整説明:距離値がこのパラメータに近いほど、エッジポイントペアの出力優先度は高くなります。

ヒント

最大結果数 を設定した後、優先度の低いポイントペアは無視されることがあります。

調整の例

エッジタイプ

エッジタイプシングルエッジエッジペア の場合、出力結果を以下の図1、図2のようになります。

../../../../_images/edge_type_comparison.png

エッジ極性

エッジ極性白から黒へ黒から白へ両方 の場合、出力結果をそれぞれ以下の図1、図2、図3のようになります。

../../../../_images/edge_polarity.png